あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

営業部隊の構築3/メガ媒体

2007-10-15 00:20:51 | プロジェクト
現在の採用活動において、メガ媒体の存在を無視できないのは事実です。

言うまでもなく、採用活動を成功させるためにはそれぞれの会社の媒体データと価格体系、成功事例を把握することは必要不可欠です。

私は今回の採用活動によって、ある実験をしてみました。

2社の営業担当者に、各社の会員数を教えてもらったのです。

◆E社の営業マンが語った各社の会員数

・R社…206万人
・E社…170万人
・M社…60~80万人

◆M社の営業マンが語った各社の会員数

・R社…168万人
・E社…100万人
・M社…120万人

2社の営業マンが語る会員数を見てみると、R社が1位であることは共通しています。両社にとって競合にも関わらずR社を1位と認めたのは、世間的にもトップブランドとして認知されているからかも知れません。

問題は、E社とM社の会員数の違いです。

双方とも相手の会員数の誤差が倍近くあることを考えると、「1位はR社に譲るが、2位は絶対に譲れない」という強い意志が見え隠れします(笑)。

実は、今回採用活動に入る前にある人から「最近M社の勢いが凄い。広告も積極的に展開し、会員数も飛躍的に伸びている」という声を聞いていたので、M社が気になっていたのです。ちなみに私が在職中は、M社は競合として眼中にも入らない存在でした。

結論から言うと、私はE社の情報を信用することにしました。ポイントは、以下の通りです。

・E社の営業マンは2人で来社。若い男性だったが、一人はプレゼンレベルが非常に高かった
 (※プレゼンの上手な方は入社2年目。かなり優秀な社員を採用していると実感)
・M社の営業マンは1人で来社。若い女性で、営業スキルが非常に低かった
 (※正社員ではなく、契約社員のようなイメージを受けた)
・自社系列ではない第三者機関の調査による客観的データを、E社は出してきた
・E社は事前ヒアリングも丁寧で、ニーズの把握と、その答えを用意してきている
・E社のトップはやり手で有名で、R社を徹底的に研究していることでも有名
・有名タレントを使ったE社のCMは、転職というものの本質をつかんだメッセージ性の高いものになっている
 (※この時聞いた話では、売上の3割を広告宣伝に投入している)

採用活動を成功させるためには、メガ媒体を所有している会社の言い分を鵜呑みにするのではなく、その正確な実態を摑んでおくことは非常に重要だと思います。

各社の媒体データの把握は、採用活動におけるコストパフォーマンスを上げるための必要不可欠な要素だからです。

事実を摑むには、こちらも同じレベルの事実を用意すること。そして、一番重要なタイミングで出すこと。これが、交渉術の秘訣です。

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