会社の新人が品質管理検定を受験したいということで、業務中に1日あたり
30分、統計学を指導しています。
平均は小学校からみっちり教育されているので、計算することはできるのですが
平均を計算する目的が理解できていませんでした。
また、標準偏差、まして、分散はその目的はもちろん、計算方法もよく知りませんでした。
ばらつきを分散という2乗の情報で活用する目的はふたつで、2乗情報に展開する
ことで、平均の情報とばらつきの情報に分解できること、そして、分散の加法性です。
統計学の目的は、調査や研究の対象である母集団からサンプルを取りだし、
基本統計量などを計算することで、母集団の姿をイメージすることです。
そこで、下の図をつくりました。
右の立体がイメージするべき母集団の姿です。この姿を作りだすために
底面の円を作図する必要があります。
平均とは、コンパスの針を刺す位置です。
標準偏差とは、コンパスの開き、つまり、円の半径です。
そして、分散は描かれた円の面積になります。
その円形底面を基準にして粘土をねりあげ、右のような立体を作りだします。
このコンパスで円を描くイメージで基本統計量を説明でき、さらに、
分散の加法性や中心極限定理も解説できそうです。