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I met a boy. 父の日に、バンビ公園で。




I met a boy. 父の日に、バンビ公園で。  松尾 健史  著


篠崎浩平。就職活動36連敗の末、勤めたIT企業では落ちこぼれ。
学生時代からの彼女には別れを告げられ
唯一の楽しみは、家でナイターを見ながら缶ビールを開けること。
そんなくすぶった生活を送る27歳だ。

ある日、浩平の元に差出人の書いていない手紙が届いた。
「バンビ公園で待っている」と.......。そして...
公園にやって来たのは、なんと小学校5年生の頃の浩平だった!
小学生の浩平は「死んだ父さんが、未来の浩平が迷っているから助けにいって来い」と言われて来たと言う。

子供の頃、浩平はプロ野球選手になるのを夢見て、毎日練習に明け暮れていた。

浩平は小学生の自分を目の前にして、複雑な気持ちになる....。
「ゴメンよ...。君の将来はプロ野球選手どころか、落ちこぼれ社員なんだ...」

何日か小学生の自分と過ごすうちに、「子供の頃は大きな夢があって、
実際に叶うんだ!」と信じ、自信に満ちていた事を思い出す....。
そして浩平は少年に約束する。「オレ、今日から生まれ変わるよ」と。

幼き頃の「自分」に会い、生きる目標を取り戻す青年をファンタジックに描いた作品だ。

箇条書き的な文章のため弱冠読みにくい感もあるが、物語としてはなかなか面白かったです。
そして驚いたのは著者の年齢だ。若干28際! 若い!


どことなく喜多川作品に作風が似ているのだが、それもそのはず
本書の著者は喜多川泰の「弟子」だそう。

これからの作品に期待したいです。
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