2017年04月15日 / ニュース
イラスト/樹野こずえ
「はい、めくって」
両親は共働きで私と姉を育ててくれました。
7つ年上の姉は遊ぶには年が離れていて、
学校から帰った私はよく一人で留守番していました。
本が好きな私のために、
母がカセットテープに本の読み聞かせを
録音してくれていました。
「はい、めくって」
字が読めない私のために、次のページへ促してくれる母の声。
物語の内容は忘れてしまいましたが、
夕方の薄暗くなった部屋と黒いカセットプレーヤー、
そして「はい、めくって」と言う母の声は今でも心に残っています。
三児の母となった今、
近くに住む両親が家事を手助けしてくれるおかげで
子供たちにはしっかり読み聞かせをしてあげられました。
仕事で忙しい事を理由にして
子供たちと向き合う時間がなくなりがちな育児ですが、
工夫をして愛情を注いでくれた両親に感謝しています。
お父さん、お母さん、いつまでも元気でいてね。
広島県 後藤真理子 43才
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