2019年04月15日 / エピソード
イラスト/ただあやの
「あのお母さんのように」
里帰り出産で田舎に帰った時のことです。
初めての出産で不安は募るし、お腹は重くて苦しい。
私は気をまぎらわせるために、町の図書館へ向かいました。
本をパラパラと見ていると、絵本コーナーから
優しい声が聞こえてきました。
本棚の隙間からはお母さんと女の子の姿が見えます。
窓からは光が差し込み、親子は光のオーラに包まれていました。
お母さんはゆっくりと、愛情込めて絵本を読んでいます。
忙しい日常を忘れさせ、包み込むような落ち着いた声。
私は本を読むフリをしながら、
なんて心地良い声なのだろうと耳を傾けました。
これから慌ただしい子育ての毎日が始まるけど、
私もあの素敵なお母さんのように、どんなに忙しくても
絵本を読む時は子供との時間を大切にして、ゆったりした心で
読んであげられるお母さんになりたいと思いました。
新米ママで失敗も多かったけど、
子育ての中で私が唯一心がけてきたことです。
千葉県 徳田由香
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