クマツヅラ科のハエドクソウです。
北海道から本州、四国、九州に分布する多年草、林の縁や土手の下など半日陰の場所で見られます。
高さは30センチから60センチ、株側に葉が集まり花枝が立ち上がります。
葉は対生、次の段の葉は90度ずれるので、上から見ると十文字になります。
葉は細長い卵形で先がとがり周りには粗い鋸歯があります。
花枝の先に花が対生してつきます。
花は白色からうすい紫色、筒状で上下に先が開きます。
上側は短い2枚が立ち上がり、下側は3枚に分かれて前方に長くのびます。雄しべは4本あります。
花は下側から順に数個づつさきます、花が終わると下側を向き、「イノコヅチ」に似た果実がつきます。
果実は先にトゲが有り、動物に付いて遠くに運ばれて繁殖します。
下の写真では花枝の上側がつぼみ、花が2個さいて、下側はイノコヅチのような果実になっています。
ハエドクソウの根を煮出して紙に塗り、この紙を細長く切って吊るし「ハエ」を取ったことから「蠅毒草」の名前がついたそうです。