矢車草の咲く道を。

アートで穏やかで豊かな暮らしを。

《プライベートあとりえ》 aさんの世界 9月

2016-09-28 11:01:14 | みんなの美術
5月の体験会から始まり、毎月1回のペースで通って下さり、今回で6回目となるaさんのプライベートあとりえです。




好きな絵の具からスタート


いつもより早めにお絵描きに移りましたね






これはキリン❗️ と、一つ一つ名前を教えてくれながら、描いて・切って・貼って、を繰り返しながら沢山の物を描きました


しばらくすると、また絵の具に…




手のひらの感触たっぷり味わうのね


今度は折り紙 小さく切って花びらのように舞いました




「そろそろお母さんお迎えに来るかな〜?」とさりげなく声かけすると、
手を拭き、机に向かい一気に描き始めたaさん




ミッキー! ドナルド! など、まるで歌を歌っているように発しながら描いてる姿は踊っているようにも見えました


aさんの高揚感が私にも伝わってきて、思わず筆をとり一緒になって制作したりしました


aさんの作った絵の具のそばに…置いてみたり…



なんというか、共鳴しあって動きだす感覚です

二人でセッションしているような体感を覚えました

自閉症と知的障がいを持つaさん(14歳)のあとりえは、
お喋りをしながら、スキンシップしながら、音楽を聞きながら、の制作です。
会話のある制作って楽しいです!


90分の間、ほぼ休むことなく次から次へと動き制作に集中しています
すごいことだと思います。


だんだんと高揚してくるが私にも伝わってくるのですね

最近は絵を見ると、aさんらしさのようなカラーが見られるようになりました。

を見る楽しさ、面白さって、あっ、これはaさんが描いた絵だね!と分かり、そこからaさんをもっと知りたい、という思いに繋がっていくこと、だと私は思うのです。

人に関心を寄せる

美術の現場では、ここの部分を強く意識します。 作品をその入り口にして、人に関心を持ち知りたいと思いコミュニケーションをとっていく…



描き続けていくと、その人なりのスタイルができてきます。それがオリジナルのカラーになって見る人にも伝わってくるのですね。

その人が描いた、という事に意味がある 美術の表現って、深いんだなぁ〜とつくづく思います。




【作る・描く・食べる】vol.3

2016-09-26 10:46:07 | みんなの美術
シリーズ3回目は、

カップケーキ です。



始めはアルミカップだけだったので、
平らになってしまいました



お母さん、また写真と違う すぐご機嫌ナナメになる次男。


作っている時が一番機嫌良い
美味しそうないろ〜 とかはしゃいでる


自分でレシピも写す。時間かけてね。


2回目焼く時は型を使う。


ああ、らしくなったな〜


今回は描かずに食べてしまい、あれっ⁉️とあせりましたが、友達にプレゼントする! と言うので、紙袋に絵を描くことになりました。


ミッキーマウス と コロセンセイ ですね 描きたいものをスマホで調べてじ〜くり描いてました。

私も描こう〜 と、一緒のテーブルで始めました。






やっぱり糸が好きな私。 どうしてもコラージュっぽく貼りつけたくなります




色鉛筆・クレヨン・糸・和紙思いのままに



食べたいものを作り、描きたい気持ちが湧いてきたら描き、食べて幸せ〜な気持ちになる

日常の中のささやかな幸せをARTにして感じて残せる喜び

家庭の中で、お母さんと子どもが一緒に何かを作る時間はに包まれて…

反抗期が収まりつつある(?)次男は
乱暴な言葉も吐くけれど…

こんな文章もお皿の脇に置いてたり…

行きつ戻りつ、しながら成長してゆくのですね

障がい児・自由制作〜9月〜

2016-09-22 10:40:55 | みんなの美術
障害児通所支援事業所にて、9月最後の美術がありました。


自由制作です。 子ども達はみんな大好きですね



工作の好きな子、お絵描きの好きな子、どっちも好きな






笑顔がキラキラ


真剣な顔に、自信さえ感じます


自分で描かずに職員さんにリクエストして描いてもらい、嬉しそうにしている子も


トマト、トースト、レタス、テーブルクロス… 幸せな朝食風景が浮かびます


僕はやっぱり工作なんだ!


ジャーン❗️ すごいでしょ、と自信満々


同じく水系のものを作ってた友達と一緒に、ハイ・ポーズ



一心不乱に描き続けるよ




絵本になりそうね




60分の間、好きなことをして過ごす美術

心のケアを重視する自由制作の時は、職員さんも一緒に制作したり、子どもとお喋りをしたり、と和やかで穏やかな雰囲気の中行なっています。


職員の方が描いた絵です

絵を描いていると落ち着くんです

と仰っていたそのお顔が柔らかでした


子どもも大人も、美術に親しむことは心の調子を整えることにもなるんだなぁ と実感します。

きっと、その人にとって必要な美術は、人それぞれ皆違うものなのでしょう。


いろんな出来事を、美術を通して世の中を見ていくとはどういうことなのか、と考えつづける日々

今朝の朝日新聞のコラムに響きました。


感覚を研ぎ澄ませ、感性を磨き、感受性を豊かに生きてゆこう じたばたしながらをもって…

曽根岡 舞子

【作る・描く・食べる】 vol.2

2016-09-22 09:34:59 | みんなの美術

手作りお菓子の2回目は

イングリッシュスコーン です



スコーンというより、ソフトクッキー?甘食? な仕上がり…



毎回何を作るか(食べたいか)次男が決めます。

そして、ぜんぶ1人で作りたい‼︎
と意欲満々





材料を計ったり用意は私がしました



彼はスマホのクックパッドを見ながら、一番美味しそうに見えるレシピを探し出し、これにすると私に伝えてきます。



私の分量があまりに大雑把だった為に
写真と全然違う仕上がりに…
失敗だー!お母さん、これ違うよ〜!と彼の表情も曇り

あ、これじゃあ描く気、失せたかな?

と様子を見てたら、おもむろにノートに描き始め…(理想の形を)

残った生地を冷蔵庫にいれ、翌日に焼いたら、ちょっと膨らみまして…


色はまだこれからだよ、と言いつつ、
ちょっと満足そうに描いてました

色と香り
は合格点だったようです。

うん、が悪くても
色と香りで描く気になったのかな

家ではほとんど鉛筆だけで描き、着彩しない絵が多いけど
好きなお菓子を見て描くと、自然とが使えるようです

美味しそうな色〜 って、脳も胃袋も刺激されるからかな?


次男はまた11月に現場実習を控えていて、6月に引き続きパン工房で作業する予定です

でできる事は、本人のやりたい‼️を応援すること

知的障害はあっても、知的好奇心はメッチャ旺盛

そこにフォーカスすると、どんどんやる気が湧いてくる

やる気が行動に移り、継続して向上心が生まれる

うまくいかなかったら、一緒に考える。なんでだろう?って


家庭という暮らしの場に、美術がとけこんで心が豊かになれる







川越いもの子作業所《仲間の絵画展》〜川越〜

2016-09-20 10:35:07 | 美術館へ行こう!
去年から1年ぶりの…

川越いもの子作業所《仲間の絵画展》

おどろき
よろこび
なかまの


場所が素敵です





いも膳さんのお隣りにあるいも膳 呼友館
アートギャラリーですよ

今回私が嬉しいなと思って観に行くきっかけになったのは、工房集で出会ったKさん(いもの子職員)がお知らせ下さった事と、第2・第3の仲間も参加していると知ったからです


第3の仲間の作品

heartful おそらく、
手漉きの紙に描いてますよね 柔らかくて暖かい。誰が描いたのかなぁ?って想像しちゃいます。




この立体作品かっこいい❗️ 成長していきそうな勢いを感じます


色のハーモニーですね ささやきが聞こえてきそう…




宮原裕美さんの作品の中で、1番大きな絵が好きです



いいな〜、好き!楽しい!が伝わってくる。





本当にいろんな味わいができる作品。


折り紙を、ほぼ片手だけで折るそうです!



油絵具を紙にダイレクトに描く。大胆


共同制作のフィンガーペイント。楽しいこと間違いなし❗️


増えつづけるトマト🍅ちゃんですね


トマトのインスタレーションみたいで迫力あり❗️
トマトは嫌いな作家さん。でも、育てたトマトは食べられたそうですよ❗️気づき、です



小林大河さんの、刺し子バッグシリーズです 可愛い猫ちゃんの刺繍 会場で購入できるそうです 1点物




今回は絵や創作の好きな人がみんなそろって同じ場所で発表し、一度に観られる事の素晴らしさに
感動しました


ひとりひとりに物語があって、その存在の重さをかみしめます

絵を描いたり造ったり、にはセラピー効果が


会場では、とても丁寧に親切に作品1つ1つを作家の普段の様子や制作の様子を織りまぜて案内して下さり、より作家をリアルに感じられ深く観る事ができました。 KさんKには深く感謝致します!ありがとうございました


おそらく今の表現活動の場は、Kさんの愛に溢れた暖かい空気に包まれているのではないでしょうか…

そんなところまで想像し感じさせてくれる作品展です。
ぜひお近くの方はご覧下さい。いも膳さんで食事もできますよ

10月2日まで。26.27休み

作品写真および個人名は、職員の方の許可を得て掲載しています

曽根岡 舞子