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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

UQ HOLDER! 第168話 『幸せのかたち』 感想

2020-01-10 11:25:34 | UQH/ネギま!
フフフ、やっと待ち望んでいた時が来たね!

エヴァのデレ回
そして、エヴァを愛でる回

突き詰めれば、それだけw

ひたすら、エヴァの回。

でも、今回の話を見ると、あー、いや、マジでUQ HOLDER! も終盤なんだな、と思うよね。

だって、今回、エヴァが刀太に見せた「幸せ」の顔は、まさに、UQH第1話の扉の、麻帆良学園の3-Aのみんなが一人ひとり消えていき、最後はエヴァ一人になってしまった悲しみへの、孤立感への、憂鬱への、回答になっているから。

不死者としてひとり残されたエヴァが、今が「幸せだ」と思える時を迎えたのだから。

それも、3-Aのメンバーだけでなく、UQHのメンバーも含めてのこと、というのだから。

かつて刀太が出会った「孤独の姫」だったキティが、紆余曲折を経て、今に至る。

もちろん、最大の転機は、ネギ君を含む3-Aのクラスメイトと出会って馬鹿騒ぎをしたことにあるのだけど、その後、自分だけ不死者として取り残されたところで、目的は確かにあったものの半ば手慰みに作ったUQHの面々に、エヴァ自身も救われているのだから。

この展開は、一応、第1話の扉と見開き(=UQH揃い踏み)で予告したことの、見事な回収だよね。

うん、今回は素晴らしい。

もちろん、あくまでもエヴァの「幸せ」だから、ここまでの解釈はエヴァ視点でのもので、たとえば、いや龍宮隊長とかザジとかまだ残ってんじゃん!ということはあるわけど、でも、委員長がおばあちゃんで登場したりと、ちゃんと作中時間は(残酷にも)流れていることも描写されていて。

その中での、エヴァの幸せである。

しかも、今回、刀太に幸せな自分を見せたのが、火星の「新オスティア」というのもね。

よくよく考えたら、エヴァは、ネギま!のときの、火星大戦には参戦してないんだよね。麻帆良学園に囚われたままだったから。

その意味では、かつては行けなかった場所である火星に赴いて、ネギ君を始めとする3-Aの面々の勇姿が石像になっているのを見るのは、エヴァにとっては感慨深いはずだよね。

いや、大爆笑してただけなんだけどさw

でも、今この地で、ネギ君救出作戦にこれから臨もうとするところで、彼らの姿を目にするのは、それだけでも勇気づけられるのだろうし、エヴァとしても、この地にやって来れたのも、自分だけの力ではなく、紆余曲折を経て、UQHの面々の力添えがあってこそ、とりわけ、直球・直進バカの刀太のおかげだった、ってことにも気付かされて。

いや、だから、さっきも書いたとおり、今回のエピソードは、UQH第1回の扉にあった、ひとりぽつねんと佇んでいるエヴァに対する、救済であり、祝福だよね。

もっといえば、ネギま!の頃から、ボッチキャラだったエヴァが、完全にデレた瞬間。

それにしても、仲間に感謝するエヴァ、なんて見る日が来るとも思わなかったよなぁ。

まぁ、一応、そのエヴァの精神的成長を感じさせるために、日頃は、雪姫という大人の女性モードでいたのだろうな。

正直、雪姫モードは好みではなかったのだけど、「成長の証」を視覚的に示すための措置だった、ということであれば、納得。

でもまぁ、やっぱり、キティモードのエヴァのほうがエヴァらしくていいけどね。

で、今回、その姿でエヴァは、刀太が初恋だった、と告げるのだからw

いやはや、エヴァ本人でなくとも複雑だよね。

でも、そりゃそうだよね。

自分が最愛のネギ君救済のために作った「道具」「兵器」であった存在が、自分がかつて吸血鬼になって間もない時に会ったことのある初恋の相手で、けれども、その子は遺伝子的にはネギ君の子孫に当たるというのだから。

ここは、さすがに刀太の設定、盛り過ぎw!と思ったよw

そりゃ、エヴァじゃなくても、そんな相手が目の前に現れたら、あれこれと自動的に自分の行動を抑制しちゃうよね。

でもまぁ、これくらい複雑な経緯のある相手なら、エヴァが完全にデレた表情を見せる相手として申し分なかったということなんだろうな。

冷静に考えれば、エヴァには初期設定でナギを懸想していた、というのがあったし、その設定のもとでネギくんにも惹かれつつあったのがネギま!の物語だったからね。

で、あの頃は、寸止めで終わっていたネギくんへの気持ちが、まさにあの頃、ネギくん自身も言っていたことだけど、不死者として二人だけ残ってしまったからこそ、堰を切ったように動き出してしまった、というのがUQHだったからね。

今回、刀太がしょげてたように、ネギま!最終回の時間線なら、あのあと、エヴァは初志貫徹w、ナギと結ばれることになるわけで、その場合、エヴァもUQHの時間線にあるように、超鬱の状態になることもなかったわけで。

となると、そもそも刀太がいうように、エヴァが不幸を再び背負い込むことはなかったわけだよね。

でも、そこで、ダーマ師匠の計らい?で、同じくダウナーだった初期エヴァと出会っていたことで、刀太の存在意義というか、生きる目的も生まれたし、エヴァはエヴァで刀太を訳ありだけど懸想できる相手に留めることができた、ということだよね―。

いや、これ、かなりアクロバティックな展開で、正直、ツッコミどころは満載なものだと、今回のエピソードを読んだ後でも思っているのだけど。

だって、エヴァからすれば、刀太は自分が「作った」、いわばチャチャ丸みたいな存在で、それがいつの間にか、自意識をもち、自分を支える存在になろうと目指し、実際、自分を支えてくれている、若干3歳とか4歳とか、誕生してからまだそれくらいのことなのに。

という設定を聞けば、これ、完全にエヴァの自作自演じゃないの?って思うよね。

悪く言えば、慰みもののガジェットを作ったら、本気でそれを好きになってしまった、という、かなりゴシック風味のグロテスクな展開だから。

で、ちょっとだけずるいのは、それをエヴァの心象として描くのではなく、刀太の涙として描いてしまったところで。

そして、そのため、刀太にかつてのキティとの遭遇をさせていたとしたら、それはそれで趣味が悪いと思いたくなるところでもある。

なので、刀太の相手は、エヴァでホントにいいの?という疑問は、むしろ高まった。

てか、キリヱたち、どうするのさ?てこともあるし。

その意味では、エヴァに「初恋」と言わせたところも含みがあるよね。

エヴァにとって自分が今こうしてある原点に刀太があった、ということで。

あ、いま、ここまで書いて気づいたけど、これ、完全に『五等分の花嫁』の四葉と風太郎の設定と同じじゃんw 

さすがは、『五等分の花嫁』作者がバイブルと称える『ネギま!』の続編だけのことはあるw

となると、今どきは、『ぼく勉』なんかも含めて、タブーだった幼馴染エンドがむしろ普通になりそうな勢いにあるけど、エヴァと刀太はどうなるのだろうね。

多分、このタイミングでこの「初恋」という言葉をエヴァに出させたのは、きっと、だから、お前は大切だけどこれまでだな、というのがエヴァの側の本心のように思うけどね。

むしろ、刀太の気持ちに整理をつけさせるための措置というか。

で、首尾よくネギくんをヨルダの枷から解き放ったときは、晴れてネギくんとエヴァが抱き合って喜ぶエンド。

うん、多分、それだな。

刀太にとっては、年上のお姉さんとの淡い初恋として終わる。

うん、だから、終始、刀太の前では、雪姫の姿でいたのだろうな。

刀太にとって、エヴァの姿は禁じ手なんだよ、きっと。

セピア色の写真を見るような感覚。

いや、4歳? 5歳なんだけどw

しかし、この、時間線をどんどん飛ぶと、年齢と経験量が全く比例しない世界、というのは、真面目にSF的だね。

多分、この作品に、いまいちのめり込むことができなかったのは、そのあたりの時間の扱いが、良く言えば「斬新」、悪く言えば「雑」だったからなんだったんだな、と改めて感じた次第。

・・・って、これじゃ、今回が最終回みたいな感想だけど。

でもまぁ、いよいよ、大団円間近!ってことだよね。

次回、是非、ネギ=ヨルダのもとへ、進軍してほしいぞ!

最後は、ユエとか本屋とか、ラカンとかも、刀太側について、皆の力で、ヨルダを粉砕する大団円を期待している!
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