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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

よふかしのうた 第146夜 『生きてる実感』 感想

2022-10-26 09:40:53 | よふかし
全編、ハルカの記憶の中にある、かつての七草ハルと星見キクの議論の話。

議題は「人間の戻る方法」。

しかし、ハルとキクって、互いに、ハァちゃんとかキクちゃんとか呼び合うくらい、親しい間柄だったんだね。

これは結構、意外、というか重要な情報なんじゃない。

つまり、このままコウたちが星見キクの追跡をしていくと、そのままそれはナズナの母である七草ハルの足跡をたどる旅にもなる。

だって、最後にキクがハルカに言っていた、「人に恋をすること」って、まさにそれがナズナが、ハルと人間男性の間で生を受けたことの理由になるから。

そして、ハルが吸血鬼であるにもかかわらず、死んでしまったことの理由でもあるだろうから。


それにしても、死ぬから生きてる実感を持てる、というのは、ハルカの言う通り、不死者である吸血鬼らしい、まさに勝者の論理だよね。

まぁ、でも、ここで「不老」と「不死」とは実は違う概念でね、とか言われそうだけどねw

アンコが見つけたように、吸血鬼を殺す方法はあるわけだから、ハルもそれが理由で死んだのかもしれない。

人間に恋をしたから、という理由ではなく。

でも、だからキクは、マヒルを相手に、彼女の立てた仮説の検証をしようとしているわけだけど。

ただ、ちょっと気になるのは、キクがマヒルをその仮説検証の相手に選んだのって、マヒルがコウの友人だったから、ということが影響しているのかどうか。

なんとなくだけど、ハルと瓜二つのナズナが、コウとともに自分のあとを追ってくれることも願っているような気もするのだよね。

その場合、なぜ、そんなことを?とは思うけど。

でも、今回描かれたように、ハルとキクはどうやら腐れ縁のマブダチみたいな雰囲気があったから、一方的にハルが亡くなり、一人だけ取り残されたことに、キクはキクで思うところがあるように思えてきてしまうので。

もしかしたら、北海道を選んだのは、北海道にハルカがいることを知っていて、コウやナズナがハルカと接触することを望んでいたからなのかもしれない。

というか、それも含めての計画だったようにも思えてくる。

吸血鬼は吸血鬼に感づく、という点で、遅かれ早かれ、ハルカとは接触していたであろうから。


ともあれ、意外とハルカが重要キャラであることがわかったエピソードだった。

といっても、要は、過去からのメッセンジャーみたいな位置づけなだけなんだけどねw
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