どうやら次回から新章開始ってことで、意外と穏当なオチだった。
千鶴からすれば、和也が気にかけているのは「一ノ瀬ちづる」ではなく「水原千鶴」なのではないか? という疑いがどうしても晴れない。
だから、本当の自分である「一ノ瀬ちづる」を見せたら一気にドンビキされるのではないか?・・・とどうやら思いこんでいるらしい。
その迷いが拭えないところで、表向きは、他のレンカノのお客様のこともあるし・・・、ということを理由にして、この面倒な事態にケリを付けたい、とも思っている。
とはいえ、それはあくまでも、「一ノ瀬ちづる」という本当の自分をさらけ出したら、和也を幻滅させないか、という臆病さがもたらしていることで。
でも、その一方で、今度は千鶴の感情としても、和也のことがどうやら気になって仕方がない。
ただ、ここが千鶴のマジで面倒なところだけど、その和也への思いをどう解釈したらよいのか、考えあぐねている。
要するに、千鶴は千鶴で「一ノ瀬ちづる」と「水原千鶴」の感情の使い分けがわからなくなってきている。
というか、ぶっちゃけ「一ノ瀬ちづる」はどこにいる?というのが、千鶴の心の問題なのかもしれない。
ここで面倒なのは、千鶴が役者としては本名である「一ノ瀬ちづる」を名乗っていること。
つまり、
本名の「一ノ瀬ちづる」
レンカノの「水原千鶴」
女優の「一ノ瀬ちづる」
の3つのペルソナが、千鶴の中では多分、今、ぐちゃぐちゃになっていて、「本当の自分の気持ち」をつかもうとすると、するっと手元から逃げてしまうような状態なのだろうな。
その結果、自分の気持ちを素直に恋心として踏ん切りをつけることができない。
おまけに、唯一の肉親であった小百合さんも亡くしてしまったから、自分のことを理解してくれた上で相談できる相手もいない。
もはや完全に心のデッドロック状態。
ということなので、最後に千鶴は、自分の気持ちを「調べてみる」とは言ってたものの、これ、千鶴が思っている以上に難しい案件。
対等に話せる相談相手がどうしても必要になる。
千鶴にとっても、作劇上の仕掛けとしても。
だって、でないと、延々と千鶴の独白につきあわされるような展開になってしまうから。
要するに、千鶴が自分の感情をぶつけられる対等な立場の相手が必要で。
で、そんな相手って、ここまで振り返ると、恐ろしいことに麻美しかいないw
瑠夏ちゃんは年下だし、そもそもカリカノを勧めたのが千鶴だから、千鶴の相談相手にはならない。
八重森は、和也一味と思われているから無理。
墨ちゃんも、話し相手にはなれるかもしれないけれど、墨ちゃん自身がキャラ的にあまりにも寡黙なので無理w
で、消去法の結果、麻美が残る。
でも、実際、千鶴が激高した相手って、麻美だけなんだよね。
となると、次回からの新章では、きっと麻美がもっと前面に出てくるような展開になるのだろうな。
麻美との間で、恋心と何か?論議を繰り返すのだろう。
まぁ、どちらも、恋愛感情をこじらせたものどうしなので、意外と話し始めたら感情も高ぶって本音が漏れるのかもしれないw
ともあれ、ここから先の麻美の暗躍に期待w
しかし、そうなると、またもや和也は蚊帳の外だなw
というか、今回の話で、とにかく物語を停滞させているのが、ひとえに、自分の恋心の扱いにあぐねている千鶴/ちづるであることが判明してしまったので、実際、和也はなにしても届かないことになるw
その意味では、和也の「水原、ズルい」というのが、一番、今の状況を的確に表していることになる。
いっそのこと、水原のスペックを超える超美人が、なぜか和也に一目惚れする!という超展開にしてくれてもかまわないけどw
とにかく強引にでも千鶴/ちづるに自分の本心を気づかせる事件が必要。
ということで、ビッチ麻美の活躍に乞うご期待!