BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

魔法少女まどか☆マギカ 第7話 『本当の気持ちと向き合えますか?』

2011-02-19 08:26:11 | まどマギ
さやかぁ。。。

うーん、もはや「魔法少女」というよりは
「不良少女」というタイトルのほうがあってそう。
ちょっと前の、野島伸司脚本のTBSドラマを見てるような気になってきた。

普通にお嬢様学校に通ってる気丈で真面目な女子が、
ちょっとしたことをきっかけに路地裏の世界に足を踏み入れてしまって、
そこから抜け出せなくなってしまう話。

「こんな汚れた体で彼の前に立つことなんて出来ない」

って感じ。

で、その状態を結果的に煽ってしまっているのが、杏子やひとみの「他人を思いやる気持ち」というのが、どうにも切ない。

周りから示された善意の全てがことごとく裏目に出て、じりじりとさやかを追い詰めていく。

杏子の自分語りにしても、ひとみの上条くんについての詰め寄りにしても、
どちらも、さやかを思ってのことだと思うけど、
結局、そうして「差し伸べた手」がむしろ、さやかを意固地にさせていく。

(ひとみの上条くん好き発言は単にさやかの背中を押すためのブラフだと思っる。)

キュゥべえが示した「痛覚」の話にしても、
むしろ、そのことを自分の現状において有利なふうに都合よく解釈しなおしてしまう。

最悪の負のスパイラル。

杏子と違って、なまじ、家も親もあるからこそ、さやかは、誰にも相談できない。
相談できる相手は、結局、同類の魔法少女しかいないけど、
最初の出会いが悪かったために(ほむらや杏子)、
彼女らに本心を晒すこともない。
むしろ、マミがよすぎた、という理解が彼女らを理解することははなから拒んでしまう。

その上で、懸命に「正しい自分」であろうとする。

最初に契約を躊躇したときにも言っていたように、

「あたしたちが幸せすぎるんだよ」

という自己認識も、そもそも自分が幸せなのが罪だという意識から、
皆の幸せを守ることが、自身の贖罪にも繋がる、と感じてるようで。

これはねえ。

ただのマゾだろ、お前、って罵倒される方がいいんだろうな、ホントは。

ただ、そういう立場の人がいない。

この上、上条くんから、僕はそこまで思ってない、とか言われたら最悪。

(でも、ひとみの焚付は、そういうことになりそうな気がしてならない。)。

前回のまどかママンがいった「間違える」ことがホントにできない。

確かに、これだと、今回の最後の描写から考えると、
さやかは、このままダークサイドに落ちてしまって、
「魔女」にでもなってしまいそうに見えてくる。

その負のエネルギーが、ほむらの予期する魔女の到来とも関わりそうで。

このまま、事態を最悪のほうにまわすだけの役割をさやかは担うのかな。
うーん。

単純に考えれば、その最悪の事態を何とかしたくて、まどかが契約するということもあるのかもしれないけれど、それも、よっぽど差し迫った状態でないともはや難しそうだし。

今回の話からすると、ほむらだけでなく杏子もまどかの契約を押しとどめようとしそうだしね。

それに、悪びれず、悪魔の本性を現してきたキュゥべえに対する評価も、
彼の立場から、もう一度反転させてくるように思うしね。

うむ。

物語の展開としても、すっかり「手札が見えない」状態になってきた。

どうするんだ、これ、ホントに。

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魔法少女まどか☆マギカ 第6話 補足

2011-02-12 18:26:52 | まどマギ
幾つか気になったことを。

ソウルジェムが魔法少女の魂で、身体の方は魔法で回復可能である、ということであれば、
もしかして、マミの契約時の願いって「生きたい」ではないのかな?

微妙なことかもしれないけれど、今回のキュゥべえの言い方だと、
魔法少女になったら、もれなく修復可能な身体が付いてくる、ということとも解釈できる余地がでてくる。

であれば、3話のマミの自己の描写から、勝手にマミの契約内容は「生きたい」だと思っていたことも留保が必要になるかもしれない。

マミの口からは、直接、彼女の願いは何かは言われていないから。

で、マミのソウルジェムの破壊って確認されたのだっけ?

このあたり、ちょっと解釈しなおす必要はありそう。

つまり、どういう形であれ、マミが終盤になって再登場する可能性が皆無というわけではないということで。


それから、キュゥべえだが、
背中の赤いところが本当の「口」で、今目にしている顔というか頭は、
端なる飾り付けという意見もあるようだけど、そうだとマジで怖いね。
無表情であることの意味もわかってくる。
(一応、苦しさや嬉しさを表現するときもあるから、全くのお飾りというわけでもないだろうが)。

それから、黒くなったグリーフシードを「食らう」のが彼であるならば、
それを食らうために、彼は魔法少女をせっせと生み出しているといえるし、
まどかの魔法少女化を頑なに進めようとするのも
彼女がその魔力の大きさから、多数の魔女を「狩ってくれる」から。
つまり、多数のグリーフシードを手に入れ、それを黒くしてくれるから。
要するに、トロール漁法のように、一網打尽できるから。

だとすると、キュゥべえは、グリーフシードを喰らって何をしたいのか、
というのが気になるところ。

実は、その動きに対して、マミも牽制するために消えた、というようにも見える。

キュゥべえもマミを倒した魔女が生まれたグリーフシードを、
なぜ今回のように「喰らわなかったのか」という疑問も残るのだけど。

こういう具合に、俄然、視点は、キュゥべえの意図や、マミの再登場の可能性に向かうわけだけど、しかし、自分で書いていてなんだけど、これも意図されたミスディレクションのように思えなくもない。

むしろ、次回、こうした見方をまた木っ端みじんにしてくれるような、
新事実が明らかになるのかもしれない。

うーん、いいように虚淵玄に踊らされているなぁ。


あと、なにげに、今回、杏子がさやかにいった、
上条くんの手足を傷めつけて・・・
ということが、実際に、さやかによって実行されるのではないか、
という気がしていて怖い。

少なくとも、この数回の流れでは、さやかは完全に物語を進行させる依代になってるから。

あー、怖い怖い・・・



あ、そうだ。

杏子がやってたゲームの絵が、イヌカレー作で笑った。

魔法空間もゲーム空間も同じ、っことかと。

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魔法少女まどか☆マギカ 第6話 『こんなの絶対おかしいよ』

2011-02-12 13:18:12 | まどマギ
ソウルジェムって・・・、魂そのものだったのか。
これは、超A級の情報開示だね。

まず、ソウルジェムが黒くなるというのは、
魂そのものが「黒く」なっていく、ということでしょ。

だとすれば、ますます、魔法少女と魔女の境界が分からなくなる。

今回の描写で行けば、

魔法を使う→魔法力の消費→ソウルジェムの黒化
→その「黒」をグリーフシーズに転化
→グリーフシーズが黒くなると、魔女を孕む
→その前に、キュゥべえがどこかに廃棄

これ、完全に一種の循環システムだよね。エコシステム。

何かの比喩を見いだせれば、このシステムの仕組もイメージできそう。

まぁ、もはや言うまでもないことだけど、キュゥべぇ、
ホントに、悪魔の、笑うセールスマンだな、これじゃ。
悪徳商法、ねずみ講、マルチ、・・・、と何でもござれ、だね。
どこまで彼?が黒くなれるのか、これからの見物の一つだね。


それから、

次に、ソウルジェムの存在によって、魂と身体が分離されて、
文字通り、魂がハードウェアとしての身体をコントロールするなら、
極論すれば、それは、

魂 と 身体 は もともと同一者のものでもなくていい、

ということなる。
つまり、いわゆる「憑依」を可能にする。
虚淵流にいえば「英霊」の「転生」を可能にする。

そうすると、例の「ほむら=愛猫説」も俄然、蓋然性を高めてくる。

つまり、猫の魂がソウルジェムとして取り出されて、
ほむらの身体を依代として使うようにすればいいから。

何らかのきっかけで、ほむらの「身体」から取り出されたソウルジェムが消失し、
その瞬間に現ほむらのソウルジェムが宿ればいい。

ばかみたいな話だけど、そうすることで、
魂=ソウルジェムからすれば、身体の乗り換えが可能になる。

そうやって、ほむらの正体?の可能性も広がる。

今回の描写で、ほむらの能力が、何らかの意味で、時空をねじ曲げるもののようで、
しかも、トラックを追いかける様子を見ると、少しずつ断続的にしかその能力は使えない模様。

とはいえ、その時空能力を使って、何度か「この世界」をほむらが繰り返しているのは、
ほぼ確定なのだろうな。

杏子のことを知っていたり、災厄(「ヴァルプルギスの夜」)がやってくることを、
あたかも予知のように知っていたりと。

ただ、その彼女からすると、まどか、という存在こそがイレギュラーなのだろう。
だから、さやかのソウルジェムを投げる、という「暴挙」に
ほむら自身も驚いたわけで。

そして、そのまどかの「暴挙」を誘導したのが、
バリキャリのママンだったわけだから。
彼女の介入、というか関わり方からすると、
この物語が、少女=子供の世界(のループ)から、
大人の世界に抜け出す要素を持つということも意味している、ということだね。

多分、魔法「少女」というと、どうしても、少女が大人の女性になる、という
ある種の定番的、ジェンダー的視線が反復されるわけだけど、

この、まどマギにおいては、バリキャリのママンの存在が最初から強調されることで、
そうした母性に繋がる少女性は一旦廃棄されている、ということだよね。

そうすることで、むしろ、少年か少女かによらず、子どもが大人になる、
という成長の問題を、むしろ、ストレートに描こうとしているようにも見える。


あとは、これまでのことを比べれば、物語展開に関わるだけの、些細なことだけど、

ソウルジェムの秘密を明らかにする、
つまり、魔法少女全体の存在基盤に関わることを暴露することで、

前回まで敵対関係にあった杏子も同じ穴の狢ということで、
共闘する可能性がでてきたように描かれたところ。

これは端的に上手い。

まさに、状況が変われば、各人の利害も動く、ということで。

そして、その均衡状態を破る動きが、ママンの助言によるまどかの暴挙だったことも。

そうして、一旦、魔法少女内の騒動は収斂させて、
より大きな問題、つまり、魔女と魔法少女との関係や、
その際の究極兵器と覚しき、まどかの能力、が主題になるのだろうな。

って、6話終わっても、まどか、魔法少女じゃないじゃないw
これは、ホント、新しい路線だね。


それにしても、100mしか有効範囲がない遠隔操作ってどうよw

いや、前々から、「圏内」があるテレパシーって何さ?って思っていたのだけど、
こういうことだったわけね。

ホント、よく構成が考えられた物語だ。
この密度のまま最後まで行くなら、間違いなく傑作になるね。

次回も楽しみだ。


追記:

ああ、そうか。

ほむらが、さやかのソウルジェムを必死になって確保しに行ったのは、
あのままだと、実質的にまどかがさやかを殺してしまったことになって、
その事実を覆すという願いのために、
まどかが魔法少女になる契約をしてしまうかもしれないからか。

しかし、そうなると、ますますもって、まどかの契約のハードルがあがったことになる。
止むに止まれぬ、選択肢なしの緊急事態に直面しない限り、
今回明らかになった事実を降りきってまで契約はしないからね。

となる、まどかを襲うであろう、どうしようもないほどの災厄にも関心を持たざるを得なくなる。

うーん、どんどん、ジェットコースターになっていくなぁ。

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魔法少女まどか☆マギカ 第5話 『後悔なんて、あるわけない』

2011-02-05 18:49:44 | まどマギ
さて、まどかはいつ魔法少女になるのでしょうか?
もう、5話だよ、5話w

でも、この展開だと、限りなく魔法少女になることは「悪魔契約」だから、
ずっと、このまま、話を引っ張るのだろうな。

もはや悪徳詐欺師ビームを衒いもなく撒き散らし始めたキュゥべえも、
あまりのアカラサマなその勧誘に、

こいつ、ラスボスじゃねぇなw

って気になってきた。

今回の話は、まぁ、さやかの心のケジメと、杏子の乱入。
とはいえ、杏子の安っぽさったら、半端ないので、
次回、ほむらに瞬殺されるんだろうな。

 「あら、あなた、言ったじゃない。食物連鎖、って。
  弱肉強食が、世界の理でしょ。」

とか言って。

何にせよ、さやかにしても杏子にしてもいずれも、
物語を進めるためのトリックスターでしかなく、その意味では背景に過ぎない。

第一話の冒頭にあったように、ここから先は、

まどか、ほむら、キュゥべえ

の三者に焦点が当たっていくのだろうね。

その意味では、今回、ようやくほむらが動き始めた。

今回、明らかになったことは、
ほむらもキュゥべえと契約したが、彼女はイレギュラーで、キュゥべえにも予測不能

それから、もしかしたら、単なるカットだけなのかもしれないけれど、
時々、ほむらのアップに、彼女の心象風景的な彼女自身の描写が
フラッシュバック的に挿入される。

巷で言われている、「ほむらループ説」を信じれば、

「前にあった同じ場面でほむらが取ってしまった行動」

を自分自身で反芻し、今度は、ここでは間違わない、という決意のもとで、
まどかに厳しく当たっているように見えてくる。

つまり、今回は、この分岐で選択を間違わないぞ、という具合。

これは、ほむらが今後物語に絡む機会が増えることで
描写機会も増え、その意味もよりはっきりしてくるのだろう。

それから、未だ明らかにされていない、ほむらの能力だけど、

今回の「水玉に映える」描写や、
前々回の魔女の中で炎が連鎖的に起こった描写

からすると、もしかしたら、「元素レベルで物質を操作する」というようなものかもしれない。

このあたりは、多分、願いの種類や大きさ、と比例するのかもしれない。

キュゥべえがイレギュラーというのも、そういうこと。
つまり、この「魔女vs魔法少女」のゲームの存立平面に干渉する能力を
イレギュラーたるほむらは得てしまった。

さやかの契約が「癒し」と特定されていたこともこのことを示唆しているような。

ほむらのいう「一生との引換」という交換原理からすれば、
願いがでかくて荒唐無稽であればあるほど、その対価として得られる能力も無限大、ということになる。

そうすると、まどかの「とにかく世界を救いたい」という思いが願いに転じると、
その荒唐無稽さから、バカのようにありえないほどの魔法が使えるようになる。

少なくとも、マミ、さやか、杏子、のいずれもが
戦闘のために、得物(銃、刀、何とか棍?)を振り回しているのに対して

ほむらの能力は、ステージが違う能力のように思えるからだ。

つまり、魔法のありかたそのものが異なる。

多分、このあたりの魔法や魔力のあり方が、この先、物語の鍵を握るのだろうな。


しかし、それにしても、斎藤千和さん、
戦場ヶ原ひたぎさん以来、すっかりクールビューティが似合う人になった。

新房一座は、こうした面白さもあって、ホント、劇団みたいに見えてきた。

さて、シリーズ構成としては次回が折り返し点。
どのような展開でいくのか?

というか、今回の引きは、絶妙すぎて絶句だったのだったw

来週も楽しみ!

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魔法少女まどか☆マギカ 第4話 『奇跡も、魔法も、あるんだよ』

2011-01-29 19:01:04 | まどマギ
さやか、契約しちゃいましたね。

そして、キュゥべえの通り名は「詐欺師」で決定w
これだけ、あからさまだと、ホントはいい奴なんじゃないか、と
思ってしまう自分がいたりして困るw

それはさておき、なんにせよ、さやかのいう

 奇跡を望む意味、と、その代償

は気になる。

というか、既に回想として語られているということは、
確実に悲劇的結末が訪れる、ということで。
それは、織り込み済み。

では、何が起こってしまうのか?

多分、

「願いが向かう先が自分ではない時――に何が起こるか」

ということだよね。つまり、

「利他的な願いは何をもたらすのか。」

ほむらがまどかに示した態度からすると、
彼女の経験からすると、魔法少女は、

 × 「みんなのために」
 ○ 「自分自身の祈りのために」

ということのようだから、そこからすると、

他者に向かう願いは、相手のあることだから、
徐々に契約した願いがブレていく。

たとえば、上条くんであれば、

「僕がいつ手を直してくれ、なんて君に頼んだ?、さやか」

とか

「昔のように弾けなければ、意味はないんだ」 

あるいは、

「僕がこんなにうまく弾けるはずがない」

とか。

(今回の上条くんのテンパリ具合からすると、
 彼は、これくらいエゴ丸出しのことは言いかねないと思う。)

いずれにしても、さやかが思うようには、
上条くんは進んでくれない。

そういう事態になったときに、

さやかの「見た目の願い」=上条くんの手を治す、

の裏にある

「本当の願い」=上条くんとともにありたい、

は確実に成就しない。

しかし、既に契約はなされ、
その対価として、自分の一生を魔女退治に費やさねばならない。

今のところの作中の説明では、
魔女退治がどうなったら終わるのか、
その説明は一切無い。

だから、魔女退治は一生ものなのだろう。

だからこそ、キュゥべえのいうように、

「テリトリー=縄張り=シマ」

が生まれてしまう。そして、新キャラであるキョウコのような魔法少女が現れる。

今後は、キョウコを交えた、さやか、ほむら、の三つ巴の潰し合い。

その一方で、さやかは、上条くんとのやりとりの中で自壊していく可能性もある。

そうやって、しばらく、

 魔法少女とはなにか

という話を進めるのか。

そこから導きだされるのは、

 利他的な願いこそがエゴである、という方向と

 利己的な対立は消耗戦しかうまない、という方向の

双方の衝突。

そして、いずれにしても、

 人への優しさが生み出すすれ違いの負の連鎖、

が災厄の種である。

その点で、まどか、のような子の参入が
状況を最悪にする、ということになるのだろう。

ほむら自身、まどかの優しさによって自分の判断が曇り、
マミのように殺害されてしまう可能性に考えが及んでいる。

マミのように魔女に破れていったものも何人も知っているのだろうし。

さしあたっては、キョウコがどう物語をかき回すのか。

それにしても、さやかにはもはやいい結末が待っているようには全く思えない。

それがまた、まどかの契約のきっかけになるのか。

さて、まどかは一体いつ契約するのだろう?

そして、彼女の願いは何になるのだろうか?

というか、この話題でいつまで引っ張るのだろう。。。

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魔法少女まどか☆マギカ 第3話 『もう何も恐くない』

2011-01-22 15:11:12 | まどマギ
いやー、そうきましたか。

第三話にして、まさかの、マミの退場!

改めて、この物語が1クールもの、ってことを実感した。

それにしても、持ち上げては落とす。
巧妙にミスリードしながら、さらにその裏を書く。
イヌカレーの絵もさることながら、
この物語展開の密度には、舌を巻かずにはいられない。
いやー、参った、参った。



明言はされなかったけど、
結局、マミの魔法少女契約時の願いとは、

「生きたい」

ということだったわけか。

マミの直接の説明の通り、
それはもはや選択のしようがなかったわけで。

選択肢がなく、魔法少女になるしかなかったわけで、
おそらくは、作中描写された事故で、両親や家族も失った。
だから、生き残ったものの、生活は一人、
しかも、キュウべぇとの契約があるから、
魔女狩り(!)もしないわけにはいかない。
つまりは、とんでもないローン返済を背負わされていたわけで。

それにしても,今際の際で、魔法少女にスカウトするって、
キュウべぇ、おまえ、どれだけ悪魔なんだョ。

今回、確認されたことは、
まどかのソウルジェルの大きさが計り知れないこと。

そこから、どうやら、まどかの魔法少女としてのポテンシャルは果てしなく、
その彼女の可能性にマミもキュウべぇも、そして、ほむらも気になっている。

マミが選択肢がなく魔法少女になるしかなかったことを考えると、
基本的には、マミはキュウべぇの、言いなり、になるしかない。

だから、そのまどかのもつ強大な力を手にいれれば、おおかた、

マミ、君の苦労も随分減らすことができる、
だから、僕に協力して、まどかを魔法少女にするのを手伝って。
君にも悪い話じゃないでしょ、

とか言いながら、キュウべぇはマミを操ったのだろうなー。

さすがは、二言目には「契約、契約」というだけのことはある。
見た目のファンシーな小動物の姿に似合わず、
キュウべぇの計算高さ、腹黒さは、相当のものだ。

であれば、一体、キュウべぇは、まどかを魔法少女にして、
何をさせたいのか、次の疑問はそこだよね。

しかし、こうなると、さやかも魔法少女に、というのは
やはり、まどかを勧誘する上での呼び水くらいの意味でしかないのだろうな。
あくまでも、まどかを篭絡するための手段として。

ところが、蓋を開けてみると、実は、さやかが存外、真面目に「願い」について
考え始めてしまって、思いの外、契約に至らない。



・・・ってここまで考えると、イヤーなことも思いついてきて、

それは、今回のマミの退場、というのもフェイクなんじゃないか、ということね。

というのも、キュウべぇの悪魔の囁きぶりからすれば、
マミが退場するのも計算の上のことで、
その惨状を、まどかとさやかに目の当たりにさせることで、
あまり考える暇を与えずに、なし崩し的に魔法少女に契約させようとしていた、という気もする。

今回の、まどかの「憧れのマミさん」発言からすれば、
まどかが、魔法少女になる契約時の願いが、

「マミさんを生き返らせて」

になる可能性は相当高いから。

でも、マミの契約時の願いが、もしも、

「生きたい」
ないし
「死にたくない」

であったとすれば、今回の退場も実は見た目のことでしかない可能性がある。

つまり、マミは実質的に「不死」の存在となっていて、
いや、むしろ、死ねない体、になっていて、
その不死の体ゆえ、いつまでも魔女と戦い続けなければならない。
要するに、シジフォスの神話、のシジフォスのように、
半永久的に魔女と戦わなければならない。

(だから、まどかが「マミを生き返らせて」という願いは、
マミが不死であったら、自動的にかなってしまうわけで、
その場合は、キュウベェからすると、ラッキーなのかな。
というか、まどかからすれば、
キャッチセールスに引っかかったようなものだよね。)

こうなると、もはや「願い」ではなく「呪い」だよね。
「願い」とか「呪い」とかいうのは、
それに関わる側の主観的な取り方でしかなくて。
単に、自分の行うことの道筋を、自分でない第三者が調整して水路づけてくれるだけのこと。
だから、「願い」も「呪い」も大差ない。
であれば、魔法少女と魔女も、同様に、大差ないものになる。

もしかしたら、彼女は、もう既に何年も今の姿のまま、戦ってきたのかもしれない。
だからこそ、まどかの「マミさんは、もう一人じゃないです」という発言に、
自分の悩みのど真ん中を打たれてしまったのかもしれない。

いずれにしても、死なない=不死が契約内容であるならば、
いずれ、マミは物語に復帰する可能性はある。
そうであれば、第三話での退場も納得が行く。

とはいえ、もし、本当にそうだとしたら、
最終コーナーでのまどかとさやかの絶望なり憤慨は計り知れない。

ポイントは、マミが、今際の際で魔法少女となる契約をした、
という情報は、鑑賞者である私たちしか知らず、
作中人物のまどかやさやかは知らない、ということ。

これが、どこまでミスリードを誘うものなのか。

というか、既にまんまとその流れに乗らされているわけだけどw



ただ、ほむらは、この展開をある程度読んでいた気もするので、少しややこしい。

今回、わざわざ、マミとほむらが、夜の公園?で話す場面もあったけど、
あそこで、キュウべぇの思惑を、マミがほむらにそれとなく伝えた、という気もしないではない。
であれば、マミが退場後のほむらの登場も、マミからすれば計算していたともいえなくはない。
マミなりのキュウべぇへの抵抗、ということで。

ま、さすがに、これはうがりすぎの見方だと思うけど。

まだ、ちょっと書いてみたいことはあるのだけど、それはまたあとで。

とりあえずは終了。

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魔法少女まどか☆マギカ 第2話 補足 ほむら=愛猫説など

2011-01-18 19:51:19 | まどマギ
ウェブを見てると、やはり、この『まどか☆マギカ』については注目度がぜんぜん違うことがわかる。

それらを眺めていて感じたことをいくつか。


「ほむら」はOPで登場するまどかの飼猫である説

これはいろいろなところで見かけるけど、なるほどなぁ、と思う。

OPはとてもよく作られていて、
えーと、よく作られている、というのは絵も音楽も。
カットも、歌の歌詞も。。。と全部いい、ってことなんだけど。

たとえば、一瞬だけど、さやかが言ってる上条くんらしき人が、
バイオリンかヴィオラをもってさやかと二人でいるシーンとかあって、
ちゃんと物語の向かう方向を示唆してくれている。

そう思ってよくみると、まどかが抱えている黒猫が、
そういえば、まだ出てきていない。
しかも、そのシーンは、まどかは、実は、泣いてるんだよね。
(そう思うとOP冒頭の水玉もまどかの涙のように見えてくる)

で、その黒猫が実はまどかの愛猫で、
この猫がまどかを救うために「ほむら」に転生した、という方向。

その際には、最近よくあるフラッシュバックものとして、
ほむら=愛猫が、時間軸を、まどかがキュウべえによって魔法少女にスカウトされる前に
もどすことが「魔法少女になって叶えてもらった願い」であるということ。

これは、とってもなるほどね、と思う。

しかし、一つに気になるところがあって、それは、

魔女といえば黒猫、

というやつね。

それに従えば、黒猫のほむらは魔女になってから魔法少女になった、みたいなことも起こる。

そのことが何を意味するかは実はよくわからないままに言ってるのだけどw

で、黒猫=魔女サイド、ということであれば、
いうまでもなく、キュウべえが「白い」小動物であることが気になる。

だいたい、「何でも願いを一つ叶えてあげる」というのは、
それこそ、ギアスのCCではないが、普通、魔女ないし悪魔の側の「契約」だよね。
要するに、ルルーシュがギアスを契約によって得たのと似たようなもの。

だから、黒猫と白いキュウべえ、の対比からすると、

そんなに単純に、魔女が悪い存在だなんていえない、ってことになりそう。



あと、ほむら=愛猫説に加えてあるのが、

今私たちが見ているまどかの物語は、全てまどかの願望が投影された幸せの世界だ、というもので、
それは、ほむら=愛猫が魔法少女になる際に叶えてもらった願いだ、というもの。

この説には、ゾクゾクさせられる。

というのも、毎回、一応、まどかが目覚めるところから始まるじゃない。

あ、これ、夢オチか・・・ってな感じで。

あれは、今、そもそも起こっている話が夢であることを示唆している。

であれば、まどかの家がばかみたいにデカかったり、
まどかの学校が、妙にガラス張りでピカピカだったりするのも納得ができる。

なぜなら、それは少女であるまどかが想像する家や学校のイメージだから。

何か、大きな家に住みたい!、とか、
何か、ピカピカの学校で学びたい!、とかね。

スケールやテイストが子どもっぽい、ないしは、少女っぽいところが。

いや、これも、この世界がまどかの願望で、
だから、実の世界は、第一話冒頭にあった、陰惨な世界だ、

というように捉えるからこそ、そう見えてくるわけだけど。

でも、そういう感じがとてもしてくる。

DARKER THAN BLACKの蘇芳の方の話で、

蘇芳の記憶は実は紫苑が埋め込んだもので、
だから、実は、蘇芳の思い出は紫苑の願望の投影物だった、

というように解釈できてしまったときに近い感じ。

いずれにしても、目の前で実際に流れている物語は、実はやり直し後の世界、ってことになる。

そして、その超絶ハッピーな世界を、
まどかは、魔法少女になることで、自分から破壊していってしまう。

しかも、その魔法少女になる際の願いは、
きっと、とても個人的な願望の投影でしかなく、
その私的な願望=欲望、を
破滅した世界を何とかする願い、に変えたいと思っても、
それは後の祭り。

きっとキュウべえは、それはできない、と平然というのだろうな。

ということで、キュウべぇ、どれだけ、キャッチセールス商法なんだよw ってことで。

ただ、何にせよ、魔法少女になる決断が、
一つの願いの成就、というインセンティブによって、
天秤にかけられてしまうところが、どうにも今日的、といえば今日的。

自己責任、ってやつ。

そして、願いの成就を先払いさせられることで、
魔法少女の役割は、否が応にも果たさざるをえない。
つまり、ローンをくんで家を立てて、借金返すために働くのと、構造的には変わらない。
これは、キビシイ。

しかし、そうなると、物語の構造は、そのまま、ファウスト。

キュウべえは、メフィストフェレス。

そうすると、ファウストがまどか、ってこと???


・・・と、とにかく『まどか☆マギカ』は悲劇コースが約束されてしまっているようなのでw

これが、どこまで悲劇のママで終わるかも気になる。

って、これ、1クールなんだっけ? 

成功したら、続編へ、って展開かな。

いやー、とにかく、次回が楽しみでならないw



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魔法少女まどか☆マギカ 第2話 『それはとっても嬉しいなって』

2011-01-14 18:17:37 | まどマギ
なるほど。
期待はどんどん高まる。

OPも改めてちゃんと見て思ったけど、やばいよね。
とても、リリカルwな出来で。


で、とりあえずは、物語世界の基本的な設定の紹介が中心だった第二回。

まどか
ほむら
マミ
さやか

とりあえずのデフォルトのポジションが定まった。

それから、

魔法少女
  願い
    希望
      うめ先生のキャラw


魔女
  呪い
   絶望
     劇団イヌカレーのなんだか変な奴らw

さしあたっては、わかりやすい二項対立が設定された。
絵的にもw

とはいえ、そのわかりやすさが、今後、容易に反転される可能性はもちろんある。
むしろ、そのわかりやすさが、いつ、どうやって、誰から、ひっくり返っていくのか。
その転機となる事件は何か。
二転三転・・・、と「転」は一体何度起こるのか。
物語のテンポ、加速具合にかかっている。


当座の物語は、さやか、を中心に回りそう。
彼女は、とっても、真剣に、魔法少女になることを考えている。
それくらい、とっても真面目な子。

それは、結果的に自身の命を差し出すことになるかもしれないこととの、
見た目、等価交換となるから。

病室にいる人は、さやかのどんな人なのだろう。

さやかは、見た目いい加減だけど、実はとっても内面が不安定な子で、
言葉で自分自身の手綱を握るタイプだね。

だから、正義や悪、のような言葉を簡単に使って、世界を切り分けていく。
自分にとっての安全地帯と危険地帯を仕分けしていく。

いまのところ、マミとほむらの位置づけも彼女の評価を通じて印象づけられる。

とりあえずは、 

マミ = いい人
ほむら = 嫌な人、

って色分けだけど、さて、この区分がどこまで続くのか。

というか、

マミは、そんなにまでいい人なのか?
ほむらは、そんなにまで悪い人なのか?

という疑問は、見ている側はやっぱり思うよね。

当然、
マミとほむらのポジションチェンジもありえる。
さやかとまどかの決別も。

だから、

まどか+ほむら vs マミ+さやか

という対立が生まれる可能性は大。
というか、多分、そっちに流れるのだろうな、まずは。

さりげなく、マミが

「病院が魔女に襲われたら大変なことになる」

と言ったところは、思いっきり、さやかのスカウトモードだよね。
だとすると、マミは、さやか(とまどか)の家庭環境や個人情報も既に握っているわけで。

というか、
キュゥべえがまどかとさやかを魔法少女にしたいといった時点で、
既に適性なりなんなりの、身上調査wは終えている、ってことだものね。

何が、彼女らを魔法少女の契約に駆り立てるのか、まで、多分既にわかって近付いている。
そんな感じが伝わってくる

マミやキュゥべえが、絶対的に「正義」ということではないよね。
悪とまでは言わないけれど、
彼らの正義もおそらくは限定的。
その時に、まどか、はどう判断するのか。

それにしても、
二つ返事で魔法少女になるのがデフォルトっていう、キュゥべえもどうかと思うけどねw

それから、

ソウルジェルが濁る、とどうなるのだろう?

濁りきったら、魔女、になる?

そうすると、魔女ってもともとは魔法少女だったの、って思うよね。


ソウルジェルの対となるのが、

グリーフシード=悲嘆の種

というのもとても気になる。


いずれにしても、この

ソウルジェル と グリーフシード との相克

は、もうひとつの物語の駆動因だね。

だって、ソウルジェルを濁らせることは、魔法少女としての危機を意味するから、
ある究極の選択の局面で、自身を選択して、意に沿わない魔女の殺害を行うことがある。
あるいは、今回、マミがほのめかしたように、他の魔法少女との奪い合いも生じうる。

つまり、おそらくはグリーフシードも数に限りはあるだろうから、
魔法少女が過剰供給されたら、当然、魔法少女間でゼロサムゲームが生じ得る。

その間で、自身の正義や倫理観にもとる行為を起こしてしまい、
それが、また、その人の判断能力を曇らしていく、つまりは、ダークサイドに落ちる。

この点で、さやか、はとても心配だし、
マミは既に、片足をそちらにふみだしてしまっているのではないか、という疑念は残る。

うーん、
この不安定な感じは、物語のドライブとしては、どちらにも転びそうだから。


一方、まどか、は、

魔法少女という存在に直接魅力を見いだしている、

というか、人助けできてかっこいい、素敵!、という感じで、

カッコイイ自分を想像する方向の、快楽先導で考えているフシがあるのが、とても気になる。

とりあえず、魔法少女になったときに衣装から考えているのが、その現れだし、

マミが巨大な銃の撃鉄を落として、魔女を粉砕した様を見て、

明らかに、快楽、を覚えていたものね。

だから、その反動として、魔法少女になって以後、絶対、まどかには、

「こんなはずじゃなかった」

って機会が訪れるはず。


となると、一体、何がきっかけで、何を願いとして、魔法少女になるのか。

そこが最大の山場なのだろう。

第一話でいきなり勢いで魔法少女になってしまう物語が多い中、

マミに同行、というインターンw期間を経てまで魔法少女としての契約、変身を先延ばしているのは、

多分、その動機の選択が、意に沿わぬ状況に駆られてやむなく行われることを狙ってのことなのではないか。


その意味で、次回はとっても気になる。


いやー、久しぶりに、とても面白い物語に出会えた。

マギカ・カルテット、最高!!!

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魔法少女まどか☆マギカ 第1話 『夢の中で会った、ような・・・・・』

2011-01-07 17:12:47 | まどマギ
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新房昭之×シャフト

さらにかけること、

虚淵玄×蒼樹うめ×梶浦由記×・・・

の魔法少女w

見た目は、

ひだまりスケッチ×化物語

異次元の魔空間も無駄にシャガール風。
てか、劇団イヌカレー、の力技全開、って感じっすよねw
(化物語の最終話、なんだか凄かったものね、もう前衛的過ぎて)


なんだろうなぁ、

うめ先生キャラがマジシリアスモードになって、
阿良々木君の通った学校を数段バージョンアップしたような学校に行って、
さらに、絶望先生風の異次元で、

とりあえず、
とにかく、

血ィ、流しちまうゼェ、ウハハハァ、


・・・ってな感じ。

魔法少女的テンプレである、

コスチュームチェンジ、小動物、魔空間、・・・

は、全部使いながら、

可愛さが不気味さに転じ、
不気味さが可愛さに転じる ような、

絶妙、というか、ビミョー、なバランスの上で物語を紡いでいく予感がビシバシ伝わってくる。

魔法ものであると同時に、少女ものの危うさ、
というか、もともと、西洋の中世の魔女に込められていた、

大人と子供の中間にある
フリークとしての少女

をも感じさせる展開で、

いやー、スゴイスゴイ。

第一話は、キャラの顔見せのプレリュードだから・・・なんて気持ちで見ると、
思いっきり裏切られる感じ。

それとは別に、

いやー、アニメって、語源はアニメーションだったんだよねぇー
動きの快楽や、映像の快楽があったんだよねぇー、

ってことをガツンガツン思い出さされるタイプの物語であることは間違いない。

で、さっきも言ったように、お約束のテンプレは全部投入してまっせ、という感じが、
思いっきり、

魔法少女モノ、パクってバラしてパロってやるぜ、

という感じも伝わってくる。

ものすごい批評精神。

ハッキリ言って、とっても続きが楽しみだ。

とにかく、この、ワケのわからない新房組のオリジナルものが、
どこまで王道を引き継ぎ、どこから王道を苔下ろすのか、

今から楽しみでしょうがない。

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