DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

湖の鎮魂歌(136)

2013-12-30 22:50:46 | ButsuButsu


2011年に中国は深刻な旱魃に襲われた。

湖北省にある洪湖(Lake Honghu)でも水が干上がり、船が陸に上がってしまった。

この湖は、表面積が348㎞2、周長103㎞、平均水深1.27m、透明度0.71mである。

全窒素濃度は1.15mg/L、全リン濃度0.062mg/L、クロロフィル濃度20.66μg/Lである。

大きさは、琵琶湖の半分ほどでとても浅い。

この湖の修復事業に関する問い合わせが来た。

そこで調べてみると、2011年には中国最大のダム湖である三峡ダムも渇水に見舞われたようだ。

以下に、ネットから調べた報告である。

***

世界最大級ダムの三峡ダム周辺三省が数十年に一度といわれる大干ばつに見舞われている。すでに周辺住民500万人と340万頭以上の家畜の飲料水が不足している状況で、今後さらに被害は拡大するようだ。特に中国第7番目の淡水湖・洪湖(湖北省)は最も深い水深が70年ぶりに30センチにまで干上がり、湖面は従来の4分の1に減少。農業や周辺住民の生活に影響があるだけでなく、生態系全体が破壊されかねない勢いという。

長江も南京から遡る船は運航が難しいほど水量が減り、すでに武漢より河を遡る船は運航停止となっている。このため、対策として三峡ダムのダム湖水の通常以上の大量放水措置がとられている。19日の段階でダムに流れ込む水量は毎秒7300立方メートル、放出する水量は1万1600立方メートル。しかし、この調子で放水が行われ続けると三峡ダムの発電機能に深刻な影響が出る可能性もあるという。

干ばつの原因は降水量不足で、長江下流域の降水量はこの50年の間でもっとも少ないという。だが一部では、長江中流域に大量の水をせき止める三峡ダムができたことの因果関係を疑う声がある。

重慶の三峡ダム湖周辺で地質災害がすでに252か所で発生しており、なかでもダム湖周辺の山の斜面の地滑りによる砂漠化現象が突出していると報告されている。こういった砂漠化や植生の変化もふくめて、いわゆる「バタフライ効果」(一見因果関係のない原因によって大きな影響が出るたとえ)で、地域の気象にも影響を与えているのではないか、という説がもある。多くの専門家は大型ダムによる降水量の影響について科学的根拠なしと否定するが、南京水利科学研究院の王国慶教授などは「降水量データがまだないので何ともいえない」と結論を保留しつつも、その研究の必要性は説いている。

こういう状況下で、18日、国務院は三峡ダムの後続計画についての討論会を開き、三峡ダムのもたらすマイナス影響について善処せねばならないという方針が打ち出した。討論会では、ダム周辺の地盤が緩み地滑りが起きやすい状況や、工事で行われた発破が土砂の流出など生態や地質に深刻な影響を与えていることや、地震の危険などが指摘され、討論会の総括として温家宝首相が「230億ドルを費やしたダムは巨大な総合的な効果と利益をもたらしたが、速やかに解決せねばならない問題は存在する」と異例の声明を発表。これらの問題が「工事段階で予見されていたが、当時の状況では有効な解決が難しかった」と反省の弁ともとれる見解を示した。

中国の電力はほとんど火力電力に頼っており2020年までに消費電力の15%をCO2を出さないクリーンエネルギーに転換していくことを決定しており、その主流はダムによる水力発電と期待されていたが、三峡ダムに伴う問題を政府が認めたことで、今後の大型ダム開発に影響を与えることは必至だ。中国の電力政策も見直しを迫られるかもしれない。

***

渇水があれば洪水もある。

地球の気候は大きく変わってきている。
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12月29日(日)のつぶやき

2013-12-30 07:13:07 | 物語
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