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安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

理念としての血縁関係 01 日本人の根底に流れているもの

2023-07-25 04:00:00 | 日本教から脱出するにはどうするのか
今、大河ドラマ「どうする家康」が放送されています。

もうすぐ有名な事件が描かれます。

それは家康の懐刀といわれ最も忠実な部下、石川数正(注・01)の裏切りです。

朝日日本歴史人物事典にあるように家康も部下たちも驚いた最大のライバルである

豊臣秀吉に臣従してしまう事件です。

私たちは石川数正のように与えられたものがあるのに、裏切ってしまうことは多々あります。

ただ石川数正もその理由はネットで調べると原因不明とあり、

大河ドラマではどのように解釈し、描かれるのでしょうか。

このように戦国時代においても謀反、反乱は絶えず繰り返されていましたが、

自分の最も忠実な部下、同盟者だと思っていた味方が、突然に敵になる「謀反」とは何かです。

山本さんは、裏切る側に何らかの明確な決心と自己正当化があり、

そこに至るまで長い躊躇、逡巡、懊悩、不安、動揺がある。

それを辿っていくと民族のもっている「義」の概念が解明できると指摘しています。

山本さんは日本教の義、または正義とは何かは何かを提示しています。

ハビヤン版・平家物語では、裏切りという形の謀反では、

木曽義仲の平家への謀反を「正々堂々たる挑戦」と書き、謀反という分類をしていないのです。

また、頼朝の決起は合法だとして、謀反とはみていないのです。

それは血縁関係の忠誠の表明があったからだといいます。

現実の血縁関係は解消して、「理念としての血縁関係」があったと文覚の証言を書いています。

この「理念としての血縁関係」は反乱とか謀反とかいうものを帳消しにする思想で、

日本人の根底に流れているのです。

私はある方が、身内に自分を面倒見てくれる人がいないので、

他人の青年を養子にして、自分の財産を譲りましたが、その根柢は、

「理念としての血縁関係」そのものでした。

これは日本人独特の血縁関係であり、西欧にはないものなのです。

そこには神の義は存在していません。


石川数正(注・01)
戦国・安土桃山時代の武将。通称は与七郎,伯耆守,出雲守。のち康正,吉輝と名乗る。石川康正の子。天文18(1549)年駿河今川氏の人質となった松平竹千代(徳川家康)に随行する。桶狭間の戦後,家康が今川氏から独立すると,酒井忠次,石川家成と共に,老臣として,内政・外交に活躍する。永禄12(1569)年には,叔父家成に代わって西三河の旗頭となった。なお,領国支配においては,東三河の旗頭・酒井忠次との間に違いがある。忠次が家康の権限の一部を代行していたのに対し,家成・数正にはそのような権限はなかった。天正12(1584)年家康が豊臣秀吉と戦った小牧・長久手の戦では,小牧山の本陣を守る。翌13年城代を務めていた岡崎城を出奔し,秀吉方へ走る。ただし,その理由は明らかになっていない。同14年秀吉から和泉国内に所領を与えられた。同18年小田原の役後,信濃松本8万石に移封される。文禄1(1592)年肥前名護屋に出陣し,同年没した。(朝日日本歴史人物事典)
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