創世記
4:9 主はカインに言われた。「お前の弟アベルは、どこにいるのか。」カインは答えた。
「知りません。わたしは弟の番人でしょうか。」
4:10 主は言われた。「何ということをしたのか。お前の弟の血が土の中からわたしに向かって叫んでいる。
4:11 今、お前は呪われる者となった。お前が流した弟の血を、口を開けて飲み込んだ土よりもなお、呪われる。
4:12 土を耕しても、土はもはやお前のために作物を産み出すことはない。
お前は地上をさまよい、さすらう者となる。」
4:13 カインは主に言った。「わたしの罪は重すぎて負いきれません。
4:14 今日、あなたがわたしをこの土地から追放なさり、わたしが御顔から隠されて、
地上をさまよい、さすらう者となってしまえば、わたしに出会う者はだれであれ、わたしを殺すでしょう。」
4:15 主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、
だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」
主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、カインにしるしを付けられた。
4:16 カインは主の前を去り、エデンの東、ノド(さすらい)の地に住んだ。
カインの罪についてある注解者は、罪は絶対的はなく、相対的なものだと指摘してありましたが、
私は罪は神との関係で絶対的なものだと思います。
しかし、それはイエスの十字架あっての話となります。
十字架の罪の赦しの福音なくしては罪の絶対性は浮かび上がることはないからです。
具体的な罪は、十字架を通さないと分からなくなり、焦点がボケてしまいます。
その例が、椎名鱗三(注・01)さんです。
赤岩栄牧師から洗礼を受けキリスト教作家として活動された方ですが、
多くの著作の中で罪の問題を次のように語っています。
・・・イエスはユーモアがあるので人生が
こんなに惨憺たる矛盾に満ちていてもその矛盾に生きていけるのだ。
溺れそうになってもわずかに口を波の上にしてパクパクと開いておれる。
そのゆるみがある。そのゆるみこそイエスの神のユーモアだ。・・・
ここでは罪は絶対と椎名さんは言いません。
そのあたりは日本人独自の罪の把握の仕方ではないでしょうか。
椎名鱗三(注・01)
1911年10月1日 - 1973年3月28日)は、日本の小説家である。本名は大坪 昇。貧窮の中に育ち、職を転々とした後、共産党に入るも投獄され転向。戦後、『深夜の酒宴』で独自の実存主義的作風を示して一躍脚光を浴び、第一次戦後派の代表作家と目された。その後キリスト教に入信、平凡愚劣な現実や生を肯定する宗教的作風に新境地を拓いた。
4:9 主はカインに言われた。「お前の弟アベルは、どこにいるのか。」カインは答えた。
「知りません。わたしは弟の番人でしょうか。」
4:10 主は言われた。「何ということをしたのか。お前の弟の血が土の中からわたしに向かって叫んでいる。
4:11 今、お前は呪われる者となった。お前が流した弟の血を、口を開けて飲み込んだ土よりもなお、呪われる。
4:12 土を耕しても、土はもはやお前のために作物を産み出すことはない。
お前は地上をさまよい、さすらう者となる。」
4:13 カインは主に言った。「わたしの罪は重すぎて負いきれません。
4:14 今日、あなたがわたしをこの土地から追放なさり、わたしが御顔から隠されて、
地上をさまよい、さすらう者となってしまえば、わたしに出会う者はだれであれ、わたしを殺すでしょう。」
4:15 主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、
だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」
主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、カインにしるしを付けられた。
4:16 カインは主の前を去り、エデンの東、ノド(さすらい)の地に住んだ。
カインの罪についてある注解者は、罪は絶対的はなく、相対的なものだと指摘してありましたが、
私は罪は神との関係で絶対的なものだと思います。
しかし、それはイエスの十字架あっての話となります。
十字架の罪の赦しの福音なくしては罪の絶対性は浮かび上がることはないからです。
具体的な罪は、十字架を通さないと分からなくなり、焦点がボケてしまいます。
その例が、椎名鱗三(注・01)さんです。
赤岩栄牧師から洗礼を受けキリスト教作家として活動された方ですが、
多くの著作の中で罪の問題を次のように語っています。
・・・イエスはユーモアがあるので人生が
こんなに惨憺たる矛盾に満ちていてもその矛盾に生きていけるのだ。
溺れそうになってもわずかに口を波の上にしてパクパクと開いておれる。
そのゆるみがある。そのゆるみこそイエスの神のユーモアだ。・・・
ここでは罪は絶対と椎名さんは言いません。
そのあたりは日本人独自の罪の把握の仕方ではないでしょうか。
椎名鱗三(注・01)
1911年10月1日 - 1973年3月28日)は、日本の小説家である。本名は大坪 昇。貧窮の中に育ち、職を転々とした後、共産党に入るも投獄され転向。戦後、『深夜の酒宴』で独自の実存主義的作風を示して一躍脚光を浴び、第一次戦後派の代表作家と目された。その後キリスト教に入信、平凡愚劣な現実や生を肯定する宗教的作風に新境地を拓いた。