バイブルランドin福井

安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

カインとセツの系図  04 二つの系図 04 エノクという町の名 

2024-04-07 04:00:00 | 世界の初めを知ろう 創世記
創世記
4:17 カインは妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。

カインは町を建てていたが、その町を息子の名前にちなんでエノクと名付けた。

 4:18 エノクにはイラドが生まれた。イラドはメフヤエルの父となり、

メフヤエルはメトシャエルの父となり、メトシャエルはレメクの父となった。

 4:19 レメクは二人の妻をめとった。一人はアダ、もう一人はツィラといった。

 4:20 アダはヤバルを産んだ。

ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった。

 4:21 その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった。

 4:22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。

彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。

トバル・カインの妹はナアマといった。

 4:23 さて、レメクは妻に言った。「アダとツィラよ、わが声を聞け。

レメクの妻たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。わたしは傷の報いに男を殺し/

打ち傷の報いに若者を殺す。

 4:24 カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

 4:25 再び、アダムは妻を知った。彼女は男の子を産み、セトと名付けた。

カインがアベルを殺したので、

神が彼に代わる子を授け(シャト)られたからである。

 4:26 セトにも男の子が生まれた。彼はその子をエノシュと名付けた。

主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

26節に「主の御名を呼び始めた」とありますが、

ヤハヴェの名が正しい名のですが、

この名はモーセの時代からで、

すでに創世記2章4節からこの神の名が使用されています。

ではなぜこうなったか、明らかなことは

カイン系の系図とセト系の系図が対比されているということです。

神の名はようやくセトにおいて呼ぶことができ、

それがノアに接続されていきます。

そして17節ですが、新しいカインの物語が始まります。

放浪していたカインが町を建設するのです。

そして町の名をエノクとしています。

この町の名ですが、古代歴史ではエジプトやメソポタミアの記録では

王国の歴史、王の系図から始まっているのですが、

聖書の記録は王の系図はなく、まず町の名から歴史が始まるのです。

それは砂漠と沃地の中間にあった町の名だと思われます。

すでにパレスチナにはいくつかの王国があったにも関わらず、

聖書は王の系図でもなく、町の名をこうして最初に記録したのか、

それにはヤハヴェの名が深く関わっているのです。
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カインとセツの系図  03 二つの系図 03 復讐は次の復讐を生み出すだけ 

2024-03-18 04:00:00 | 世界の初めを知ろう 創世記
創世記
4:17 カインは妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。

カインは町を建てていたが、その町を息子の名前にちなんでエノクと名付けた。

 4:18 エノクにはイラドが生まれた。イラドはメフヤエルの父となり、

メフヤエルはメトシャエルの父となり、メトシャエルはレメクの父となった。

 4:19 レメクは二人の妻をめとった。一人はアダ、もう一人はツィラといった。

 4:20 アダはヤバルを産んだ。ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった。

 4:21 その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった。

 4:22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。

彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。

トバル・カインの妹はナアマといった。

 4:23 さて、レメクは妻に言った。「アダとツィラよ、わが声を聞け。

レメクの妻たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。

わたしは傷の報いに男を殺し/打ち傷の報いに若者を殺す。

 4:24 カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

 4:25 再び、アダムは妻を知った。彼女は男の子を産み、セトと名付けた。

カインがアベルを殺したので、

神が彼に代わる子を授け(シャト)られたからである。

 4:26 セトにも男の子が生まれた。彼はその子をエノシュと名付けた。

主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カイン以前には文化はなく、放浪の生活であったという

ヤハウェ資料の味方です。

しかし、ヤハウェ資料をベースにエロヒスト資料、祭司資料が

加筆しているという見方もあり、2つの系図は確かにあったようです。

ですから24節が23節に加えられ、レメクの歌は強化されているのです。

カインは殺人者ですが、神に保護を求めました。

自分の命がいつ止まるか分からず、ビクビクしていたのです。

しかし、23節のレメクは自らを囂々し、

「レメクの歌」という復讐賛歌が続きます。

「アダとツィラよ、わが声を聞け。レメクの妻たちよ、

わが言葉に耳を傾けよ。わたしは傷の報いに男を殺し/

打ち傷の報いに若者を殺す。」と。

しかも、更にふてぶてしく、

「カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

とまでも言ってのけます。わずかの傷を受けただけでも相手を殺す

というのです。

カインのためには7倍ですが、エノクのためなら77倍というのです。

これは自分の妻たちを前に誇らしげに宣言した賛歌ですが、

復讐を阻止するための復讐は、結局は復讐を容認し、

復讐の連鎖を断ち切ることはできなかったのです。

1月から始まったイスラエルのガザ侵攻も同じです。

イスラエルへのテロの報復は更なる悲劇と復讐を生み出していきます。

これを止めるのは、イエスの教えに立つことです。

「右の頬を撃たれたら、ほかの頬をむけてやりなさい」

それは罪を犯した人間の罪を背負って、十字架で死んでいくことによって、

われわれ人間の罪を償うということで示されたイエスの生き方、

十字架の教えで。

それは復讐の論理から、赦しの倫理へ、

そして償いの倫理へと深められたのです。

また、ペテロから「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、

幾たびゆるされねばなりませんか。七たびまでですか」

と尋ねられたことがあります。

その時、イエスは、「わたしは七たびまでとはいわない。

七たびを七十倍するまでにしなさい」と、言われたのです。

そこに断ち切るしか、ガザの解決はあり得ません。
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カインとセツの系図  02 二つの系図 02

2024-02-27 04:00:00 | 世界の初めを知ろう 創世記
創世記
4:17 カインは妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。

カインは町を建てていたが、その町を息子の名前にちなんでエノクと名付けた。

 4:18 エノクにはイラドが生まれた。イラドはメフヤエルの父となり、

メフヤエルはメトシャエルの父となり、メトシャエルはレメクの父となった。

 4:19 レメクは二人の妻をめとった。一人はアダ、もう一人はツィラといった。

 4:20 アダはヤバルを産んだ。ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった。

 4:21 その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった。

 4:22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。

彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。

トバル・カインの妹はナアマといった。

 4:23 さて、レメクは妻に言った。「アダとツィラよ、わが声を聞け。

レメクの妻たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。

わたしは傷の報いに男を殺し/打ち傷の報いに若者を殺す。

 4:24 カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

 4:25 再び、アダムは妻を知った。彼女は男の子を産み、セトと名付けた。

カインがアベルを殺したので、

神が彼に代わる子を授け(シャト)られたからである。

 4:26 セトにも男の子が生まれた。彼はその子をエノシュと名付けた。

主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後の26節は、次の章であります5章の29節に接続します。

5:29 彼は、「主の呪いを受けた大地で働く我々の手の苦労を、

この子は慰めてくれるであろう」と言って、

その子をノア(慰め)と名付けた。

従って「その子をエノシュと名付けた。

主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。」

というエノシュは、レメクと変更されていますが、これは祭司資料、

ヤハウェ資料を後日に合成したからです。

つまり、アダムからアベルのかわりにセツが生まれ、

セツからエノシュが生まれ、エノシュからノアが生まれたということですが、

これでは短すぎると解釈されますが、

結論として、カイン以前までは文化は生まれていなかった。

つまり放浪の地での生活だということになります。

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カインとセツの系図  01 二つの系図 01 

2024-02-07 04:00:00 | 世界の初めを知ろう 創世記
創世記
4:17 カインは妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。

カインは町を建てていたが、その町を息子の名前にちなんでエノクと名付けた。

 4:18 エノクにはイラドが生まれた。イラドはメフヤエルの父となり、

メフヤエルはメトシャエルの父となり、メトシャエルはレメクの父となった。

 4:19 レメクは二人の妻をめとった。一人はアダ、もう一人はツィラといった。

 4:20 アダはヤバルを産んだ。ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった。

 4:21 その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった。

 4:22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。

彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。

トバル・カインの妹はナアマといった。

 4:23 さて、レメクは妻に言った。「アダとツィラよ、わが声を聞け。

レメクの妻たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。わたしは傷の報いに男を殺し/

打ち傷の報いに若者を殺す。

 4:24 カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

 4:25 再び、アダムは妻を知った。彼女は男の子を産み、セトと名付けた。

カインがアベルを殺したので、

神が彼に代わる子を授け(シャト)られたからである。

 4:26 セトにも男の子が生まれた。彼はその子をエノシュと名付けた。

主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。

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創世記は聖書学者が明らかにしてくれましたように、

世界の始まりからの原初史、父祖の物語、ヨセフ物語の

三つの部分から成り立ち、それぞれ別の物語であり、

成立過程の異なった物語を、

連続する物語としても読めるように編集されたものです。

その時期は創世記を含むモーセ五書として

紀元前586年のエルサレム神殿の破壊と、

バビロン捕囚に伴う異教の地への強制移住時期(バビロニア捕囚)

であったとされます。

その編集にあたっては、内容の似た別個の二つの話がいくかあって、

それらを組み合わせてひとつの話に編集したためです。

また、神の呼称にもヤハウェとエロヒム(神)の二つが出てきますが、

それらが理由もなく交替して現れてくることも、

内容の似た別個の二つの話を組み合わせて

ひとつの話に編集したためであると言われています。

その影響は、カインとセツの系図にも出てきます。

明らかに2つの系図が明確なのです。

17-24節・・・カインの系図

25.26節・・・・セツの系図で

カインの系図で問題となるのは、文化の問題です。

セツの系図ではヤハウェの系図といわれ、

唯一信仰が出てきます。そこからノアが出て来るのです。


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カインとアベル 32 カインにつけられたしるしとは 05 イエスの十字架と救いしかない  

2024-01-18 04:00:00 | 世界の初めを知ろう 創世記
創世記
4:9 主はカインに言われた。「お前の弟アベルは、どこにいるのか。」

カインは答えた。「知りません。わたしは弟の番人でしょうか。」

 4:10 主は言われた。「何ということをしたのか。

お前の弟の血が土の中からわたしに向かって叫んでいる。

 4:11 今、お前は呪われる者となった。お前が流した弟の血を、

口を開けて飲み込んだ土よりもなお、呪われる。

 4:12 土を耕しても、土はもはやお前のために作物を産み出すことはない。

お前は地上をさまよい、さすらう者となる。」

 4:13 カインは主に言った。「わたしの罪は重すぎて負いきれません。

 4:14 今日、あなたがわたしをこの土地から追放なさり、

わたしが御顔から隠されて、地上をさまよい、さすらう者となってしまえば、

わたしに出会う者はだれであれ、わたしを殺すでしょう。」

 4:15 主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、

だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」

主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、

カインにしるしを付けられた。

 4:16 カインは主の前を去り、エデンの東、ノド(さすらい)の地に住んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カインの問題は現代の問題でもあり、

先回は私の娘の自殺について書きましたが、

自然の人間はそのような絶望を持っていて、

人間の常識などで覆い隠してるだけに過ぎません。

その衣が剥がれることへのカインは恐れましたが、

同様に現代ではそれが自分で自分を殺す自死(自殺)への

警戒が必要となります。

教会はそれを防ぐ防波堤の役割を果たしますので

申し訳ないのですが、当時の桑名教会とそこの牧師は失格だと書きました。

そして日本ではこの30年間、バブル崩壊後で「勝ち組、負け組」など

という言葉が流行し、人間の殺意が憤出していきました。

特にオウムサリン事件、秋葉原無差別殺人事件など相次ぐことになります。

また最近ではロシア軍のウクライナ進攻、直近では

テロ組織ハマスとイスラエルとの戦争などが起こり、

これらのことすべてカインの血をひくものだと

いうことを聖書は語っています。

ゆえにイエスの十字架と救いがあるのです。

私たちはカインやユダと無縁ではありません。

殺意も自死も十字架の血潮の覆いで防げます。

それは死を越えるところの死を担われた

イエス・キリストにおいて可能です。

そしてイエスの血潮、イエスの名によって死に打ち勝つことができます。

クリスチャンとは

その死に打ち勝たれたイエスを身に帯びて生きる者のことをいいます。

なぜならイエスの復活の命に生きることの喜びを与えられた者なので、

全人類もそこにいかないと何も解決はしません。

日本国憲法第9条を確立するのもイエスの福音でしかあり得ません。

しかし、戦後78年、日本とその国民は、

イエスの福音を拒否し、真逆のマモンなど

の多くの悪霊の支配に身を委ねてきました。

この日本を初めの愛に引き戻すのは、イエスの福音だけです。

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