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安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

アメリカを動かすキリスト教とは何か 105 衰退するヨーロッパのキリスト教 05  フランス

2021-07-31 04:00:00 | キリスト教国の歴史と現在 韓国
5・フランス

フランス共和国、通称フランスは、西ヨーロッパ、カリブ、太平洋、およびインド洋に位置する共和制国家。

首都はパリ。人口は6281万人。

フランスは名目GDP世界第7位かつ購買力平価で世界第10位、ユーロ圏では

ドイツに次ぐ第二位の経済大国であり、高い人間開発指数を持つ先進国として知られます。

数多くの世界遺産を抱えており世界で最も観光客の多い国の一つです。

軍事面においてはアメリカ合衆国を除けば世界で唯一の原子力空母「シャルル・ド・ゴール」や

原子力潜水艦、核兵器を保有しており、強力な軍事力を持っています。

国際連合安全保障理事会の常任理事国であり、G7、G20、欧州評議会、

世界貿易機関、経済協力開発機構、北大西洋条約機構、パリクラブおよび

フランコフォニー国際機関における主要なメンバーです。

国際政治においてはこれらの理由から、政治・経済・文化において強力な影響を及ぼす

列強の一角に数えられており、ヨーロッパにおける「ビッグ4」の一つです。

デカルト、パスカル、モンテスキュー、ルソー、サルトルといった哲学者や

マリ・キュリー、パストゥールといった科学者、モネ、セザンヌ、ゴーギャン、

クールベ、ドラクロワといった芸術家の故国もしくは活躍の舞台であり、

また百年戦争やフランス革命、ナポレオン戦争といった歴史的事象の主要な舞台となっています。

国民の約7割がカトリックと言われています。

カトリックの歴史も古くフランス国家はカトリック教会の長姉とも言われています。

ただし、フランスでは人種や民族、宗教に関する国民の情報を取ることが禁止されているため、

どの宗教が、どれほどの割合を占めているかについては、はっきりしないのですが、

現在は国民の40%がカトリックで、プロテスタントが3%。

そして無宗教は42%といわれ、かなり世俗化した国となっています。

日本でも知られている教会は

ノートルダム大聖堂、サン=ドニ大聖堂などですが観光地化されすぎています。

フランス革命以降、公共の場における政教分離が徹底され、宗教色が排除されています。

近年、旧植民地からの移民の増加によりムスリム人口が増加し、知事も生まれています。

フランスではフランス革命以来の伝統で政教分離(ライシテ)には徹底しており、

2004年には公教育の場でムスリムの女子学生のスカーフをはじめとしてユダヤ教のキッパ、

十字架など宗教的シンボルを禁止する法案が成立し、

フランス内外のムスリムやユダヤ教徒から反発されています。

一方でいくつかのキリスト教的シンボル(クリスマスツリーなど)は

すでに一般化していて宗教的シンボルに値しないと許容されているため、

宗教的差別だという批判もあります。

フランスの18世紀までの旧体制下では、カトリック教と聖職者と王権、王族たちが密接に結びつき、

国民を抑圧してきた歴史があり、1789年のフランス革命により、

「自由・平等・友愛」の理念を掲げる共和国を樹立しました。

それがフランス革命です。フランスの憲法にも「ライシテ」(=政教分離。政治と宗教の分離の原則)

および信教の自由は明記されています。

ただ安楽死など道徳に関わる分野おいては、

カトリックを始めとした宗教保守派の影響が大きい社会です。

また私は最も影響を受けたのは、ブレーズ・パスカルです。

パスカルの霊的体験を書き留めた『パンセ』は、哲学者やクリスチャンという立場を超え、

その哲学的な深淵さによって 現代でも世界中の読者を魅了しつづけていますが、

私も座右の書のひとつがこのパンセです。

また、『レ・ミゼラブル』のヴィクトル・ユーゴー、

20世紀の偉大な文学者、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』は、

世界各国でロングセラーとなり、現在では、その翻訳された言語数(翻訳言語数)が

「世界中の全ての書物の中で2位」(翻訳言語数トップの聖書に次ぐ、堂々の2位)となっています。

キリスト教の偉大な神学者、思想家、小説家が綺羅星のごとく今も大きな影響を与えています。

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アメリカを動かすキリスト教とは何か 104 衰退するヨーロッパのキリスト教 04  ドイツ

2021-07-30 04:00:00 | キリスト教国の歴史と現在 韓国
4・ドイツ

ドイツ連邦共和かつて「西ドイツ」と呼ばれていた時代は「西欧」に分類されていましたが、

東ドイツ(ドイツ民主共和国)の民主化と東西ドイツの統一により、

「中欧」または「中西欧」として分類国は、中央ヨーロッパ西部に位置する連邦共和制国家です。

首都及び最大の都市はベルリン州。

人口は8300万人。限定的自治権を有する16の州によって構成。

欧州大陸における政治的・経済的な主要国。

歴史上、多くの文化・科学・技術分野における重要な指導国です。

ドイツ経済の規模は、世界第4位GDPで世界第5位。

技術及び産業分野における世界的なリーダーとして、

世界第3位の輸出国かつ世界第3位の輸入国。

世界最古のユニバーサルヘルスケア制度を含む、包括的な社会保障を特色とする

非常に高い生活水準が実現されている先進国です。

豊かな政治及び文化の歴史で知られ、影響力ある多数の

芸術家、音楽家、映画人、哲学者、科学者及び技術者、起業家の国です。

ドイツは、1993年に欧州連合へ発展した1957年の欧州諸共同体の国。

ドイツにおける最大の宗教はキリスト教で信者数5150万人(62.8%)。

このうち30%がカトリック、29.9%がドイツ福音主義教会(EKD)に属する福音主義信徒。

ドイツ福音主義教会には20の州教会が加盟しており、

常議員会議長がドイツ福音主義教会(EKD)を代表しています。

その他は小宗派(各々0.5%以下)。

福音主義教会信徒は北部と東部、ローマ・カトリック教会信徒は南部と西部に多いのです。

南部であっても、バイエルン州北部ニュルンベルクとその周辺や

バーデン=ヴュルテンベルク州北部シュトゥットガルトと

その周辺では福音主義教会信徒も多いようです。

また、1.6%は正教会。自己申告で教会税の支払いがあります。

1990年のドイツ統合で無宗教が一気に40%になり、

旧東ドイツへのカルト団体が増加しドイツでは、

予防啓発とゼクト脱退者保護の政策が地方レベルで実施されています。

教会法人格の取得に関する認証基準が定められています。

情報交換を目的とした作業会議が州職員と州代表者の間で何度も開かれていますが、

市民社会には秩序があり、国家宗教は揺らいでいないため、この問題への関心は限定的です。

しかし、ペンテコステ派は反ペンテコステ派感情がドイツに根強く、成長は限定的です。

私は高校時代に高橋三郎の「ドイツから見た日本」を読んでドイツに憧れました。

そして不思議な導きでそこで紹介された「マリア姉妹会」には、

ペンテコステ派に移行してから3度も訪問することになりました。

マリア姉妹会は、創始者マザー・バジレア女史著作をかなり読ませていただき、

ドイツの霊的な教会としての働きは素晴らしく、

私も代表著作である「パトモス」、「悪霊の働き」など何度も読みました。

また、ドイツ神学は私が23年間もいた無教会指導者の方々がドイツの大学で学ばれていましたが、

一度も聖霊の働きは聞いたことがありません。

私は1993年にベルリンで成長するペンテコステ派の「途上の教会」の礼拝に参加させていただきました。

アフリカから働きに来ている方が多く、賛美と踊りの素晴しい霊的な礼拝でした。

そしてドイツではナチス・ヒトラーを生み出した戦争責任告白が今も生きているので、

日本の戦後とは雲泥の違いです。

またドイツの世俗化の嵐に立ち向かって

韓国から多くの宣教師たちが派遣され、聖霊派の教会形成をしています。
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アメリカを動かすキリスト教とは何か 103 衰退するヨーロッパのキリスト教 03 北欧のキリスト教  02 ノルウェー  

2021-07-29 04:00:00 | キリスト教国の歴史と現在 韓国
2・ノルウェー

ノルウェー王国、北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島西岸に位置する

立憲君主制国家で人口は539万人。

ノルディックモデルによる高負担高福祉の福祉国家として知られ、

国連開発計画による国民の健康と繁栄を示す人間開発指数(HDI)は世界一位。

国連持続可能開発ソリューションネットワークによる世界幸福度報告は世界5位。

いずれも2020年度。民主主義の成熟性も極めて高く評価されており、

エコノミスト誌傘下の研究所

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる民主主義指数は、世界一位。

「完全な民主主義」に分類されています。

国境なき記者団による世界報道自由度ランキングも世界1位です。

経済面では1人当たりの国内総生産(GDP)は、

ルクセンブルク、スイス、アイスランドに続く世界第4位。

独立前の19世紀には農業国でしたが、

20世紀になると豊富で安価な水力や天然資源を生かして工業化が進み、

第二次世界大戦後は特に電気冶金、機械、造船などの分野で工業化が更に進展。

石炭、鉄、銅、ニッケルなど鉱物資源が豊富です。

1970年代から北海油田による石油産業が発展して輸出の主品目。

沿岸は漁業が盛んで日本やアイスランドと並ぶ数少ない捕鯨国の一つ

GDPや平均寿命、就学率、成人識字率ともに世界的に高く、

人間開発指数(HDI)で、世界トップクラス。

また世界でもっとも男女平等が浸透している国としても知られています。

男女の就労率の差はわずか0.6%で、

男女間の機会均等、社会参加、利益などでも男女の差がなく、

社会的要素の利益が男女の垣根なく、

いかに自由で平等に行き渡っているかを数値化したジェンダー開発指数(GDI)、

男女間の機会均等と社会参加の程度をあらわす

ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)どちらも世界一です。

徴兵は男性だけの義務となっていましたが、2014年に女性も対象とする法案が可決したことから、

2015年から女性の徴兵を開始しています。

なおGDPに占める税収比は40.5%と上位国のひとつであり、

付加価値税(VAT)も25.0%と上位国。

こうした国の繁栄を支えるのがキリスト教信仰なのです。

それではバイキングの国、ノルウェーがどうしてキリスト教国になったのでしょうか。

ノルウェーにおけるキリスト教の伝道の、最初に記録された試みは、

イングランドで育てられたハーコン善王(によるものでしたが、ほとんど成功ませんでした)

アングロ・サクソンの教会で家族とともに受洗してキリスト教徒となり、

王家はすべてキリスト教徒でしたが、

様々な紆余曲折があり、

995年、オーラヴ・トリュッグヴァソンはノルウェーの王オーラヴ1世となります。

それに先立ちイングランドで洗礼を受けてキリスト教徒となっていたオーラヴ1世は、

あらゆる手段を用いて国をキリスト教化することを、彼の優先事項にしました。

オーラヴ1世は王を頂点とする統一された権力の確立を目指したが、

キリスト教を王権の土台としたのです。

異教の神殿を破壊し、異教徒の抵抗者を拷問したり殺害したりして、

オーラヴ1世は、少なくとも名目上は

ノルウェーのあらゆる地域をキリスト教化することに成功します。

そしてオーラヴ2世はその遺体が1年後も

死の直後の状態を保っていた奇跡によって国の守護聖人とされ、

12世紀には彼の遺業をまとめた書物『パッショ・オラヴィ』(「オラヴの情熱」の意)が

エイステイン・エルレンズソンによりまとめられました。

オーラヴ2世は異教の神殿を破壊し、教会を建てます。

そして教会の聖職者の組織においては王の地位を最上位に定めます。

ノルウェーのニーダロス(現在・トロンハイム)は、スカンディナヴィア全体だけでなく

イングランドやヨーロッパ大陸からも巡礼者がやって来るようになり、

ローマやエルサレムなどに並ぶ聖地となったのです。

教会と王権は共に力を増していったのです。

教会はキリスト教を浸透させるために王権の支援を受け、

王権は神から与えられたものだとする教義を広め、一方で王は教会から利益を得ていきました。

教会は一般の人々にも受け入れられていき、やがて人々は教会を中心とする国教に至るのです。

ゆえに約9割がルター福音派。

プロテスタントやローマ・カトリックなどのは5.4%です。

そのうちペンテコステ40万人ですが、

税金で守られていませんので、ペンテコステ信仰はあまり進展していません。
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アメリカを動かすキリスト教とは何か 102 衰退するヨーロッパのキリスト教 02 北欧のキリスト教  01 デンマーク 

2021-07-28 04:00:00 | キリスト教国の歴史と現在 韓国
北欧はスカンディナヴィア半島ですが、12世紀にキリスト教化が完了し、

大半の国は税金で教会が運営されています。

そこまで国教となった北欧の教会はどのようにキリスト教に改宗していったのでしょうか。

8世紀末頃より、北欧からのヴァイキングがイングランドをたびたび襲撃しており、

彼らへの対応に苦慮したイングランドをはじめとする国々は、略奪行為をやめさせるためにも

ヴァイキングのキリスト教への改宗を試みるようになったのです。

そして878年、ヴァイキングのグズラム がアルフレッド大王に敗れたことから、

イングランドにおけるヴァイキングの居住地を定める協定が結ばれ、

これをきっかけにその地のヴァイキングはキリスト教を受け入れていったのです。

北欧でのキリスト教化を進めたのは当初はイングランドやアイルランドの教会でしたが、

ブレーメン・ハンブルクからの働きかけが長期かつ継続的に行われ、改宗が進んでいったのです。

中世の初期には、教皇制度はまだ重要なカトリック権威だと明示されなかったため、

キリスト教はその国ごとの変化をみせます。北欧のゲルマン人の芸術にはたびたび

「勝利したキリスト」の表象がしばしばみられるますが、

それは宣教師たちがキリストを「強さと幸運を備えた人物」だと教えたからです。

キリストをサタンに対する勝者だと表現する「ヨハネの黙示録」が、

おそらくはヴァイキング達の間にキリスト教を伝播させる上で重要な要素となったとも言われています。

1・デンマーク
バルト海と北海に挟まれたユトランド半島およびその周辺の多くの島々からなる立憲君主制国家。

人口582万人で北欧諸国の1つであり、北では海を挟んでスカンディナヴィア諸国、

南では陸上でドイツと国境を接する。首都のコペンハーゲンはシェラン島に位置しています。

ノルディックモデルの高福祉高負担国家であり、OECD各国中で最も個人所得税の高い国です。

市民の生活満足度は世界最高クラスで、国連世界幸福度報告では幸福度第1位。

世界で最も腐敗が少なく、男女の賃金差はOECD中最小。

社会はグローバル化とデジタル化が進んでおり、

それは家庭と企業活動において多大な利益をもたらしています。

デンマークは欧州において最もデジタル化された社会です。

デンマークはアンデルセン童話でおなじみの

ハンス・クリスチャン・アンデルセンの母国として日本でも知られていますが、

内村鑑三の「デンマルクの話」
※この本は、第二次シュレースヴィヒ戦争の敗北によりデンマークは国家として深刻なトラウマを抱え込み、両公国の肥沃な土地を失ったデンマークには、島嶼部と荒涼としたユラン半島北部が残されることとなったのです。軍人のエンリコ・ダルガスは1868年にデンマーク・ヒース協会を設立しヒースに覆われたユラン半島北部に植林を開始し、開拓に乗り出して、デンマーク経済は成長していく物語です。

内村は、富国強兵で海外進出していく日本はデンマークの国家をモデルとせよと方向性を示したのです。

このデンマークへのキリスト教伝道活動は、

「フリジア人への使徒聖ウィリブロルドによって始められました。

826年には、追放されたジュート人の王クラック・ハラルドが

ルートヴィヒ1世(敬虔王)との同盟をなす条件として改宗を求められたことから、

インゲルハイム・アム・ラインにおいて、ハラルドと家族と宮廷の人々とが洗礼を受けます。

831年にハンブルク司教区が置かれたが、翌832年にハンブルク大司教職 に格上げされて、

北方でのキリスト教に関する責任を割り当てられ、デンマークのホーリヒ王の改宗に成功し、

以後、キリスト教は国教となります。

現在、国民の75.3パーセントがデンマーク国教会(ルーテル派)に所属しています。

教会の運営は税金です。

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アメリカを動かすキリスト教とは何か 101 衰退するヨーロッパのキリスト教 01 世俗化の波に呑まれてしまった要因とは 

2021-07-27 04:00:00 | キリスト教国の歴史と現在 韓国
ヨーロッパ(欧州)は、地球上の七つの大州の一つでユーラシア大陸北西の半島部を包括し、

ウラル山脈およびコーカサス山脈の分水嶺とウラル川・カスピ海・黒海、

そして黒海とエーゲ海を繋ぐボスポラス海峡-マルマラ海-ダーダネルス海峡が、

アジアと区分される東の境界まで。

面積から見るとヨーロッパ州は世界で2番目に小さな大州であり、

1018万km2は地球表面積の2%、陸地に限れば6.8%を占めます。

アジアに跨る領土を持つロシアは、ヨーロッパ50か国の中で面積および人口第1位の国家です。

対照的に最も小さな国家はバチカン市国。

総人口はアジア・アフリカに次ぐ7億3300万。

これは地球総人口の11%。文化圏は大きく東西2つに分けられ、

「西ヨーロッパ」はラテン語とキリスト教世界が結合し8世紀に形成された地域となり、

ゲルマン民族の伝統とラテン系キリスト教文化の合流と表され、

「東ヨーロッパ」は「ビザンティン帝国」となります。

これらはイスラム圏と対比することもできます。

西ヨーロッパ地域はイベリア半島北部、ブリテン諸島、フランス、

キリスト教化されたドイツ西部、アルプスそして北および中央イタリアが該当します。

ヨーロッパ、特に古代ギリシアは西洋文明発祥の地です。

これは16世紀以降の植民地主義の始まりとともに世界中に拡散し、支配的な役割を果たします。

16世紀から20世紀の間、ヨーロッパの国々はアメリカ州、アフリカ、オセアニア、

中東、アジアの大部分を支配下に置きます。

2度の世界大戦はヨーロッパを戦火で覆い、20世紀中頃の西ヨーロッパによる世界への影響力減衰に結びつき、

その地位をアメリカ合衆国とソビエト連邦に奪われる結果となりました。

何といってもヨーロッパといえばキリスト教のルーツであり、ご本家なのですが、

その本家が第二次世界大戦後、著しく世俗化していきました。

その理由は3つです。

1・長い植民地主義

2・奴隷貿易

3・二度にわたる世界大戦

4・ユダヤ人虐殺


という大きな罪責を抱えてしまったことです。

ヨーロッパといえばキリスト教国であり、2000年間の西欧歴史は目を見張るものがあります。

1・中世のキリスト教文化

2・ルネッサンス

3・産業革命


こうした華々しいキリスト教文明の発達で、

1910年までは全ヨーロッパの94%がクリスチャンでしたが、

100年後の2011年には76%という激減です。

しかもこの差の20%はすべて無宗教となっています。

しかし、これまで紹介してきました南半球のように

福音派、ペンテコステ・カリスマ派は、ほとんどヨーロッパで成長しませんでした。

その理由は

1・北欧は教会税で教会が支えられたプロテスタントの国が多い

2・南欧のフランス、イタリアは堅固なカトリック体制

3・第一次世界大戦後、ロシアなど東欧が共産主義になった

4・二度にわたる世界大戦で焼け野原になってしまい、世俗化が進んだ

5・教会税で教会と国家の深いつながりに入りにくく、伝統的教会の壁に阻止されてしまいました。
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