アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

50MHz AM/SSB受信機の復活を目指して その67(最終回)

2017年09月29日 | 50MHz AM/SSB受信機


Sメーターアンプの製作
【2017.09.28】

上掲の写真はSメーターアンプを取り付け後、SSB信号によって快適に振れる様になったSメーターの様子。
その66」で紹介したブレッドボードでの実験を繰り返した結果、下図の回路で製作する事に決めた。

この回路であれば、挿入による低周波出力の低下も3dB以内に収まり、Sメーターも快適に振れる。
早速ユニバーサル基板上に回路を組んで見たが、受信機の内部に基板を取り付けるスペースが見当たらない。
暫く考えて、VFOケースの上に取り付ける事に決めた。(下の写真の小さな基板)

このカテゴリを立ち上げたのが、2016年4月7日だから約1年半が経過した。
その間に基板が増えて、これで4枚目の追加基板となった。
【強力なSSB信号の復調の問題】
この受信機の問題の一つに、強力なSSB信号が復調しきれないという事が有った。
対策として強力なSSB信号を復調する時に、BFOの注入レベルが上げられるようにフロントパネルに注入レベル可変用のボリュームを取り付ける事を考えた。
しかしフロントパネルも、この1年半の間にスイッチが2つ増えてしまい、新たな部品を追加できるスペースは僅かだ。
暫く悩んだ結果、バーニアダイヤルとSメーターの間の僅かなスペースに穴をあけて10KΩの可変抵抗器を取り付ける事にした。
この受信機の筐体は、約30年前に親父が板金工場を営んでいた頃に作ってもらった物だが、材質がSUS(ステンレス)なのでとにかく硬い。穴あけ作業は容易では無い。

やっとの思いで穴をあけて部品を取り付けると、Sメーターに当たる寸前だった。
下の写真の矢印のところ。(ぎりぎりだった)
ボリュームのシャフトが長かったので、約半分の長さに切断した。
シャフトが思ったよりも硬く、1個目は切断に失敗した。写真は2個目の物である。

【強力なSSB信号を受信した結果は】
実に快適に復調できる様になった。信号の強弱に応じてボリュームを動かすのも楽しいが、これが
オートマチックで瞬時に抵抗値が変化する様な回路で有ればもっと楽しいだろう。
【復活前後の写真を比較】
外観は、スイッチが2つ増えてボリュームが1つ増えた。
バーニアダイヤルは、新品に交換済。

内部は基板が4枚増えて配線が複雑になった。
フィルターはNDK製のもので、BFOの発振にはTCXOを使用した。
このため、SSB受信時の安定度は抜群に向上した。
VFOは自作したもので、VFO基板の部品は全て接着剤で固めた。

【この受信機の名前】
私が最初に書いたブログの「憧れの自作無線機」では我が家で飼っていた愛犬の「ラン」に因んで「RUN1」と名付けた。
今回の受信機は「RUN2」に決定し、「ラン」の写真を入れたネームプレートをバックパネルに貼り付けた。

【製作を終えて】
最初は、古くなったスイッチを交換して、配線を綺麗にまとめて終わりにする位の気持ちでスタートしたが1年半にも及ぶとは思ってもいなかった。
コツコツと実験を繰り返し、記録をとり続けたノートが2冊になった。
分からない事をネットで検索しても、自分が本当に知りたい答えは意外と見つからない。
結局のところ自分で考えて自分で試すしかないと感じる事が多かった。

読者の方のコメントに励まされた事も有った。
この受信機は途中から、50MHzと7MHzの2BANDの受信機にグレードアップした。
今の季節は、50MHzはあまり聞こえてこないから7MHzの短波帯を聞いて楽しもうと思う。
漸く念願かなって焼酎のお湯割りを飲みながら、ゆっくりとバーニアダイヤルを回すことができる。秋の夜長を楽しめそうで心が弾む。
これまで読んでいただいた読者の皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

コメント (2)
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