アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

50MHz AM/SSB受信機の復活を目指して その62

2017年08月30日 | 50MHz AM/SSB受信機

<Sメータ回路の改善策>
【2017.08.30】
SSB信号を正常な音として復調する為には、BFOを発振させることが必要となる。
この受信機はBFOを発振させると、SSB信号の有無に関係なくSメータが振れると言う致命的な欠陥が有り、その原因と対策について考え続けている。
【Sメータが振れる原因】
10.7MHzのIF信号は、LA1201の⑤ピンから入りICの内部で増幅されて⑧ピンへ到達しSメータを振らせる。
AMの受信機としてはこれで問題は無いのだが、SSBを受信しようとしてBFOを発振させると問題が生じる。
BFOの発振出力は、LA1201の⑨ピンから混ぜ込むのだが、⑨ピンと⑧ピンは回路の都合上、コンデンサでカップリング(結合)されている。(下図の赤線部分)
BFOの信号は、この結合コンデンサを介して、Sメータ回路に流れ込む。
その為、BFOの信号がSメータを振らせてしまうのである。

【BFO信号の入り口を変えられないか?】
⑨ピンからのBFO信号を他の場所から入れたらどうなるのか?
これについては⑨ピン以外の、どの端子から入れても効果が無かった。
BFO信号は、⑨ピンから混ぜ込む以外に方法は無さそうだ。
【Sメータ信号の取り出し口を変えられないか?】
BFO信号の入り口が⑨ピンに正式決定されたとなれば、今度はSメータを振らせる為の信号を⑧ピン以外のどこかから取り出す事を考えるしかなくなった。
ネットで検索すると③ピンから取り出している事例が有ったが、私の場合は⑤ピンに入り込む信号を少し「お裾分け」してもらい、その信号でSメータを振らせてみようと考えた。(下図)

【懸念事項】
本来であれば、⑤ピンから入る信号には「脇目も振らずに全力で入り込んでもらいたい」のだが、途中に別のルートが開通したとなるとそちらにも信号は流れる。
ましてや、新しく開通したルートがすいすいと通れるのであれば、ラクチンラクチンとばかりに大切な受信信号の大半がそちらに流れてしまう可能性が有る。
【まずは試して見る】
今まで⑧ピンに接続されていた配線を取り外し、⑤ピンに接続してみた。
これでBFOを発振させても、Sメータが勝手に振れる現象は無くなった。(少し嬉しい)
この回路構成で、Sメータは振れるのだろうか?
受信機にSG(信号発生器)を接続して徐々に受信機への入力レベルを上げていくと、Sメータが振れ始めた。(少し嬉しい)
更に入力レベルを上げると、77dBμVemfでSメータの振れが「9」に達した。
目標は、40dBμVemfで「9」まで振らせる事だから未だ37dBも悪いが、それでも何とかなるかもしれないと言う僅かな希望を感じた。
さて、心配される受信感度低下だが測定してみると僅かに0.6dB低下しているだけだった。
受信感度低下は1dB以内で有れば妥協しようと考えている。
【Sメータをもっと振らせるために】
現時点で思いつく方法は、⑤ピンから「お裾分け」してもらった信号を増幅してSメータ回路へ送ってやることである。
盆休みも過ぎた8月20日の夜、早速トランジスタ1石のアンプで実験を開始したが、ここにも新たな試練が待ち受けていたのである。

続きは次回・・・

 

コメント (1)
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