アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

ゲルマラジオの倍電圧検波の検証

2022年03月30日 | ゲルマラジオの実験


3月30日 17時49分 屋外実験を行った市内の高台の夕日

【2022年3月30日】
ゲルマラジオのイヤホンから聞こえる音は音質は悪いが、私はこの独特な音質に魅了される。
音量を大きくする為に『倍電圧検波回路』を試していたが、室内実験だけでは納得できない事が有り、屋外実験を行うことに決めた。

<倍電圧検波回路>

ダイオードが1本から2本に増えた。
写真左側のソケットは色々な値の抵抗を挿して変化を見る為のものだが、今回は抵抗は使わなかった。
これで音が大きくなると期待したが、そう簡単では無かった。

<送信所までの直線距離と電界強度>
我が家から信越放送の送信アンテナまでの直線距離をGoogleマップで調べて見た。
地図上を右クリックで「距離の測定」を選べば直線距離が測定できる。
結果は6.03Kmだった。
送信所の出力は100W、送信アンテナの高さは90mで、これらの情報から電界強度をネットの計算サイトで調べた。
とても面白いと感じる。

<屋外実験へ向けて>
結局、我が家の位置では『倍電圧検波回路』は効果が無い、むしろ逆効果だと判断した。
事実、通常の検波回路に比較し音が小さくなってしまう。
無理な話だと分かった。
しかし、この回路が働くだけの電界強度があれば『倍電圧』の効果が期待できる。
どうしても試して見たくなった。

<屋外実験の候補地>
我が家と送信アンテナのほぼ中間地点として市内の高台が浮かんだ。
送信アンテナまでの直線距離は2.78Km。

17時過ぎに一端帰宅して、カミさんを誘って目的地へ向かった。
微風が有るが、寒くは無い。
彼岸を過ぎて日も長くなった。
目立たない場所に機材を設置した。
写真では分からないが、周囲にはムスカリが咲いていて心を和ませてくれた。

送信所のアンテナが夕日にシルエットとなって浮かぶ。
早速、倍電圧検波回路と通常の検波回路を切り替えて違いを比較する作業に取り掛かった。
自宅では雲泥の差だったのが嘘の様に、ほぼ同じ音量で聞こえる。
僅か数分間だったが、思った通りの結果に安堵した。

送信アンテナに更に接近すれば倍電圧検波回路に軍配が上がるだろう。

<まとめ>
例えば近距離の強い電波の「A局」と遠距離の弱い電波の「B局」が聞こえるとして、「B局」の音を大きくする為に『倍電圧検波』を取り入れても効果が無いか逆効果になる可能性が有る。
その反面「A局」は更に大きな音になり、状況によっては歪が生じる。
漸く少し理解できた気がする、1mm位は進んだかな?

今回はとても貴重な体験だったと思う。

コメント
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