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普請道楽

建築家との普請の記録のためのブログ。
しかしすでに家も建ち、今では徒然なるまま感じたことを書く「日日雑記」であります。

新型インフルエンザ感染!

2009-09-04 11:18:44 | Weblog
昨日の夕方、妻から電話あり。
1歳半の娘が熱発し、保育園を早退したという。
39度近い熱だという。
インフルエンザの疑いが濃厚である。

帰宅し、マスクやら、消毒液やら、うがい薬やらを買い込む。
一家が一度に全員感染してしまうと誰も看病が出来なくなってしまう。

妻と娘は1Fの寝室、僕と息子は3Fで寝た。

朝になっても娘の熱は下がらなかった。
いよいよやばい。

近くの診療所に出向いて、インフルエンザの検査を行う。
そこでも一般の待合室とは違う場所で待つことになった。

インフルエンザ検査のために鼻腔に綿棒を突っ込まれた娘が、激しく泣き出した。
医師はマスクをしていない。
おいおい、うつっちゃうよと気が気じゃない。

検査結果が出るまでは数分かかるという。
泣きじゃくる娘を抱きかかえながら、沈鬱な気持ちになる。

そして結果が出た。
陰性でした。

何とも人騒がせな・・・。
まあでも遠からず、今回の新型インフルエンザの感染は避けられないと思う。
ま、その時のシュミレーションだと思うことにしよう。

いずれにしても一安心でアリンシタ。


フルマラソンへの道

2009-09-03 01:06:52 | Weblog
東京マラソン」、エントリーいたしました。

今年の2月の大会には、定員の7倍の応募があったそうですが、
今回はなんと8.5倍の応募があったそうです。
まあ抽選で選ばれればラッキーぐらいのおおらかな気持ちでおります。

それにしても凄いですね。
なんでそんなに走りたいのかな。
って僕もその一人なんですけどね。

僕のこれまでの最長距離は10キロ。
まあ、今でももっと走れる気がします。
でも42.195キロは目の眩むような距離であります。

まずは11月末の「横浜マラソン」でハーフ、つまり20キロに挑みます。
ただ20キロを走るだけなけなら大丈夫だと思うのですが、時間制限があります。
20キロを1時間57分以内で走りきらなければ失格になるんだそうです。
つまり1キロ6分弱のペースを守りきらなければならないのです。

ま、焦らず、ボチボチがんばってみます。

歴史が動いた日

2009-08-31 23:08:21 | Weblog
テレビは「政権交代」のニュースで埋め尽くされている。

ずいぶんと政治が若返った、そんな印象がある。

その一方で、ずっとふんぞり返ってきた人たちが、一蹴され、消え去った。
テレビは彼らの表情を映し出す。
かつての傲慢さはもう見えない。
おそらく民意の怖さを初めて味わったんだろうと思う。

2009年8月30日。
歴史は動いた。

政治のあり方を一から刷新しようとする試みが始まる。
その先行きに不安がないわけではない。
でも行動しなければ何も変わらない。

偶有性の中にこそ、新しい希望がある。
そのことを信じて、見守りたい。

傘の舞う夜

2009-08-29 23:03:00 | Weblog
隣のお宅からチケットを頂き、野球観戦に出かけた。
神宮球場でのヤクルトVS中日。
まあそんな注目のカードじゃないし、ユルユルの気持ちで家族で出かけた。
僕にとっては30年ぶりの野球観戦である。

神宮球場に着くと、なんだか気分が盛り上がってくる。



球場に入ると、熱気ムンムン。
外野席はすでに満席、こんなに野球観戦に世の人が感心があることに驚く。
野球なんて、しかもヤクルトだし、そんなに人出が多いなんて思わなかった。
村上春樹の古いエッセイにも人気なのない外野席でビールを飲むのが幸せなんてあったけれど、そんな静けさは全くない。



野球好きの子どもは大はしゃぎ。
普段、僕は全く興味がないので選手の名前もワカランチン。
息子がいろいろと教えてくれる。
いつのまにこんなに野球に詳しくなったのかと、驚いた。

ヤクルトがファインプレーを決めたりすると、球場の熱気は最高潮に達する。
するとなぜか観客は、東京音頭を唄いながら傘を振り上げるのである。



ふーん、こんなの知らなかった。

みんな、試合に引き込まれるように、熱くなっている。
そのうち釣られて僕もガッツポーズを取ったり、叫んだりと熱くなってくる。

ずっとヤクルトが1点を追う状況が続いていたが、9回裏、犠牲フライで同点に追いついた。
外野席は熱狂に包まれて、また傘が乱舞する。
息子も立ち上がってガッツポーズを取っている。
おー、野球ってこんなに熱いスポーツだったのか。

結局、試合は中日が延長10回の表に2点先取し、ヤクルトはランナーを出すも凡退し、あえなく敗退した。

だけど30年ぶりの野球観戦は、なかなか良いモノでありんした。
こんな愉悦があるだなぁ・・・。

思いの外、心が揺さぶられる熱い夜でありんした。

速すぎて取れないボール

2009-08-29 13:59:43 | Weblog
7歳の息子と久しぶりにキャッチボールをした。

去年までは、ボールを投げるのがやっとだったのだが、
今ではミットをしていても手がジーンとなるような球を投げる。

「今のはいい球だったねー」と声をかけると満面の笑みを見せる。
僕がエラーをすると、「(球が)速すぎて取れなかったでしょ」とまたまた満面の笑み。
ま、そんなこともないんだけど、「まあね」と答える。

知らぬ間に息子は成長している。
そしてそのうちに僕を追い越していく。

嬉しいような、寂しいような、不思議な気持ちになった・・・。





息子の宿題

2009-08-25 23:49:04 | Weblog
最近、連日、息子の宿題を見ている。

数日前には、それなりの分量がまだ手つかずであった。

なんで最後になってこんなに残っているのかと思う反面、
そもそも自分が子どもの頃、宿題を全部やった試しがなかったことも思い出す。

息子は、しかしめげることなく、短期決戦で一気にかたづけていく。
そもそも自分が息子くらいの時、こんなに集中力があったかなと訝しがったりもする。

今夜、1つの山であった「算数」の大量のプリントをやりきった。
かなりの問題数であったが、見事に終わらせた。

息子の夏休みは、あと1日。
宿題は、あらかた終わっているといいても良いくらいにまでなった。

息子よ。
ラストスパート!
もうゴールはすぐそこさ・・・。


森の人

2009-08-22 01:59:54 | Weblog
山にこもってきました。

ネットも通じず、テレビもない。
新聞もない。
まあ、文明からは遮断された生活である。

山ごもりに、行く前には過度な期待、というかやりたいことがあった。
まずジョギング。
さぞかし森を走るのは、気持ちよかろうと。
しかし、なんだかんだと走るタイミングを逸し、一度しか走れなかった。

そして読書。
何冊か、持ち込んだモノの、1冊も読了しなかった・・・。

活字を見ると眠くなるのである。
7時を回れば都会とは違い。外は漆黒の闇、風の音しか聞こえない。
だからなのか分からないが、すぐに眠くなる。
本などとても読めない。

その分、朝は早起きになるので、何度か朝読書も試みた。



しかしやはり眠くなる。

森とは眠くなるモノなのか、はたまた自分が疲れているのか。
ま、人生、焦らずのんびりやれっちゅーことっすかね・・・。

コタロウの帰還

2009-08-16 23:30:05 | Weblog
ジャイアント・コタロウが帰ってきた。
自転車のことである。

僕を自転車の虜にした、そのきっかけを作った自転車である。
もうボロボロなんだけど、なんとなく愛着もある。

しばらく義弟が使っていたが、ひさかたぶりに我が家に帰ってきた。
かなりタイヤが減っていたので、今日は前後共に交換してあげた。
ペダルもさびちゃっていたので、ついでに変えた。

なんだか嬉しい・・・。


父と子のセブン

2009-07-30 00:48:50 | Weblog
ジョワッチである。
ウルトラマンセブンである。
毎週土曜、BS11で夜やっている。
偶然、発見して以来、7歳の息子と一緒に見ている。

僕自身は、子どもの頃からセブンが好きで、大学生の時にはレンタルビデオで全話見直した。
ウルトラマンシリーズの中でも最もドラマがしっかりしている、と思う。
ダンはさわやかにして精悍、そしてアンヌ隊員は本当に美しい。
BGMにジャズっぽい曲があったりして、子ども番組っぽくない格好良さがある。
先週のセブンのサブタイトルは、「栄光は誰のために」。
すごいでしょ、とても子ども番組とは思えないでしょ。
とにかく僕の中でもっとも輝いていた子ども番組なのである。

その再放送をたまたま発見し、HDDに録っていたら息子が見たいと言いだした。
そして今、僕と息子は毎週欠かさずセブンを見ている。

息子がセブンの活躍に嬉々としてはしゃいでいるのを見ると、不思議に嬉しい気持ちになる。そして怪獣や宇宙人の名前などを僕が知っていると息子は尊敬のまなざしを向けてくる。

ま、そんな事で尊敬されてもしょうがないことぐらい分かっているんだけれども、
なぜか嬉しく思ってしまうのが親心なのかも知れません・・・。

と、こんな親の胸中をすべて見透かして、番組は編成されている。
つまり2世代に訴求できると踏んでいるのである。

なんか思うつぼじゃん、と思う。
ま、でもいっか、思うつぼでも・・・。

ささ、今週のセブンは何かなぁ・・・。

ビアレッティのエスプレッソマシン

2009-07-29 01:03:01 | Weblog
僕は、もうこれなしでは過ごせません。
イタリアの逸品、ビアレッティのエスプレッソマシンである。
もともとは妻が実家から持ち帰った小振りのものでエスプレッソを楽しみ始めたのだが、
一度に作れる量がやや少なく、思い切って新たに購入した。


マリオがひしゃげたようなオヤジがトレードマーク。


このゆるーい絵に騙されてはいけない。
美味いエスプレッソを作り上げるイタリアの職人技が駆使された伊達マシンなのである。

その使い方はとても簡便。
まず中に仕込まれている漏斗のようなカタチをした金属のフィルターにコーヒーを詰める。

紙フィルターなんて面倒なものはいらない。

そして本体に水をいれ、そこに漏斗をセット。
それから蓋の部分をつけて火にかける。

するとあっという間にエスプレッソが出来上がるのである。

我が家では、あらかじめレンジで温めておいたミルクにこれを注ぎ「カフェラテ」にして頂く。



昨今どでかい電動式のエスプレッソマシンが流布しているが、それに負けじと劣らずである。
しかも火にかけて沸騰してゴボゴボいっているのを見ていると、
「今まさに、エスプレッソを入れているのだ」という実感が持てる。
何より安い。
たった数千円でこの幸せが手にはいるのである。

なんだかエスプレッソってめんどくさそうだと思っていたけれど、全然、簡単。
ま、よく考えたらイタリア人の考えることなんだから、そりゃそうよね。
しかも名前からして、「エスプレッソ」なんだしね。
確かに、普通にお湯沸かしてコーヒー作るよりもずっとずっと早い。

今年のベストバイに早くも筆頭ノミネートでありんす。
強力にお勧めの一品です。

つるつる温泉の不思議なおじさん

2009-07-25 22:23:11 | Weblog
今日は不思議なおじさんにあった。

家族で奥多摩へと出かけ、つるつる温泉という温泉に立ち寄った。
お風呂に入り、食事でもしようと館内のレストランいった。

すると、近くの席に一人で座っている地元のおじさんが話しかけてきた。
「どこから来たの?」とか「可愛いお子さんですね」とか、まあ他愛もない話である。
そして「お子さんにどうぞ」と売店で買ってきたパックのジュースをくれた。

まあ気の良い人だなぁと、ありがたく頂く。

しかしその後もおじさんの猛攻は続く。
僕らが、注文をすませた後の事だった。

おじさん、馴染みらしく店員さんを渾名で呼び、注文を始めた。
そして「あのテーブルのご家族に、お豆腐2つと冷やしトマト出してあげて」と頼んでいる。
つまり、ウチの家族のことのようなのである。
だけど本当に僕らのために頼んだのか確信もなく、どうしようと思っていると、
店員さんが、僕らのテーブルにお豆腐と冷やしトマトを持ってきた。

やや困った目で店員さんを見ると、
「いつもこうして奢っているですよ、悪い人ではないんで、好意なので受け取ってあげてください」と笑顔で僕に耳打ちしてくる。

仕方なく、おじさんにお礼をいって食べ始めた。
するとおじさん、「どんどん食べてください~」と嬉しそうな顔をする。

そして、おじさん、また店員さんを呼ぶ。
そして「あのご家族に、もろきゅう出してあげて」と僕らのために追加発注。
「あちゃー」と思い断ろうとすると、店員さんが、「好意なんですから、まあ」と僕を笑顔でたしなめる。

あらら、へんな事になってきちゃったなぁと思いつつ、勿体ないので頂く。
またそのどれもが結構、美味かったりしてパクパク食べてしまう。

するとおじさん、席を立ち、「沢山たべてね~」と僕らのテーブルをかすめてレストランを出て行った。
ほっとして、「面白い人だねぇ」と妻と話していると、おじさんが戻ってきた。
手には、なにやらビニールの買い物袋を手に持っている。

嫌な予感・・・。

「あんまりお子さんが可愛いんで、ぶたちゃん、あげちゃいます」
おじさんが笑顔で、ピンクのブタちゃんのぬいぐるみを差し出す。
必死で固辞するも、「まあまあ」とニコニコ攻撃にあい、また玉砕。

この頃には、さすがの僕もだんだん不安になってくる。

悪意があるんじゃないか?レストランもグルでぼったくられるんじゃないか?

でもこのつるつる温泉は公共の湯だし、おじさんも店の人も田舎の、ただの気の良い人々にしか見えない。

しかし僕の心配をよそに、食事は無事、終わった。
僕らが帰ろうとすると、おじさん、なんと出口まで送ってくれた。
そして受付の店員さんも顔見知りらしく、
「今度、この人たちが来たら最恵待遇で扱いなさい」とか言っている。
お店の人は、またか~という感じで、でも笑顔でおじさんを見ている。

ジュース3つ、冷や奴2皿、冷やしトマト一皿、もろきゅう一皿、ブタのぬいぐるみ1つ、さらにあの辺りの観光パンフまで、頂いた。

今から思えば、なんの他意もないことは分かるのだが、
見ず知らずの人がいきなり奢ってくれるというのは、なんで?とか思ってしまう。
なんで?とか思いながらも、パクパク食べちゃった訳ですけどね・・・。

帰りの電車の中、退屈で下の娘がぐずりまくった。
それをなだめたのは、なんと、おじさんのくれた「ぶたちゃん」だったのであった。

つるつる温泉の不思議なおじさん、いろいろどうもありがとう。






あまりに痛い映画

2009-07-24 23:45:03 | Weblog
「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」
若松孝二監督
ハードディスクに録ってあったモノをみた。



きっつい映画でした。
段々状況的に追い込まれ、孤立し、狂っていく。
「総括」という手法で、仲間を追いつめ、殺していく。

革命のために、山にこもる若者たち。
なぜ化粧をするのかと総括を求め、銃に傷をつけたと総括を求める。
ひいた目で見ると笑っちゃうんだけど、これで人を殺しちゃった訳だからぞっとする。
その道程はどうあれ結果的には、仲間同士でリンチしあってたってことですよね。

前に書籍でも読んだことがあったのだけれど、その時と同じ「痛い」気持ちになった。

しかし70を越えてなおこんな映画を作れる若松監督って凄すぎる・・・。

ウィークタイズ

2009-07-24 00:41:50 | Weblog
今日は、4年ぶりにある人と飲んだ。
広い意味でおなじ業種だけど、媒体が違うというか・・・。
全然わかんないすよね。
ま、わかんなくていいんだけど。

かなり意気投合し、がんがん飲んで、がんがん話した。

会うのは2度目、サシで飲むのは初めて。
だけどなんだか気持ち良い時間を過ごすことの出来る不思議な相手だ。

ウィークタイズという言葉がある。
1年に1度、会うか会わないかというやや薄めな関係性の人をウィークタイズと呼ぶらしい。
その反対にあるのは親族や友人、同僚などのストロングタイズな人々である。
実は、このウィークタイズな関係の人々こそが、困難時にわが身を助ける人となることが多いと、ある社会学者の方から聞いたことがある。

別に難しく考えずとも、適度に「知らない仲」の人と話すのは、小さな緊張感もあって刺激に満ちている。

日々、小さな輪の中に閉じこもってしまいがち。
だけど一歩外に出れば新たな世界が広がっている。

少年よ、書を捨て、町に出ようではないか。

グーグルで選挙?

2009-07-22 22:12:12 | Weblog
Google、ついに選挙に参入!
http://moderator.appspot.com/?hl=ja#16/e=9df89

考えることが、ぶっ飛んでるっていうか、なんていうか凄すぎる。
候補者に質問が出来る、しかも無料である。
きっと選挙戦そのものにはまだ大きなインパクトは持たないと思う。
だけど若い人たちが選挙に対し関心を持つきっかけにはなる気がする。

こういうスキームを考えつく人ってどんな人なんだろう?
っていうか日頃、どんな仕事をしているのだろう?

メディアの世界は、つぎつぎと新たな胎動が起きている。
新聞は、すでに海外では死に体だし、日本では民放各社が軒並み減収、雑誌の廃刊も相次いでいる。
スタジオボイスも廃刊らしい(涙)。
広告の落ち込みも相当なもので、広告代理店の独断場だったマーケットが変わり始めている。

TWITTERってのもまるで世界中の誰とでも繋がっているような気になるんですよね。
イラン反大統領派が、連絡網として使ったことで有名になったんでしたね。

誰かがその著書の中で、ハードの性能を競い合うのが旧来型企業で、
次世代のビジネストレンドは、ソフトを競い合うのだ、みたいなことを書いていた。
ま、確かにそうかもしれない。

だけどさって思うわけです。
職人とかさ、技能者とかさ、そういうの格好いいって思う文化ってあるじゃないですか。
そういうの大事にしないといけないって感じもするじゃないですか。

ま、うまく両立すればいいのかな。。。


ちなみに・・・、
僕のTWITTERでのハンドルネームは、「kawabou」です。
どうぞフォーローしてやってください。

再び「走る」ということ

2009-07-21 22:48:48 | Weblog
先週末の土曜、肉離れからちょうど3週間がすぎた。
医師からは、3週間を過ぎれば走ってもいいと言われていた。
だからずっとこの日を待ちわびていた。

夕方、一人でいつもの川縁のコースにたった。
肉離れをした右足に痛みはない。
しかし使っていなかったため少しこわばっている。
入念に準備体操を行い、身体をほぐす。

スローなペース、1キロ6分で、出来れば10キロを走る。
違和感があればその場で止めようと思っていた。

走り出すと、身体が重く、関節という関節が錆ついている感じがする。
そして肉離れへの恐怖心から無意識に右足をかばい、フォームも崩れていた。
1キロほど走ると右足のこわばりがやや強くなる。
右足をかばうために左足も同じようにこわばっている。
立ち止まり、こわばりはあるが、痛みはないことを確認し、
もう一度、入念にアキレス腱を伸ばした。

そしてランニングを再開。
フォームを意識し、右足を必要以上にかばわぬよう心がける。
すると次第に走りが軽くなっていく。

結局、1時間かけて10キロを走りきった。
走ることの心地よさが体中に満ちわたるような、とても気持ちの良いランだった。

なぜ走ることが快楽になるのか、それは分からない。
しかし僕は、その快楽を知ってしまっていた。
そして再び走る始めることが出来た。

その喜びを夕闇の中、噛みしめた。