goo blog サービス終了のお知らせ 

普請道楽

建築家との普請の記録のためのブログ。
しかしすでに家も建ち、今では徒然なるまま感じたことを書く「日日雑記」であります。

似て非なるもの

2010-02-01 01:32:31 | ジテンコ
ひさしぶりに、”クラインハナコ”にまたがった。
去年のジャパンカップ以来だから3ヶ月近くのご無沙汰であった。
その頃から、普段使いには、クロスバイクの”ジャイアントコタロウ”を使用してきたためだ。

今日は、新宿へ出かける予定があり、ひさしぶりにハナコで出かけた。
ラックから降ろすと、うっすらと埃が積もっている。
「乗らずにいてごめんね」と話しかけながら、きれいに拭いてやった。

3ヶ月ぶりのロードバイク。
最初は体が馴染まない。
やはりクロスバイクとロードバイクというのは、似て非なる乗り物だ。
クロスバイクは、普段使いとしては圧倒的に便利だし、そこそこ速い。
ロードバイクは、取り回しは面倒だけど、しかしべらぼうに速い。

体が慣れてきて、乗り込んでいた頃の肉体の記憶が呼び覚まされていく。
コタロウに二乗っているときは、使うことない筋肉が次々と動員されていくのが分かる。
それに伴い、サイクルメーターのスピードは次第にあがっていく。

すぐに汗が噴き出してくる。
ハナコという、完成されたマシーンによって、全身の筋肉が走ることのために一丸となっていく。

ついに新宿を手前にして、平地で40キロをマーク。
感覚を研ぎすましていないと危険なスピードだ。

ある確信が芽生えた。
その感覚を呼び覚ましたいと、人はロードバイクに乗るのだ。

まもなく春がやってくる。
ジテンコの季節が巡ってくる。

さっ、今年も、行きますよ。

ゆっくりと、だが確実に、世界は変わり始めている。

2009-10-28 00:50:00 | ジテンコ
なんて大げさなタイトルですが、話題は「駐輪場」です。

かつて自転車は、街の邪魔者でした。
特に放置自転車は、道路を狭め、景観を著しく損ねると社会問題となりました。
その頃、僕はよく「そんなこといったって駐輪場とかないじゃん!」と内心、反発しておりました。

そして今、ジテンコは少しずつ復権を遂げています。
それをヒシヒシと感じるのは、東京のデパートの対応である。

ほんの1年前までは、デパートで守衛さんなどに駐輪場をの有無を訪ねると、
「そんなもんないわっ!」といわんばかりに追い払われた。

しかし昨今のジテンコブームを反映してか、都内の多くのデパートに駐輪場がある。
守衛さんからの扱いもとても丁寧で、「駐輪場ですか、当然ございます。ご利用いただきありがとうございます」式の慇懃さで対応してくれる。


写真は、新宿伊勢丹の駐輪場。

考えてみたら、オートバイや車を停める場所があるならば、自転車こそあるべきなのだ。
車1台分のスペースがあれば、自転車なら4~5台置くことができる。
CO2だけでなく、あらゆる有害物質とは無縁のクリーンな乗り物である。

自動車こそ、大気汚染をまき散らしているのだからもっと謙虚に走るべきだ!
なんてちょっと熱くなりすぎました・・・。

でも考えてみて下さい。
街を走っている車の7割以上はたった1人で乗っているんです。
そうするとですね、体重70キロの人を運ぶために、400キロ、500キロの鉄の塊を動かしているのです。
なんと非経済的、これでは人類の叡智の敗北だと思いませんか?

そんなことにきっと無意識に社会は気づき始めている。
ゆっくりと、だが確実に、世界は変わり始めているのだ。

ジャパンカップ

2009-10-25 12:37:40 | ジテンコ
こんなに肉体的に辛い思いをしたのは、いつ以来だろう。

宇都宮で開かれるロードバイクの公式国際レース、ジャパンカップ、
そのプレイベントである市民レースに、昨日、挑戦してきた。

その名も「チャレンジコース」。
公式レースと同じコースを走り、そのタイムを競い合う。
コースは、上り基調の24.5キロ。
1時間以内に走りきれなければ失格という過酷なレースである。
毎年、大勢がその憂き目にあい、涙をのむ。

参加者は、およそ500人。
全国から、大学や企業などの自転車部など、鍛え抜かれた「脚自慢」たちが集った。
そもそも僕なんかが参加するのは、なかなかの「チャレンジ」なのだ。
まあでも挑戦は無謀であればあるほどステキじゃないですか。


午前11時。
緊張の中、スタート。

いきなり斜度14度という激坂が待ち受ける。
いろは坂ばりのつづら折りをモノともせず「脚自慢」は登っていく。
抜かれるたびに、心がボキボキと折れていく。

下りでしばし休めるものの、平地になれば必死で皆のペースについていく。
そしてまた上り坂。

脚は痛いし、息は上がりきっているし、そこからは気力の勝負となる。

国際レースのプレイベントということもあり沿道には大勢の観客がいる。
彼らの声援が、折れた心をなんとかつなぎ止めてくれた。
スポーツ選手がよく「皆さんの声援のお陰です」っていうアレ、リップサービスすんなよって思ってたけど、本当です。
本当に辛い時に声援をもらうと、涙がでんばかりに嬉しいものなのです。

そして結果は・・・、
なんとか完走しました!

タイムは、サイクルコンピューターによれば51分前後だと思う。
順位はまだ発表されていないので分かりません。

でも大勢が失格になったみたいだし、最初のチャレンジとしては、自分を褒めたい。

一緒に出場したシュン坊は、まさかの失格。
スタートでやや損をしたことも響いたらしい・・・。

まあでもコースも分かったし、来年もやったる。
アイシャルリターンのアイルビーバックや。
まっとれよ


心の震える刹那

2009-10-20 23:05:03 | ジテンコ
今日、仕事で知り合った方と、一献傾ける機会があった。
名前は書けないけれど、それなりに知名度のある人である。

年が近いせいか、多くの感覚を共有出来る。
今日も何度か、心の琴線に触れる話を聞いた。

刺激に満ちた、心震える刹那の積み重ね。

なんとも心豊かな邂逅でした。

東京に、こんな広い空があったなんて

2009-09-23 17:17:47 | ジテンコ
ひさしぶりにイマセキ師匠とツーリングに出かけた。

環七を北東に進み、鹿浜橋からアラサイへイン。
海を目指して南下し、葛西臨海公園から今度は、本日のメインディッシュ、エドサイへ入る。
エドサイ、つまり「江戸川サイクリングロード」である。

旧江戸川沿いを上がっていく。
道幅が細い上、家族連れも多いので飛ばせずストレスフルな状態が続く。

しばらく走ると江戸川の本流と合流。
ここから道も風景も一変した。



目の前に、広々とした空が広がった。
なんたる僥倖。
雲ものびのびとしたカタチを見せる。
このままずっと行くと利根川にぶつかり、サイクリングロードを伝って日本海に抜けられるらしい。

こんな道ならどこまでも走れる、そんな気にさせる素敵な空でした。

その後、上野の名店、「とん八亭」でトンカツを食し、新宿でサイクリングウエアを物色し、帰宅。
走行距離およそ100キロの、のんびり東京散歩でありんした。

富士を疾走す

2009-09-14 01:09:25 | ジテンコ
富士を走って参りました。

「Mt.FUJIエコサイクリング」。
1200人が参加するというマンモスイベントである。
ともに望んだのは、カネヤン、シュン坊、そして会社の先輩でジテンコイベント初参戦の「とーちん」。
参加を予定していたウズコは、高熱を発しあえなく棄権。

下り基調でスタートし、上り基調でゴール、全長120キロのコースである。
スタート前には、縁起良く「赤富士」が姿を現す。

1200人が小集団に分けられ、順次スタートしていく。

6時のスタートだが最後までスタートするのに1時間ちかくかかった。
せっかちの「とーちん」は、スタートを待てず1人でフライングスタートを切る。
ほぼ最後尾の我々は、およそ1時間遅れでスタートを切る。



最初は団子状態になっていた集団もアップダウンが始まると次第に散れだす。
その頃から戦闘開始、集団をちぎりにかかる。



スタートから40キロ付近の長い長い下りでは、やや強者っぽい2人組をマーク。
やたらと速い。
たまに出てくる上り坂はダンシングであっという間に上がりきる。
そして下りでは、2人ぴったりと寄り添いながら鮮やかにコーナーを攻めていく。その様はまるでツールドフランスを見ているようでありんした。
長い下りは、ジェットコースターのようで楽しい。
しかしテクニックの差が走りに直結もする。
必死で追走するも、エイドステーション直前でちぎられてしまった・・・。
修行がまだまだ足りません。
この下りで、本日の最高速度、62キロをマーク。

しかし、後から聞くと「とーちん」は、なんと65キロをマークしたという。
初参戦ながら、なんとも恐れを知らぬ走りである。

コースから常に左側には、富士山が見えている。
光の加減や見る角度によって姿をかえる。
しかしたった1つの峰だけがこれだけ高くそびえている風景はやはり圧巻である。
目の前で見ると、その姿に畏怖の念すら抱かせる不思議な山だ。



途中、白糸の滝に立ち寄る。
小学校の時、親に連れてきてもらって以来、実に30年ぶりの来訪。
前日の雨のせいか、かなり水量が多いように見えた。
絶景なり。



上りは、大きな山が二つ。
黒岳を制覇する上りと、籠坂峠。
籠坂峠の最後の最後、斜度がやや上がる。
全体のペースがぐっとおちる。
いずれもツールド妻有や和田峠に較べればたいした坂ではない。
ギヤを落として、クルクルと足を回し続ける。
この2つの上りで、かなりの人を抜き去った。

そして午後2時40分頃、ゴール。
着いてみると、フライングスタートを切った「とーちん」がすでにゴールしていた。
聞けばエイドステーションが分からず、80キロ地点までほぼノンストップで疾走したのだという。
初参戦にして、鮮烈な印象を与えた「とーちん」であった。

私めの走行データ。

総走行距離 120キロ
 走行時間 5時間12分
 平均時速 23.4キロ
 最高時速 62.4キロ

美しい風景を堪能出来る、ありがたーいライドでありました。



追伸
大会運営には、やや不安が残った。
なによりエイドステーションでの内容。
地方の大会のエイドステーションでは、その地方の自慢料理とかが出ると良く聞きますが、今回の富士では、バナナと水だけ。
これは頂けません。
参加費だってそんなに安くない。
客寄せパンダで有名人を連れてきてもらっても客は喜ばない。
勘違いをしないで欲しい。
有名人見たくてエントリーしている訳ではなく気持ちよく走りたくて来ているのだから・・・。
富士山というロケーションにあぐらをかくのではなく、しっかりやって欲しいと切に思った。

背伸びをすれば、かかとが伸びる

2009-09-05 21:48:00 | ジテンコ
ついに自転車熱も、禁断の領域へと入り込み始めた。
「ヒルクライム」。
つまり山道をえっちらおっちらと登るマゾヒスティックなスタイルである。
登った分、下りが爽快というのも、たまらない快楽なのである。

本日は、高尾山の裏手、陣馬山山塊にある和田峠と、大垂水峠である。
1日にW激坂を攻める、マゾヒスティックにも程があるというコースである。
参加したのは、私と、カネヤンとシュン坊。

高尾山まで家から片道およそ50キロ。
タマサイから浅川サイクリングロードを通り、高尾へ抜ける。
川沿いの道は風も爽やかで気持ちが良い。
でもこの程度では、もう喜べない身体になってしまっていた。

10時過ぎに高尾駅付近に到着、そこから和田峠を目指した。
和田峠は、ヒルクライマーたちから「鬼の和田峠」と恐れられる激坂中の激坂だ。


鬼の激坂、和田峠。

その道は確かに険しかった。
平均斜度10%、上がっても上がっても、つづら折りに上がり続ける。
しかし、妻有で日本有数の山岳ルートを制した我々に上れない坂はない。
汗だくになりながら、午前中に和田峠を制覇した。
かつての僕らならきっと上れなかっただろう。
着実に身体能力が向上していると実感した。


シュン坊が、激坂・和田峠を制した瞬間。

茶屋で休憩後は、一気に下る。
最高速度は時速52キロをマークした。


下り坂のワタシ。

そして相模湖をかすめ、もう一つの激坂、大垂水峠へ。
ここはかつて高尾ライドに出向いた際に一度、アタックしている。
なんとか上がりきったものの、かなり敗北感のあるアタックだった。

しかし今回は・・・、
これがチョロいのである。
一体、こんなユル坂のどこが辛かったんだろうとマジで思った。
楽勝楽勝。
僕は、数人のローディをごぼう抜きもした。
そして3人とも余裕の制覇。


カネヤン、大垂水峠制覇の瞬間。

背伸びを続けていれば、かかとはのびる。
僕らのかかと随分と伸びた模様。

本日の総走行距離、およそ140キロ。
W激坂を余裕の制覇のなんとも誇らしげなライドでありんした。

サイクランカイ

2009-09-05 00:27:10 | ジテンコ
自転車に乗ったり、走ったりする仲間がいる。
現在、その構成員は5人。

そのうちの1人、シュン坊がブログを立ち上げた。
その名も「サイクランカイ」。
サイクリングと、ランと、サイクロンと、「走らん会」と、まあいろいろ掛け合わせた造語。
そこにはこれまでのサイクランカイの無軌道な青春の記録が綴られている。
もし良ければ、ご笑覧ください。

サイクランカイが、構成員を随時、募集中。
参加条件、会費なぞめんどくさいことは一切なし。
自転車やジョギングの快楽をどこまでも追求する、エピキューリアンの集まりである。

健康になりたい人、痩せたい人、ストレスを発散したい人。
どーぞ、いらっしゃい。


デビル・バイク

2009-08-24 22:14:20 | ジテンコ
コタロウに乗り出したのは、もう10年以上前のことである。
"GIANT ROCK4000"、これがコタロウの本名。

コタロウは、僕を自転車の世界に引きずり込み、それだけでは飽きたらず、義理の弟をも引きずり込んだ。
乗ったら最後、いつの間にか人を自転車の虜にする。
コタロウは、そんな”デビル・バイク”なのである。



タイヤがボロボロになっていたのでフレンド商会で新しいモノを購入した。
息子にタイヤの色を選んでもらう。
タイヤ交換は自力で行った。



もともとコタロウは、マウンテンバイクなので分厚いタイヤだったのだが、
細く出来る限界まで細いタイヤを履いている。
なのでロードバイクにもひけを取らない加速が出来る。

コタロウにしばらく乗っていた義理の弟がチェーンリングとクランクをプレゼントしてくれた。
ギヤが摩耗し、すぐにギア滑りを起こしていたのだが、それが完全に解消された。



今日は、そんなコタロウで初出勤。
クライン・ハナコに引けを取らない走りを見せ、ローディを何台か抜き去った。
タイヤがやや小さく小回りがきくので、渋滞の時のスラロームの鮮やかさは見事である。

コタロウ完全復活。

希代のデビル・バイクは、次に誰をこの世界へと引きずり込むのだろう。

ミーツ・ドクター・タンモウ!

2009-08-23 23:30:10 | ジテンコ
アラサイに行って参りました。
アラサイとは、荒川自転車道、つまり荒川サイクリングロードであります。

そこでドイツ人、サイクリスト、ドクター・タンモウと親交を深めて参りました。

タンモウ氏は、数理論理学というとてつもなく頭のいい人なんですが、
実は、サイクリストとしてもその名を馳せております。

人呼んで、「アラサイの怪人」。(って勝手に僕がつけたんだけど・・・)
180センチ、90キロの体躯でマウンテンバイクを操り、アラサイを爆走、
並み居るローディを次々と抜き去り、その自信を粉々に粉砕することを楽しみにしているのであります。


ドクター・タンモウ近影。

ドクター・タンモウは、サイクリング仲間の義理の兄にあたり、アラサイライドの手引きをしてもらえることになった。
カネヤン、ヤッチン、僕の3人が参加。

朝8時すぎ、荒川の鹿浜橋でタンモウ氏と出会い、秩父を目指す。
噂には聞いていたが、一緒に走ると、確かに、速い。
とてつもなく速い。
なぜマウンテンバイクであれほど速いのか、と思うほど速い。


快走中のドクター・タンモウ。

巡航速度は、時速30キロ。

アラサイは、タマサイ(多摩川サイクリングロード)に較べ、広々として、風景も牧歌的。
今日は風もなく、タンモウ氏に引っ張られ、いつになく高速ライドと相成った。

さいたま市を越え、大宮を越え、そして桶川を越え、あっという間に東松山市へ。
そこから西へと折れ、秩父を目指す。
しかしタイムアウトとなり、「こども動物自然公園」で引き返すことに。

そこで、三代続くという名店、「日の出茶屋」で昼食に蕎麦をたぐる。
僕は、鴨汁蕎麦の大盛り、850円を頂く。



これが激しく美味かった。
鴨の脂と、薬味がベストマッチ!
しかも手打ちの蕎麦が、なんとも爽やかなこと。
飛び込みで入った割に、ドンピシャの美味さでありんした。

そこから再びアラサイに戻り、ひたすら南下。
途中、シュンが飛び入り参加し、環八から杉並の我が家へ。

休憩込みの10時間。
総走行距離140キロという一大ロングライドと相成りました。



さいたま市在住のドクター・タンモウは、帰路、自宅を通り越し、なんと我が家までさらに遠征!
屋上でバーベキュウを楽しんだ後、再び、さいたま市へ自転車で帰っていきました。
なんと強靱な・・・。
さすが「アラサイの怪人」。
電話で聞いてみたところ、ドクター・タンモウの総走行距離は、なんと183キロ!
いやー、また御指南の程、宜しくお願いしたいでありんす。

それにしてもタンモウ氏のおかげで、最高のアラサイ遠征となりました。

ダンケ・シェーン、ドクター・タンモウ。
また一緒に走って下さいね。

アドレナリンを感じた日

2009-08-13 00:45:47 | ジテンコ
先週の日曜日、ついにジテンコ人生、初の公式戦に参戦した。



ツールド妻有、新潟は十日町を中心に山岳地帯を120キロ走る。
標高差の合計は、2000メートル!

ただでさえそれを走りきるのは、山岳地帯などほとんど経験のない僕にとっては、大変なことである。
しかし今回、なんと道に迷い20キロも余分に走ったのだった。
つまり山岳地帯を140キロ、ペダルを踏み続けたのである。

迷ったのは90キロ付近。
曲がり角には、大抵、人がたっているのに、なぜか僕の迷った地点には人はいなかった。
そこをただ道なりに進んだところ、これが間違っていた。
間違いに気づいたのは、下り坂をガンガンとばして10キロほど走ったあと。
かなり大きな交差点にぶつかったのだが、標識も人も、なーんにもない。
やってしまった・・・、とすぐに引き返す。
今度は上り坂を必死で引き返す。

コースに戻ったときには、すでに最後尾。
そりゃそうだ、20キロもロスってるんだもの。
ゴールまでは30キロ、しかもゴール締め切りまでは1時間あまり。
山岳では上りでは時速5キロくらいになってしまう。
いくら下りでかせいでも、ならしてしまえば、せいぜい平均時速は20キロ前後。
普通なら間に合わない。
しかし投げた終わりだと、そこからは、踏んで、踏んで、踏みまくった。

もうすでにこの時点で、激坂を幾つも超えてきている。
普通の状態なら踏める足は残っていない。
しかし体中を高濃度アドレナリンが駆けめぐり、なぜだかガンガン踏める。

ゴールまで残り20キロで、最後の激坂に挑む。
正直しんどいが、ここでヘタったら回収車に乗せられてしまうと意地で踏んだ。
登り切ると、大会運営ボランティアのお兄さんが、声をかけてくれた。
「ここから先は、屁みたいなもんです、ゴール、行きましょう!」

残り5キロ、ゲリラ豪雨に見舞われる中、下り坂をとばしまくる。
ここで水たまりにタイヤをとられ、落車。
路面に肩から激突、肘と膝を擦りむく。
それでも、すぐに走り始めた。
アドレナリンの大量分泌のせいか、痛みは全くなし、しかもすぐに血が凝固する。

そして奇跡は起きた。
締め切り時間の17時きっかり。
どしゃぶりの中、たった一人でゴールした。

まあ自業自得な訳だけど、このゴールは感動もんでした。
アドレナリンを体感し、誰の助けも借りず、独力で走りきった。
しかもどんな激坂であっても、一度も足を着かなかった。

大きな経験値と、小さな自信を手に入れた思い出深い1日であった。


Lance is back.

2009-07-08 02:05:58 | ジテンコ
鉄人・ランスが戻ってきた。
今日の第四ステージ、チームタイムトライアルで、個人総合で首位と並ぶ位置にまで上り詰めた。
すごい!すごすぎる!
血液が沸騰するほど、熱くなった。

一旦は、精巣腫瘍に侵され、肺と脳にも転移、生存確率は50%とされ、
選手生命は絶たれたと誰もが思っていた。
そこから不死鳥の如く蘇り、ツールドフランス前人未踏の7連覇を成し遂げた男。

その後、引退したが、3年の沈黙を破り、再びランスはツールに戻ってきた。


ランス・アームストロング、37歳。

そしてその男が、今年のツール、第四ステージでなんと首位と並んだのである。

普通であれば選手としてのピークはとっくに過ぎている。
しかも3年に及ぶブランクもある。
それでもランスは、第一線に完全復帰、マイヨジョーヌまであと一歩まで迫った。
その影には、強靱な精神力に支えられた壮絶なトレーニングがるはずだ。
だが仮にそれをこなしきっただけではレースには勝てない。

自転車の神が微笑んだときに、勝利の祝福は訪れる。

鉄人・ランス・アームストロング。
その魂の走りを、寝不足覚悟で見届けたい。

ツール開幕!

2009-07-05 21:24:14 | ジテンコ
ツール・ド・フランスが始まりました。
レースを見るためにスカパー!ーにも入りました。

今も見ながらブログ書いています。

今年は、殆ど映らないけど、日本人が2人、参戦している。
がんばってもらいたいものである。

3週間の闘いは、まずモナコから始まった。
沿道の応援がのんびりとホノボノしていて良い。
そして、走っているのを見ると、本当に気持ちがよさそうである。
本人たちは必死なんだろうけれど・・・。

しかしスカパー!の実況は、全くもっていただけない。
なんかどうでもいいことクッチャべってるだけ。
なんとかならないものかねぇ。

まあしばらく自分では走れないことだし、
せめてツールでも見て気持ちを高めておこうと思う。
見ているだけでもなんかウキウキしてくるんですよね。

これからしばらく寝不足が続きそう・・・。

どこまでも遠くへ

2009-06-21 15:52:51 | ジテンコ
ブログ、模様替えしました。
梅雨だし、なんかパワーのでそうな赤で・・・。

さて、梅雨の合間の土曜日。
ジテンコ100キロランに再び挑んだ。
この日を待ち望んだチームの皆の思いが、奇跡を起こし、雨を免れた。


走る気、満々の面々。
気合いが写真から伝わってくる。

タマサイ(多摩川サイクリングロード)にて集合。
例によって時間に緩く、1時間遅刻の猛者もいた。
まあでも、なんとか9時過ぎにはスタートした。

この日は、多くのバイクが参加した。
その一部を紹介する。


カネヤンの「GIOS」。
街乗りを意識したシクロクロスバイクである。
白黒のツートン、自称「ハイヤー仕様」とのこと。
なかなか渋いっす。

/
やっちんの「レイダック」。
ブリジストンのビンテージバイク。
国産ロードの名車中の名車である。
これに憧れた人、多いらしい。
ビンテージというものの完全にリストアされていて、とても美しい。
ピカピカのバイクと走るのはうれしいものである。


そしてスドチンの「Cannondale」。
マウンテンバイクである。北海道にいた頃、よく乗っていたらしい。
MTBで100キロツーリングに参加するとは勇気のある男である。
しかも本人も「100キロ」級の体躯を誇る。

疾走するスドチンの後ろ姿。


カネヤンと私は、あの熱いチームスピリットを育んだ「横田基地駅伝」参加賞のTシャツで参加。
レーパンとヘルメットも同系色で、兄弟のようである。

いつものツーリングよりスローペースで走る。
新緑が気持ちよい。
途中からは、お日様も顔を出し絶好のジテンコ日和に・・・。
普段からの心がけのお陰ですね。


お昼直前に、高尾山口に到着。
ここまで50キロ!
たいした上りもなく、かなりスムースな道行きでありんした。



まっしぐらに向かったのは、調べておいた「とろろそば」の名店、高橋屋。
ネットで見るとここの評判はぴかいちである。


とろろそば。
みな、なんだかんだと2人前ずつ注文した。
僕は、これに加えて、「冷やしとろろそば」を完食しました。

食事を終えると、品川で用事があるというシュンが一足先に「輪行」で離脱。
「輪行」とは、ジテンコをバラして電車で移動するというテクニック。
ジテンコ歴の長いシュンは手際よく、愛車ビアンキ号をバラしていく。

年季の違いを見せつけるシュン坊。

さて帰路に着こうとしていると、カネヤンが大胆な発言に出る。
「どうせここまで来たのなら、相模湖を目指そう」と言いだした。

どこまでも遠くに行きたい、そんな熱いジテンコ野郎の想いがほとばしった。

相模湖までは片道5キロとある。
往復で10キロ、順調にいけば30分の距離である。
まあ、いけないこともないなと胸算用、これが甘かった。

すっかり憔悴したスドチンは、一足先に帰路につくという。
途中で追いつくつもりで、一旦、ここで別れる。

イマセキ、カネヤンとともに相模湖を目指す。
いきなりゲキハンが待ち受けていた。
こいでも、こいでも進まない。
汗だくになりながら、時速10キロ強ぐらいでノロノロと上る。

ようやく大垂水峠に到着。
ここから相模湖までは下りである。


下り坂では時速50キロをマーク!
ワインディングなので、ブレーキングのタイミングを間違えると、
外へ膨らみ吹っ飛ばされそうになる。
スリル満点である。
それでも、ジェットコースター気分でガンガンすっ飛ばした。

そして来ました!
神奈川県は、相模湖でありんす。

いやはやここまで来てしまうとは・・・。
体中に満ちあふれる達成感を噛みしめる。

帰りは、アゲインストの風の中、タマサイを踏みまくる。

イマセキは、姿が見えないと思っていたら建築写真を撮りまくっていた。
建築家魂、ここに極まれり。

イマセキが、コースから外れてわざわざとったであろう写真。
疲れているのに、根性である。

向かい風にも負けず、先を走っているであろうスドチンを追いかける。
疲れもある。
腰も少し痛み始めている。
それでもペダルを踏み続ける。
走ることがこれほど快感とは、今日まで知らなかった。
シタハンを握りしめ、踏んで、踏んで、踏みまくった。

17時40分、杉並の我が家に、全員、無事帰還。
一人のけが人もなく、目標を達成したばかりか、
予想だにしなかった「相模湖」までを攻略したのであった。

昼食込み、休憩込みで9時間40分。
サイクルメーターの距離計は、120キロを超えていた。


皆の無事完走を祝し、我が家も「屋上開き」を行う。

少し肌寒かったが、炭火で肉を食し、疲れた身体に滋養を行き渡らせた。

参加したみなさん、お疲れ様でありんした。
お陰様で、なんとも充実の土曜日であった。

また行こう。

その前にそろそろチーム名、決めますか?

アルミか、カーボンか

2009-05-17 09:21:29 | ジテンコ
自転車の話である。

フレームの素材として、代表的なものとしてアルミとカーボンがある。
僕は、たまたま交換という形で、同じメーカーのフレームを乗り比べた。
なかなか貴重な経験だと思う。

正確にいえば、クライン社の2台。
klein AuraX  (アルミ+カーボンバック、仮名 クライン・ハナコ)
Klein Q-EliteV (フルカーボン 仮名はまだ未定)
どちらも完成車で、コンポーネントはSHIMANOの105仕様である。
値段的には、10万近い開きがある。

フレンド商会の担当の方は、「違いは歴然ですよ」という。
ふーん、そうなんだ。

で、実際はどうなのか。

日々乗っていると、確かに、明らかに違います。
大きな違いは2点あります。

①レスポンス
 カーボンの場合、ペダルを踏んだとき、踏んだ分だけスッと前に出る感覚がより強くなります。
 これは、軽さの影響があるのかもしれません。
②衝撃吸収性
 これもカーボンが優位である。
 アルミ+カーボンステーは、アルミの硬さを軽減するために、ステーのみをカーボンにしたもの。
 カーボンは、やはりしなやかである。

以上、2点のことから、確かに差は歴然であった。
フルカーボン、恐るべし、でありんした。


ちなみに本日のランニング記録。
5㎞をきっかり25分でありました。
週末の不摂生が祟ってか、これが限界でありんした。

ま、このペースじゃ、本番、ごぼう抜きされちゃいますよね。
大丈夫か、横田基地駅伝・・・。