普請道楽

建築家との普請の記録のためのブログ。
しかしすでに家も建ち、今では徒然なるまま感じたことを書く「日日雑記」であります。

工務店からの見積もり

2005-10-30 23:38:33 | Weblog
工務店の見積もりがでない。
また滞り。
なんでも1つ1つが時間がかかる。

仕事は、明日から加速度的に忙しくなる。
なんとか比較的時間のある間に、見積もりが欲しかった。
だって考える時間、必要ですから。
まあ仕方がない。

最初は年内完成を目指していた我が家。
今は、「年度内」完成を目指しつつある。

納得がいくまでやってやろうじゃないの、ね、アリメせんせ。


68枚の建築図面

2005-10-11 00:43:52 | Weblog
建築図面を、アリメさんからもらった。
70枚近くある分厚い代物。
どこにコンセントをつけるのか、天井の部材はなにか、
床暖房のパイプは何ミリか、なんてことがすべて書かれている。
つまり家の設計図。
これがあれば家が建つという詳細なものである。

最近、妻がこれを読み耽っている。
メジャーを脇に置いて、なにやら一人で悦に入っていることが多い。
作りつけの机の奥行きとかをメジャーで測り、なんとなく想像しているらしい。
私は、あのような細かいものを読むのは苦手なのだけれど、妻は楽しそうである。


現在のところ、2つの工務店にこの図面を元に見積もりを依頼している。
その返事が来るまでは、まあ凪の状態。
アリメさんがいうには、ここから現実が始まるという。
ウッドデッキとか、そーいうのがなくなるとか、
書斎のアーロンチェア、諦めるとか、そういうことが始まるらしい。
何を残して、何を削るのか、ギリギリの攻防。

そんな大げさなもんでもないか・・・。
まあ楽しんでいきましょ。












続・おすすめ!建築家の書いた本

2005-10-01 21:11:59 | Weblog
やっちん(義理の弟)から早速、コメントが入っていた。
こういうのすごーくいい。
密やかに盛り上がっている感じ。
関係各所に協力依頼の方も、どーぞ世露死苦。
カキコ、上等!って感じで。

ま、そーいいつつも粛々と「普請道楽」。

有銘さんに久しぶりに電話。
家族で吉祥寺の動物園に出掛けたおり、象の花子前から電話を入れた。
間もなく4歳になる愚息が、遊園地の乗り物に乗りたいとぐずって、
足にぐるぐるまとわりつきながらの電話だった。
有銘さんは少し疲れた様子。
しかし「よーやく光明が見えた」とのこと。
ブラボー!
このブログでも随分、ブチブチ愚痴を垂れておりましたが、海より深く反省。
家族で久米島行ったり、動物園行ったりしている間も、苦闘を続けていたアリメさん。(以後、変換が面倒なので呼称をカタカナに変更)
取れ立てのシイラの刺身にオリオンビールでプシュってしてるときも、
シュノーケリングでクマノミと戯れていたときも、
プールサイドで、茂木健一郎の「脳と仮想」読みながら、
やっぱりプシュってしてるときも、
きっと図面と格闘し続けていたのだと思う。
アリメさんのやや疲れた声に、
そのような思いが走馬燈のように駆けめぐった。
急がせて、本当にすんまそん。

それにさ、っていうかどうせ遅れちまった悲しみに、
なんだからコダワリに妥協せず行くべし。

まあそんなこんなで、慰労もかねて、明日の夕餉を共にする約束をする。
しっかり食べて飲んで、楽しんでもらいまっせ、アリメセンセ!

閑話休題、
えーと本でしたね。
今日の一冊は、これ。
物語のある家 くうねるところにすむところ-子どもたちに伝えたい家の本- (06)
妹島 和世 (著)


「梅林の家」っていうよく紹介される妹島和世(「せじまかずよ」と読むらしい)の住宅では代表作の紹介のような一冊。
もともと子ども向けのシリーズ本らしく、「みかんぐみ」なんかも書いてます。
この家が、不思議な暖かさのある家で、しかも構造が複雑。
なんか住むのが楽しくなりそうな家。
(に少なくとも見える)
写真もきれいでさ、お勧め。
妹島和世ってちなみに女性である。
今度、ルーブルの別館の設計をすることになったことで、今話題の人。
海外の大型プロジェクトのコンペをとりまくり、まあ代表作の列挙にいとまなし、
って感じのイケイケの建築家である。
この人、模型を何十、何百と作り込み、気合いに気合いを入れて、設計をするらしい。
しかしその「梅林の家」は、その甲斐あってなのか、ユニークだけど、使い勝手も良さそうな、親しみのわく家に見える。
現代住宅建築のマスターピースっていってもいいのかも。


有銘先生、我が家も現代住宅建築のマスターピース、目指していきましょう。



おすすめ!建築家の書いた本

2005-10-01 00:51:44 | Weblog
久米島、いいとこだったさー。
なんかのんびり、ふわふわ。
ビール飲んで、ビーチやプールで泳ぎ、子どもと遊ぶ。
そんでもって、たまには本なんか読んじゃう日々。
妻と喧嘩もしたが、それはそれ。
まあ総じてよい休日だった。

閑話休題、
「普請道楽」なんて銘打ってる割になんかあんまりタメになること書かない私。
少し反省。
で、今日はこれまで読んだ建築関係の本で面白かったのを紹介することにする。

まず、義理の弟夫婦がくれた本。
「男と女の家」宮脇檀 著 
これがすべての出発点ともいえる大きな一冊。
「動物は子どもが生まれると巣作りをする」
という考察から始まり、戦後の国の住宅政策を概観しつつ、
その中で日本人にとっての住宅観の変遷をひもといていく。
これがすこぶる面白い。
人間観察の視点もぴかいち。
有銘さんに住宅設計をお願いした直後、
「これを見ておいて下さい」と手渡されたのも、
宮脇檀の住宅についての講演VTRだった。
ちなみに壇と書いて「まゆみ」と読みます。
戦後の日本の住宅建築を代表する建築家の一人、
肩肘の張らない普段着の住宅を造り続けた人らしいです。
かおりん(義理の妹)、やっちん(とその夫)、どうもありがとう。
私の「普請道楽」は、君たちのくれた1冊からはじまったのだよ。

つづく好きな本。
住宅巡礼 中村好文 著
現代の住宅建築の名手。中村先生が世界の自分の好きな建築を訪ね歩く。
秀逸なコメント、暖かい自作のイラスト。
住宅とはかくも豊かな空間になり得るのかという発見がそこにある。
最初に出てくるのは、コルビジェが母親のために建てたという「小さな家」。
住宅を通して母親に語りかけるコルビジェの姿勢に胸を打たれた。
名著だと思う。
中村先生の本はどれも面白い。

疲れてきたので今日このあたりで。
また興がのれば、本を紹介いたします。

写真は、久米島の「はての浜」。
いやー、ほんと、いいとこだったさー。