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◆株主優待に環境基金への寄付を追加@ラサ商事

2008年04月16日 | 新聞より
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2008年3月6日 日経新聞より
 ラサ商事
 株主優待変更で環境基金に寄付
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株主優待項目に環境貢献に関する項目を追加する企業が
増えてきた印象を持っていますが,今回の記事もこれに
関連するものです。
(他の事例:日産自動車の株主優待:環境保全


建設機械や産業用のポンプ,プラントなどを扱う
ラサ商事は,株主優待制度を変更し,環境保護団体
への寄付を追加したそうです。

財団法人緑の地球防衛基金に優待品相当額の10%を
新たに自社負担で寄付するというもの。
ですから,ラサ商事にとっては追加負担となるわけです。

それでも,そうした項目を追加するのには,
自社イメージの向上に結び付けたいという狙いが
あるためです。

が,どうしてラサ商事が環境保護?
と思いませんか?

というより,むしろラサ商事ってどんな会社?
という方が多いでしょう。私も知りませんでした。。。

ラサ商事は,その名の通り商社なのですが,
主要な取り扱い製品の中に水砕スラグ製造設備という
ものがあります。

水砕スラグ製造設備とは,簡単に言えば,
製鉄所で鉄を作るときに出る鉄鉱石のカスのようなもの
(高炉滓:スラグ)を再利用するためのプラントです。
⇒ラサ商事の水砕スラグ製造設備のページ

高炉滓という字の中に滓(カス)という字が入っているように,
従来は,不要なものとして廃棄されてきていました。

しかし,そのカスと思われてきたものを,水砕スラグ製造設備で
セメント原料や路盤材(舗装道路の下部に敷く砂・砂利当の材料)
などとして利用できるようリサイクルできるんですね。


地球の資源には限りがあって,環境容量にも限界があります。
コンクリートの原材料についても,環境負荷を低減するために,
自然環境をできる限りそのまま保存することが求められます。

こうした背景から,無尽蔵にあると思われていた天然の砂も,
年々良質なものの入手が難しくなってきてきていて,
コンクリートの強度や耐久性の低下が懸念されるようになりました。

そこで,高炉滓:スラグから造られる砂を使えば,強度は保てるし
自然界の天然砂を使う必要がなくなるということで,
水砕スラグに大きな期待がかけられているというわけです。


この点で,自然保護に関連する事業と結びつけて,
会社の環境貢献へのイメージや認知を高めることを
狙っているんだと思われます。

まあ,少なくとも私はこうしてラサ商事について調べたわけで,
私一人新たにラサ商事のことを認知したことになります(笑)。
もちろん,ブログを読んでくださっている皆様も今回
新たに知るところとなりましたね!


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