> 今回のテーマは,緊縮財政警戒論ですか?
> 財政再建は日本の喫緊の課題ですからね,Bro!
> 財政削減は,必要不可欠でしょう?
> なぜ,警戒論なのですか?
そんな事ぐらい,分ってますよ!
巨額の財政赤字を抱えて,大勢の目線が財政削減に向いているからこそ,この
テーマを選んだのです。
デフレ下のデフレ政策の危険性について,語る人が少ないでしょ,今の世の中!
菅総理の命運も危ういし。
> でも,財政の無駄をカットして,浮いた予算で国債を減らさないと,いつ
> までたっても巨額の財政赤字は減らないでしょう?
> Broが参院選前に消費税増税止む無しの意見だったのは,現下の財政事情を
> 考えての事だったはずですよ?
財政再建問題の行方を心配しているからこそ,懸案を警戒しているのです。
景気の先行きが不透明で,まだ日本は不況から脱却していないでしょう?
参院選勝ち組の自民党もみんなの党も,景気回復の具体策を後回しにして,財
政削減ばかりを強調している!
> 財政赤字が重しになっているから,景気回復への有効な道筋が立てられな
> い訳ですよね。優先課題は財政削減じゃないですか?
多くの人々が,その様に短絡的に考えるから心配なのです。
国内需要も輸出も伸び悩む中で,財政まで削減したらどうなりますか?
それこそ,GDPがマイナス成長になるだけでしょう?
> デフレを強化するだけだと?
そうです。それこそが「デフレ下のデフレ政策」です。
お役人がタクシー代を節約する事は,その裏側でタクシー業者の収入が減る事
を意味しています。タクシー業者の減収は容認するとしても,その分は別の有
意義な分野の支出に充てないと,日本経済全体のパイは縮小してしまいます。
マイナス成長となれば,税収も減って,ますます財政赤字は膨れるだけです。
以前にも話したとおり,逆効果なのですよ。「政策不況」と呼ぶのです,これを!
> 優先課題は,景気回復だと?
財政の無駄をカットする事には,私も賛成ですよ。
でも,不景気の間は,財政の削減ではなく,浮いた予算を景気対策に充てるな
どして,全体の予算規模を縮小させてはいけません。
> でも,それでは赤字国債は減らないですよね?
> 財政再建は,進まないではないですか?
財政再建は,景気が回復軌道に乗ってから着手する事です。
それまでは,無駄の削減と,浮いた予算での景気回復策です,考える事は。
> その前に,財政が破綻するかもしれない!
財政破綻の議論は,以前したでしょう。
もう少し,日本には時間があると結論したはずです,あの時。
いずれにしても,あまり余裕はないのです。早く不況から脱出しないと!
こんな議論は,ケインジアンの全盛時代には常識だったけれど,小泉改革以来
の経済環境は,むしろ第二次世界大戦以前の資本主義経済に近いと思います。
昭和2年の昭和恐慌から世界大恐慌に至る時期の,井上蔵相の緊縮財政の結末
を再確認すれば,その罪深さは理解できると思います。
> 何ですか,その井上財政とは?
この動画でも見て下さい。
■ 井上準之助 演説「危ない哉日本経済」 1932総選挙
URL http://www.youtube.com/watch?v=Y7Cg-gWOO-0
> 昭和初期に井上蔵相が緊縮財政を行った事は分りましたが,それがなぜ罪
> 深いのですか?
結果的に,井上緊縮財政こそが,この時期の日本経済の行き詰まりを深化させ
て,日本人を地獄の底に陥れた事実です。
> どうやって,地獄の底から脱出したのです?
> 戦前の日本経済は?
井上緊縮財政の後を継いだ,高橋蔵相の積極財政によってです。
時の高橋是清大蔵大臣は,司馬遼太郎原作のテレビドラマ「坂の上の雲」でも
正岡子規の英語教授役で登場しているので知っているでしょう?
日露戦争では日本の戦費調達のため,あのリーマン・ブラザースの前身会社か
ら巨額の外債募集を成功させましたし,以後,総理大臣や大蔵大臣を何度も歴
任しています。日本のケインズとまで呼ばれた重鎮ですよ。
> なるほど,深刻な不況から脱出するには,財政赤字など気にせず,積極財
> 政を断行する事が大切であると言う訳ですか,Broの意見は?
巨額の不良債権や不良資産などが存在しない限り,これが最も確実な不況脱出
の処方箋です。
> 高橋財政では,どの分野に財政を投下したのですか?
保護主義が台頭して国際緊張が高まっていた当時としては,軍事予算にその多
くが投じられる結果になりました。
しかし,これが波及効果を生じて,経済全般の回復を助けました。
> 結局,ヒトラーがドイツ経済を奇跡的に回復させた手法と同じですよね?
目的は軍事目的でなくとも,その時々の必要に応じて最も必要性の高い分野を
選択すれば良いのです,むしろこの際に留意すべきは乗数効果です。
> 医療や介護,代替エネルギー開発や地球環境保護活動などでも,財政支出
> の目的としてはOKですか?
日本経済全般への波及効果が考慮されていればOKです。
> う~ん…井上緊縮財政と高橋積極財政の再検証ですか…つまりは。
それと,1990年代の失敗を繰り返さないための再検証ですね,必要な事は。
> 財政再建は日本の喫緊の課題ですからね,Bro!
> 財政削減は,必要不可欠でしょう?
> なぜ,警戒論なのですか?
そんな事ぐらい,分ってますよ!
巨額の財政赤字を抱えて,大勢の目線が財政削減に向いているからこそ,この
テーマを選んだのです。
デフレ下のデフレ政策の危険性について,語る人が少ないでしょ,今の世の中!
菅総理の命運も危ういし。
> でも,財政の無駄をカットして,浮いた予算で国債を減らさないと,いつ
> までたっても巨額の財政赤字は減らないでしょう?
> Broが参院選前に消費税増税止む無しの意見だったのは,現下の財政事情を
> 考えての事だったはずですよ?
財政再建問題の行方を心配しているからこそ,懸案を警戒しているのです。
景気の先行きが不透明で,まだ日本は不況から脱却していないでしょう?
参院選勝ち組の自民党もみんなの党も,景気回復の具体策を後回しにして,財
政削減ばかりを強調している!
> 財政赤字が重しになっているから,景気回復への有効な道筋が立てられな
> い訳ですよね。優先課題は財政削減じゃないですか?
多くの人々が,その様に短絡的に考えるから心配なのです。
国内需要も輸出も伸び悩む中で,財政まで削減したらどうなりますか?
それこそ,GDPがマイナス成長になるだけでしょう?
> デフレを強化するだけだと?
そうです。それこそが「デフレ下のデフレ政策」です。
お役人がタクシー代を節約する事は,その裏側でタクシー業者の収入が減る事
を意味しています。タクシー業者の減収は容認するとしても,その分は別の有
意義な分野の支出に充てないと,日本経済全体のパイは縮小してしまいます。
マイナス成長となれば,税収も減って,ますます財政赤字は膨れるだけです。
以前にも話したとおり,逆効果なのですよ。「政策不況」と呼ぶのです,これを!
> 優先課題は,景気回復だと?
財政の無駄をカットする事には,私も賛成ですよ。
でも,不景気の間は,財政の削減ではなく,浮いた予算を景気対策に充てるな
どして,全体の予算規模を縮小させてはいけません。
> でも,それでは赤字国債は減らないですよね?
> 財政再建は,進まないではないですか?
財政再建は,景気が回復軌道に乗ってから着手する事です。
それまでは,無駄の削減と,浮いた予算での景気回復策です,考える事は。
> その前に,財政が破綻するかもしれない!
財政破綻の議論は,以前したでしょう。
もう少し,日本には時間があると結論したはずです,あの時。
いずれにしても,あまり余裕はないのです。早く不況から脱出しないと!
こんな議論は,ケインジアンの全盛時代には常識だったけれど,小泉改革以来
の経済環境は,むしろ第二次世界大戦以前の資本主義経済に近いと思います。
昭和2年の昭和恐慌から世界大恐慌に至る時期の,井上蔵相の緊縮財政の結末
を再確認すれば,その罪深さは理解できると思います。
> 何ですか,その井上財政とは?
この動画でも見て下さい。
■ 井上準之助 演説「危ない哉日本経済」 1932総選挙
URL http://www.youtube.com/watch?v=Y7Cg-gWOO-0
> 昭和初期に井上蔵相が緊縮財政を行った事は分りましたが,それがなぜ罪
> 深いのですか?
結果的に,井上緊縮財政こそが,この時期の日本経済の行き詰まりを深化させ
て,日本人を地獄の底に陥れた事実です。
> どうやって,地獄の底から脱出したのです?
> 戦前の日本経済は?
井上緊縮財政の後を継いだ,高橋蔵相の積極財政によってです。
時の高橋是清大蔵大臣は,司馬遼太郎原作のテレビドラマ「坂の上の雲」でも
正岡子規の英語教授役で登場しているので知っているでしょう?
日露戦争では日本の戦費調達のため,あのリーマン・ブラザースの前身会社か
ら巨額の外債募集を成功させましたし,以後,総理大臣や大蔵大臣を何度も歴
任しています。日本のケインズとまで呼ばれた重鎮ですよ。
> なるほど,深刻な不況から脱出するには,財政赤字など気にせず,積極財
> 政を断行する事が大切であると言う訳ですか,Broの意見は?
巨額の不良債権や不良資産などが存在しない限り,これが最も確実な不況脱出
の処方箋です。
> 高橋財政では,どの分野に財政を投下したのですか?
保護主義が台頭して国際緊張が高まっていた当時としては,軍事予算にその多
くが投じられる結果になりました。
しかし,これが波及効果を生じて,経済全般の回復を助けました。
> 結局,ヒトラーがドイツ経済を奇跡的に回復させた手法と同じですよね?
目的は軍事目的でなくとも,その時々の必要に応じて最も必要性の高い分野を
選択すれば良いのです,むしろこの際に留意すべきは乗数効果です。
> 医療や介護,代替エネルギー開発や地球環境保護活動などでも,財政支出
> の目的としてはOKですか?
日本経済全般への波及効果が考慮されていればOKです。
> う~ん…井上緊縮財政と高橋積極財政の再検証ですか…つまりは。
それと,1990年代の失敗を繰り返さないための再検証ですね,必要な事は。