スキマスキ

おもしれー。これは良作（何度このセリフを言ったか。だけど本当にそう思ったんですよ）。

素朴な話です。
隙間が好きな夜学生の主人公が、隣の家の女の子を好きになった。だけど覗くのは隙間から。そしたら彼女が昼の大学にいて実際に会っちゃった、と。

実はこの彼女もそんな彼のことを好きだったという(笑

これは完成度メチャメチャ高いストーリーで。
大袈裟でなく。いやだけどあまりにも身近な話でありながらオリジナリティがあって破たんしていない。

作者のあとがきを読むと、いや、本当にこういう作品は地味できっと売りづらいんだと思うんですよ。ねえ、ハッピーエンドで終わってるし、これ、無理やりバカっぽい漫画ならお涙ちょーだいのために悲劇にするでしょう。そういうのってクソだと思うけどそんなの溢れているし。

いやあ、よく売りました。そして作者も「自費出版でだそう」っていうくらいこの作品を大切にしていて、それを読める俺は幸福だなあ。
１巻だけで終わりですが、それも自然で、ああこういう素朴な作品を描く、過激でもなんでもない内容で面白い、と思わせる漫画家がいること、そしてそれを売った出版社があったことの素晴らしさ。

惜しむらくはなんでアマゾンのアフィリエイトにイメージ写真がないのか！ってことです。この表紙をみてどれだけこの完成度の高さを予測できるか。いや、俺もなぜこの本手にとったのかなあ（笑
ＧＪ、そんときの俺！

スキマスキ (IKKI COMICS) 宇仁田 ゆみ 小学館 このアイテムの詳細を見る