今夜も一杯 ! ヒロシのブログ

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読売ジャイアンツと中日ドラゴンズはどうなる

2009-01-05 21:07:21 | 経済
わずか1ケ月前である昨年の12月8日に、米国のシカゴを本社とする新聞社”トリビュ-ン社”が破綻した事を今日始めて知った。日本の新聞やテレビも大きく取り上げなかったので、自分と同様に知らない日本人も多いと思う。

トリビュ-ン社は創業(日本の江戸時代の末期)以来160年の歴史を持ち、従業員2万人という巨大な新聞社であり、ロサンゼルスタイムも発行していた。倒産時の赤字は2800億円。福留孝介選手が所属するメジャ-リ-グのシカゴカブスもトリビュ-ン社は所有してたが、売却せざるを得ない状況である。問題は、倒産の原因がサブプライムロ-ンの影響による経済悪化で広告収入が減少した事と、銀行の貸し渋りである。

大分古い話になるが、シカゴトリビュ-ン社による日本人の意識調査の記事で2回程、英語によるインタビュ-を東京で受けた事がある。内容は、日本のサラリ-マンは米国で起きている出来事に関してどう考えているかに関するものだった。たまたま米国人の知人がシカゴトリビュ-ンの日本支局で勤務をしていたので、心良く受けたものである。大げさに言えば、日本のサラリ-マンの代表として米国で起きている政治的、経済的な問題に対して、日本人のサラリ-マンはこう考えているという回答をした記憶があるし、米国で発行されたそのインタビュ-の英文記事がFAXされて来たので読んだ記憶もある。

昨年の12月10日に書いた「IT産業が崩壊する日」という以下のブログがある。
http://blog.goo.ne.jp/awaytokyo/e/441ef8350421b46092cc96e098e27ad7

このブログの最後の部分に広告収入が減るとテレビ局も新聞社も経営が行き詰ると書いたが、現実に起きていたのである。しかし、ブログを書いた時点では、トリビュ-ン社が倒産したというニュ-スは全く知らなかった。


米国の新聞社の倒産は対岸の火事ではない。今の日本のテレビ局と新聞社の関係を考えると、日テレが読売新聞、フジテレビが産経新聞、テレビ朝日が朝日新聞と親子のような資本関係であるが、新聞社がテレビ局を所有しているという表現の方が的確である。広告収入が落ちている現在、テレビ番組を見ていれば従来のコマ-シャルのスポンサ-の露出度が極端に減少しているのにも気がつくはずである。

プロ野球で言えば、巨人が読売新聞社(従業員5000人)がオ-ナ-であり、中日が中日新聞(従業員3500人)がオ-ナ-である。セパ両リ-グのほとんどのチ-ムの球団経営は赤字である。パリ-グでは6球団の平均赤字額は年間30億円とも言われている。選手の年俸が異常に高いという事も原因のひとつである。

従来なら、たとえ経営赤字でもオ-ナ-会社の広告宣伝費としてプロ野球チ-ムが必要であるという説明が出来たが、急激な経済悪化の状況下では経営的にチ-ムを維持するにも我慢の限界に近づいている。

更に野球中継のテレビ視聴率の低下が、スポンサ-離れをおこし、スポンサ-がいなくなるからテレビ放送回数が更に減少するという負のサイクルを引き起こしている。

この不景気が続けば、米国のトリビュ-ン社が倒産してシカゴカブスを手放すが如く、読売新聞社や中日新聞も広告収入の減少により所有するプロ野球チ-ムを身売りせざるを得ない日が来るかもしれない。