栗田工務店 スタッフ ここだけの話

快適な空間づくりをめざす―(株)栗田工務店 この空間では,『歩き遍路日記』『介護日記』『etc・・・な話』を展開します♪

介護日記 ~ イイエ、大丈夫 ~

2011-02-12 16:03:03 | 社長の介護日記
ここでは、社長 (寺川 勲雄) の介護日記を掲載しております。

現在進行中の介護です。はじまりは2007年ですが、近年のものより順次載せております。この介護日記は、みのりホームの 「ティータイム通信」 にて掲載し続けているものですが、ぜひこちらでも紹介したく、掲載の運びとなりました。
※今回は、2009年、8月号に掲載の内容です。


年を取ると頑固になるとよく言われるが、これは思考対象の周辺に対する気配り、配慮が欠如する結果だと思う。

ある人は云う
「認知症になっても感性は失われない」

全くその通りで、このギャップが周りの人の無理解や心ない攻撃で本人を苛むことになる。

ある朝ベッドで洗面を済ませ、使ったタオルをベッドの手摺に掛けようとする。丁度その部分はベッド上の可動式テーブルのレール代わりになっている。

「おばぁちゃん、そこにタオルを置くと取りにくいし、テーブルを動かすのに邪魔になるヨ」

「・・・・・・・」

「こっちに掛けたら?」

「イイエ、大丈夫」

何が大丈夫なのか平然として彼女は云う。こういう時は本人の気の済むように云うとおりにする事にしている。そう云えばこんなことがあった。

ベッドから見えるベランダにホウキが立てかけてある。元来、几帳面な彼女はそれがどうも気になる様で、壁に釘を打って吊るせと云う。

「おばぁちゃん、昔の家と違って今の家は壁に釘は打てんのヨ」と云っても

「イイエ、大丈夫」とこれ又平然と云う。

「ああ~私も建築会社を経営する専門家のはずだが・・・」と心でボヤキながら、雨の当たりにくい場所へ釘を打ってホウキを吊るす。

「それ、出来たやろ」と云った表情で彼女は大満足。

ある朝は食が進まない彼女。健康状態に特に異常は無い。色々と勧めるが一向に箸をつけようとしない。そこで奥の手と、清美タンゴールの房の薄皮をのけて出してみた。

「これなら食べれるやろ」いちべつした彼女。しばらくして「見るのもイヤなんヨ」と云う。先日は美味しいと食べたのに、まあ何と可愛げのない事か・・・。仕方ないので、これこそ奥の手と羊かん一切れとビスケットを出した。これを見た彼女、ニコッとしながら早速食べ始める。あぁ~これで又、血糖値が心配・・・。
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