2011
昭和の初め、戦後の復興期の東京で家族を失った少年が、一旗上げるべく上野に降り立った中年の芸人と知り合い、共に必死で生きていく。
家族の中で、一人生き残ったことに負いめを抱える少年を「坊ちゃんはすごかー、素敵な子よ」と暖かく包む善さん。復員兵のミっチャンと3人がふう子の住むぼろアパートで共同生活をする。
少年と善さんをとりまく人間模様。
「風化するはずないじゃない、あんなひどい戦争が。
でもちょっとは忘れないと、進めないじゃない」
「人間、笑いたい時に笑えて、泣きたいときに泣けたら、
だあれも映画や実演なんか観ようとは思わないのよ」
「どうぞお陽気に~、、」
参考文献の多いこと!だからこそ当時の空気がリアルに伝わってくるのでしょうね。
誰もが空腹を抱えていた時代だけに、卵を食べる場面は切ないです!
「卵じゃないの! 卵、、、、卵ご飯!
気を落ち着けるため深呼吸する。それから慎重に箸で一口分をすくい、ゆっくり口に含んだ。
だが、緊張しすぎたのか味がよくわからない。もう一口、今度はたっぷり頬ばった」
貧しいが暖かい人たちがいましたね、、、、。