階段

2008-04-30 01:56:03 | Weblog
 一階と二階をつなぐ階段、普段はあまり気にすることもないと思いますが、いざプランを立てようとすると、必ず問題になります。玄関から直接二階へ上がるか、リビングなど家族の前を通ってから二階へ上がるかは、子供の年齢も関係するかもしれませんが、家族のつながりを考える上では重要なポイントです。
 真っ直ぐに上る直階段が単純で一見良さそうですが、二階の間取りを考えるとやはり曲がり階段の方に分がありそうです。それは、二階の真ん中辺に階段がつながっている方が、複数の部屋をつなぐ無駄なスペース(廊下)が省けるからです。
 スキップフロアーを考えていて、フッと頭に浮かんだのが、写真のような幅広の階段です。結構、面白いと思いませんか?何となく贅沢な空間ではないでしょか?
 
写真は、住まいの設計 2006.3 家事が楽しくなる家から

スキップフロア

2008-04-29 00:30:41 | Weblog
 床に段差を付けるというのは、よく傾斜地に建っている建物に見られるものだと思いますが、調べてみると「コートハウス」と同じように建築用語では「スキップフロア」という呼称があるようです。

スキップフロアにするメリット
○つながったような分かれたような曖昧な空間により、住まい手同士の間に適度な距離感を持たせられる。
○一階と二階という距離的隔たりを、気分的に緩和できる。
○段差はあっても部屋と部屋とは視線でつながっているので、実面積以上の広がりを感じられる。
○家族が集まれる場所が、家の中央にできる。
○中二階を生活の中心として、そこから上、下へ移動でき、生活動線に変化を与えることができる。
○視線が上方または下方斜めに抜け、広がりを感じられる。視線が楽しめる。
○階段を演出できる。空間を無駄なく活用できる。
○一階半の高さの適度の吹き抜けに似た開放的な空間が創造できる。
○階高を高めることにより、光を部屋の奥まで導くことができる。
○半階上るだけで、外からの視線をかなり遮断することが可能である。
○床面積には入らない、広い収納空間を得ることができる。

『蔵』のある家

2008-04-28 00:37:53 | Weblog
 ミサワホームさんが『蔵』のある家というのを宣伝していて、モデルハウスも見に行きましたが、その時は「蔵」がメインにされていたため、空間を立体的につなげる段差の家というのには目がいきませんでした。
 天井を低くして床面積に入れないというのはメリットですが、やはり低いのは低いです。腰が痛くなってしまいます。でも、床を少し上げた中二階というのは、結構使えそうです。私が目を付けたのはベランダ!中二階に作れば、そう壁の高さを高くしなくても、外からの視線を遮る事ができます。コートハウスで作る中庭のような空間がそこには作ることができるのです。

空間を立体的に

2008-04-27 01:18:48 | Weblog
 いろいろ本を読んでいて、自分が思い描いているプライバシーを確保しつつ開放感のあるプランと言うのが、「コートハウス」と呼ばれていることが分かりました。それからはコートハウスというのがどうしても頭から離れません。でも建築家からすると都会など周囲を家で囲まれているところならしょうがないにせよ、回りに余裕があればもっと過ごしやすいプランがあるでしょう!といった感じです。
 と、あれこれ考えていると、こんなプランが雑誌で紹介されていました。分かりますか?家の中にわざと段差を設けるのです。そういえば、以前に階段の踊り場がちょっとしたフロアーになっていて皆がそこで本を読んだり、ゲームができるプランを見て「いいなー」と感じたこともありました。

町に住まう

2008-04-26 00:52:42 | Weblog
 コートハウスであるなしに関わらず、昨今流行の小住宅は外部空間を取り込む必要性に迫られています。ただでさえ狭い敷地に家を建てるのですから、家のなかにいて圧迫感のない、つまりいかに狭さを感じさせない室内にできるかが問われ、そのためには内と外のつながりをどうするかが大きなポイントになるのです。極端にいえば、狭小敷地の計画はすべてコートハウス的に庭を取り込む発想が必要といえるかもしれません。
 実際、雑誌に出ている小住宅でコートハウスの形式に依らないものでも、スクリーンなどと称する一種の壁を設けて隣地や道路からの視線を遮っているものが多く見られます。
 しかし、外からの視線を遮ることに固執しすぎると外に対して無愛想になりやすく、過剰に敷地外を拒絶した得体の知れない「怪しい」家になりがちです。

 緑を楽しむ家 心地よい都市住宅の作法 村田靖夫著 建築資料研究社 

2008-04-25 00:52:28 | Weblog
 窓と言うと、壁の一部であり光や風を採り入れるもののような気がしますが、もう一つ外の景色を採り入れると言う役目も持っています。『借景』といって、窓枠を利用して周囲の風景を自分の庭の一部であるかのように利用する手法があります。窓枠によって、余分なところは見せずに、綺麗なところだけを部屋の中に取り込みます。
 窓が上の方にあったり、下の方にあると、部屋の雰囲気もガラッと変わってきます。窓を上の方に持ってくると、広い青空が自分のモノだけに出来ます。下の方に持ってくると、空のように遠くのものではなく、極近くの土や草の匂いを感じることができます。いつもとちょっとだけ視線が変えるだけで、今まで味わったことがないような新鮮な気分に浸れるから不思議です。

木の家具

2008-04-19 23:28:56 | Weblog
 「木の家具はあまりに高価でとても買えません」と言われたことがある。5万円の椅子は想像を絶する高いという顔をしていたその女性は、5万円以上はするであろう、すてきなスーツを着ていた。飽きたり体型が合わなくなったりして、5年くらいで箪笥の奥に眠ってしまう洋服にはお金をかけても、家具職人のつくった100年も使える木の椅子を「高い」と言う。

 住宅に空間力を 住まい方と住む工夫 三澤文子著 彰国社より

採光のムラ

2008-04-11 00:32:53 | Weblog
 ヨーロッパにある建物は、石や煉瓦などを積んでつくる組積造のため、構造上あまり大きな開口部がとれません。組積造は、壁で家を支えているので、室内を明るくするためには、開口部の幅を狭くして縦長にしなければなりません。これに対して日本の家屋では、縁側や深い軒を利用して開口部を横長にして均等な光を部屋の中に入れます。
 縦長窓では、室内に採光のムラ(光と影)ができるため、長い生活の中でヨーロッパの人はこの光の強弱を愉しむようになり、それに対して日本人は、明るく、均一的な光を求めていましたから、蛍光灯が爆発的に普及したのだそうです。

 建築のかたちが決まる理由 吉田桂二著 鳳山社 

トイレ

2008-04-06 08:12:36 | Weblog
 小さな家でもトイレがすてきだったら「この家、すごいな」と思ってしまいます。トイレ一つで家全体の印象ががらりと変わるから不思議。意外とトイレというのは、住む人のセンスを物語っているのです。
 トイレは、家のなかでいちばん小さな部屋です。スペースが小さいからこそ、豪華にしてみたらどうでしょう?バスルームに使いたかったけどあきらめたタイルとか、リビングでは値段が合わなかったけど、気になる木材などをぜひ使ってみてください。

 家づくりの本 眞木健一著 書肆侃侃房(しょしかんかんぽう)

間3(まのさんじょう)

2008-04-02 08:54:48 | Weblog
日本建築家協会九州支部の建築展(3/27~3/30)が、アートプラザであるというのでさっそく見に行ってきました。テーマは、『間3(まのさんじょう)』。
 一間(いっけん。およそ1.8m)×一間×一間の空間を、「間3(まのさんじょう)」と呼び、その空間に各建築家が自分の想いや作品を展示します。隠しテーマは、黄色。出品者は、各々の空間の中に黄色をどこか一ヶ所に盛り込まなければならないといったものです。
 初めて見に行く建築家の作品展ということで、楽しみにしていたのですが・・・何だか期待していたものとは大違いでした。