白熱灯と蛍光灯

2013-07-28 14:46:50 | Weblog
 日本の家は狭いので、天井の真ん中に照明器具を付ければ壁も天井もすべて明るくなります。インテリアも白系が多く、光もよく反射し空間が明るく見えます。ヨーロッパの家は日本より広いので、照明が真ん中に一灯というわけにはいきません。必要なところにスタンドなどを配置する一室多灯となります。必要なところだけが明るく、空間全体を見たとき光の強弱がはっきりとした空間となります。この「弱」部分が「暗い」という印象を与えるようです。ほとんどの日本人は狭いなかに光が充満した空間で育ってきましたから、無理もありません。

 ここが知りたい 建築の?と! 技報堂出版より

 家のリビングの灯は、白熱灯にしました。ほとんど使いませんが、照度調整ができるのが大きなメリットです。照度を落とすと、ムードが出ますし、ソファーでお休みする時にはとても便利です。それに冬は、やはり暖かい感じがします。
 私はあまり気にならないのですが、女房は1個電球が切れると、すぐに「早く換えて換えて」と急かされます。あまり変わらないと思うのですが、女房は老眼が出てきたためか暗いのが苦手のようです。 

「鉄砲階段」を表舞台へ

2013-07-23 00:46:56 | Weblog
 階段には、中間の踊り場で折り返す「行って来い」の階段や、「鉄砲階段」といわれる直線的な階段や、「螺旋階段」などがありますが、このうちのどのタイプの階段を採用するかでプランはまったく違った展開になります。
 結局ここでは、階段を裏方にまわさずに、「鉄砲階段」を外光がふんだんに入ってくる表舞台にもってくることにしました。
 中庭を眺め、自然光を肌に感じながら上り下りできるようにしたのです。どこにもっていっても居心地の悪そうに見えた階段が、ここにもってきて、やっと納まる所へ納まったなと思いました。
 階段をこの家の主役として抜擢し、表舞台に立たせたのが良かったのですが、住宅の階段としては勾配も緩くて、どこもかしこも面積を切り詰めなければならなかったこの住宅の中で、例外的に贅沢に面積を使っています。
 この階段と光庭が相まってこの住宅の主題がはっきりしました。

 建築家と建てた「小さな家」  鈴木紀慶著より


 敷地の東側と南側に道路がある140坪くらいの敷地を4分割した中の最後に残った37.1坪の土地に建てた家です。四方を建物に囲まれていますが、唯一西側に建物と建物の隙間に、幅3メートルほどの抜けがあったのです。