ふかした壁には

2009-06-21 09:45:37 | Weblog
 『本棚』
 ふかした壁には、やはり本棚ですね。漫画も含めて、とにかく本の整理をしたかったので、できれば壁一面の造り付けの本棚を・・・とかズーッと考えていました。自分で買った本は、なかなか捨てられないものです。
 でも壁を本棚にしてしまうと、壁が壁として利用できません。何もない時はそれでよいのですが、人が住み始めると家具やら何やらどんどん部屋の中に置かなければならないものが増えてきます。その時、壁面に扉や窓、本棚、コンセント等があっては物が置けなくなってしまいます。
 そこで今回の本棚は、写真のように下部にベッドや机が置けるようにスペースを取りました。何と奥行き20cmで、本を収納するのには打ってつけの物ができあがりました。

 この本棚って、私達は壁の柱に合わせて本棚を造り付けていくと思っていましたが、実は本棚は本棚で作成し、それを後から壁にはめ込むのです。考えてみるとその方が、作業はやり易いし、狂いも少ないですね。とは言っても、単に壁に仕上げるのとは、その手間は雲泥の差です。大工さんに感謝!感謝!です。
 
 

壁をふかす

2009-06-20 00:39:01 | Weblog
 ラッキーなことに、構造的には2枚の引戸を両方とも壁に引き込むことが可能でした。ただ、そうするためには壁をふかさないと(壁の厚さ増すこと)いけないとのことです。壁が厚くなる分、部屋の面積が少し狭くなりますが、デザイン的にはその方が綺麗に収まるとのことです。
 厚くした壁が結構な幅になるので、このままではもったいないような・・・これって何かに利用できないかなぁ?
 

引き違い戸

2009-06-19 00:55:58 | Weblog
 子供部屋の扉は、最初から引き違い戸を考えており、2枚の扉は当然のごとく壁に収まって全面開放できるとばかり考えていました。押入れのような単なる引き違い戸では、どちらからも開けれるというメリットくらいで、どちらにしても開けれる空間は扉一枚分だけしかありません。
 でも家の構造はそう簡単なものではありませんでした。壁には、建物を支える耐力壁が必要で、扉を収納するとその分は耐力壁として使用できないのです。他に耐力壁が取れればその問題は解決しますが、扉を収納するにはその分の費用も別途必要になります。

連続する天井 『欄間』 

2009-06-18 22:18:20 | Weblog
 子供部屋の窓を天井近くにしようと思ったのは、何かの本でフランク・ロイト・ライト設計の落水荘というとても有名な建物が、床も壁も内外一体でつながっており、間にはガラスがあるだけで広々とした空間を表現しているというのを読んだからです。
 壁があるとどうしても視線がそこで止まってしまいますが、窓を開け、その向こうにも部屋と同じ天井がつながっていると、何か目で楽しめるような空間が出来上がるのではないかと考えたのです。
 考えてみると、日本に昔からある『欄間』というのは、装飾的な意味合いも強いのでしょうが、部屋と部屋をつなげる、隣の空気を感じさせるという目的も大きかったのではないかと思います。何か空気が流れると言うか、相手の気配が感じられると言うか、狭い家の中に居ながらも、心を和ませる日本人特有の気配りのなす業のようにも思えますね。

子供部屋の窓

2009-06-15 01:27:50 | Weblog
 小さい頃は、鍵のかかる部屋が夢でしたが、自分の子供の部屋はやはり外から中の様子がうかがえるようにしたいですね。中から明かりがもれて、人が居るのか居ないのかが分かるだけでも安心です。
 写真は、吹き抜けから子供部屋を見たところです。最初の予定ではピンクの位置に窓を取り付ける予定でした。帰って来て、下から子供部屋を見上げると、子供が部屋に居ればその窓から灯りがもれているといった感じです。
 窓の位置が、天井スレスレになっているのは、窓を開けた時に部屋の天井と吹き抜けの天井が区切れなくつながった印象に仕上げて欲しかったかったからです。
 
 

足触り

2009-06-14 22:34:49 | Weblog
 普通、床というと、キズが付き難いとか掃除がしやすいといった点から表面がツルツルした材質が使われます。普段は靴下を履いていますし、足の裏のことなんてあまり考えることもないと思いますが、いざ浮造りの床等を歩いてみると、足から伝わってくる感触はとても心地よいものです。自分が思っているより、足の裏って敏感で、そこから入ってくる刺激は、いつもは使っていない神経を刺激してくれるようです。
 最初、「木はたわむ」から「柔らかい」と感じるのかと思っていましたが、実は「柔らかい」というのは「温かい(冷たくない)」という感触であることに気がつきました。無垢材は、繊維の間に空気を含んでいるため、熱伝導率が小さく、保温性が高いのです。金属のように熱伝導度が高いものは、体温をすぐに奪ってしまうため、触ると冷たく感じます。コンクリートは木の10倍、鉄は木の40倍も熱を伝え易いそうです。まぁスリッパで部屋の中を歩く人にはあまり関係ないと思いますが、やはり家の中は素足で歩きたいものです。足の裏から伝わる感触や情報は、日本人にとってはなくてはならないものだと思います。

浮造り(うづくり)仕上げ

2009-06-05 23:20:22 | Weblog
 年輪が浮き立ったように見える木材を見たことがありませんか?
木は春から夏にかけては成長が速く、秋から冬にかけてはあまり育ちません。そのため、木には厚さが厚く色の薄い部分と、厚さは薄く色の濃い層が交互に出来ています。前者を「夏目(春材)」、後者を「冬目(秋材)」といいます。
 木材の年輪を引き立たせて見せるために、桐や杉などの針葉樹の柔らかな夏目部分を磨いてへこませ、冬目の部分を浮き上がらせるように仕上げたものを「浮造り(うづくり)仕上げ」というそうです。
 「掃除しにくそう」とか考えますが
いざその上を歩いてみると、なんとも言えない感触です。足の裏って、分厚い角質層かと思えば、結構デリケートなようです。