創造というのは記憶

2012-12-16 09:57:54 | Weblog
 誰かが言っていた思うけど、創造というのは記憶ですね。自分の経験やいろんなものを読んで記憶に残っていたものが足がかりになって、何かが創れるんで、無から創造できるはずがない。

 自分の経験だけじゃ、限界がある。古今東西の古典を繰り返し読みなさい。ぼくはノートをつけながら、本を読みましたよ。自分が素晴らしいと思った所は写しておく。シナリオを書いて詰まった時には、必ずそこにヒントがあった。

   黒沢明の遺言(いげん)  都築政昭著より


 継続する力が天才なんだとよく言われますが、当たり前のことを当たり前にこなせるのが天才なんですね。
 普通は、自分が考えたことは、自分の考えと思いますが、必ず何か過去に経験したものをヒントにしています。分かってはいても、こうはっきりとは認められません。

 凡人では、なおさら経験値以上の仕事はできないということですね。
 映画監督はもちろんですが、建築家も空間を図面にする点ではすごい才能だと思います。
 ちょっとした工夫で、住み心地がまったく違うものになってしまいます。 

 

 

中庭の誕生

2012-12-12 00:28:33 | Weblog
 奥に長くすれば移住面積は広がりますが、隣同士が隣接していることで窓がなく、室内に日が入らず、中心部は薄暗くなり風通しも悪くなりました。そのための対策として生まれたのが「坪庭」などと呼ばれる小さな中庭です。光を入れ、空気を通すためには欠かせない存在になっていきました。

 したがって中庭の歴史は、京町家の歴史からは比較的新しいといえますが、室内に自然を取り入れる癒しの空間として機能しています。中庭は大きな町家でしたら二つ、三つあり、標準的な町家は一つか二つほどです。

 この中庭があってこそ、家の中にいても天気や季節の変化が感じられます。庭に落ちる雨音で小雨なのか大雨」かも分かりますし、縁側まで日が入ることで晴れているかどうかも知ることができるのです。


  「縁側」の思想 ジェフリー・ムーサス著より 


 江戸時代に、商人に対して通りに面した家の間口によって税金が課せられるようになり、間口が狭く移住空間を奥へ奥へ拡張するようになったそうです。でもこの様式って、今風の建築とまったく同じですよね。今風というのは、周りからの視界を遮り、外からは中の様子を見せなくした建物のことです。

 光は空から、建物の中へ中庭を造り、そこで外の空気に触れるのです。 

デザイン住宅

2012-12-05 00:07:20 | Weblog
 かって平屋の家がたくさんあった我が国では、リビングは1階につくるものと決まっていました。しかし、都心では、大きな土地を細長く縦割りに分譲するケースが多くなり、それにつれて1階を駐車場にした3階建てというプランが一気に普及したのです。2階にキッチンをつくるための給排水や防水のシステムなど、ハード面の進歩も手伝って、今では2階リビングの家は珍しくなくなっています。買い物から帰ってきて荷物を運んだり、ゴミを捨てたりといった動線を考えれば、リビングは1階にあった方が断然楽です。なのに2階リビングが増えているのは、生活の便利さよりも、空間の豊かさを求める志向によるものだと思います。

 世界でたったひとつの間取りができるまで。2  鐘撞正也著より


 中庭のある間取り、スキップフロアー、2階リビング、リビング階段などをテーマに、ファーストプランと最終プランが対比されながらまとめられています。

 ほとんどがインナーガレージで、流石に都会の住宅プランといった印象です。でも最近では、大分の田舎でも似たような住宅を見かけるようになりました。

 建物の2階へ明かり取りと思われる大きな窓がある以外は、ほとんど窓のないものやインナーガレージのシャッターを下ろすと、もうどこからも家の中には入れなくなるような壁に囲まれたものなどです。時たま見かける分には「オヤ」っと興味も持てますが、あまり多くなると何だか日本ではないような気がしてきてしまいます。 

オークション その3

2012-12-04 23:26:54 | Weblog
 オークションには、「残り時間」が設定されています。

 最初、その時間内で一番高い値を付けた人が落札できるのかと思い、時間ギリギリまで待って、入札しました。「ヤッター」と後は、待ち時間がゼロになるのを待つだけです。

 でも違うんですね。最後に入札したらそれから10分間時間が延長されるのです。その10分の間に他の人が入札すれば、更に時間は延長されていくんです。

 競り合っている人がいると、落札されるまで、そこからかなり時間がかかります。だから結構、熱くなってしまう場合もあります。

 これは、カンディハウス一本技シリーズのダイニングテーブルと椅子5脚のセットです。

 椅子の背もたれが結構可愛いでしょう。椅子一脚だって、普通でも2万以上はするし、これで○○で落札できたらお得ですよね。まァ、置くところがあればですが・・・

 それにこのシリーズは、木の形を生かした一点ものばかりです。このテーブルの天板も真四角ではなく、亀の頭のような部分をそのまま生かしています。

  テーブル 幅75cm 奥行83cm 高さ50cm
  チェア  幅40cm 奥行42cm 高さ55.5cm 座面の高さ40cm