アプローチからの空間の「連動」は室内の奥まで

2014-01-22 16:38:06 | Weblog
 アプローチから玄関、そしてリビングへ、芦野石張りの土間を連続させ、石張りの周囲は河原を思わせる大小の石が配されていて、細身の植栽がわずかな風にそよぎ足元の木漏れ日を揺らします。格子の引き戸を引き込むと土間がリビングまで続き、その土間の誘われるように、視線は奥のダイニングとその先の窓辺の植栽、さらに隣家の緑まで連続し、空間や季節は流れるようにたえず「連動」していきます。

 高野保光の住宅設計
    間取りから始めない家づくりのかたち  


 やっぱり土間が良いですね。でも、何故土間が好きなのか自分でもよく分かりません。
 玄関というと、外と内とを明確に分け、靴も脱がないといけないし、窮屈だからでしょうか?
 土間と部屋の境みたいなところが好きなような・・・でも玄関土間は設計してもらってもちょっと違うのです。

 この本で紹介されている「成城の家」の土間は、私が望んでいたものにかなり近いです。
 この案を提示されたら、もう後はすべてお任せというくらい、設計者の信者になりそうです。

 文章では分かりにくいと思いますが、玄関土間がずっとリビングまで続いているのです。その土間は庭にも面していて、あたかも屋内のテラスのようです。
 玄関土間とリビング土間はつながっていますが、扉で仕切ることができます。
 お客様は、玄関土間からそのままリビングへも行けますし、家族は靴のままリビングまでも入って行けるのです。
  

狭い寝室も落ち着く

2014-01-16 17:58:38 | Weblog
 引込み襖を閉めれば、和紙にくるまれたような優しい空間が現れる。3畳に地板付き、この小さな寝室の気持ちよいことといったら・・・。西洋では天蓋付きのベッドが、日本では几帳があったように、寝間は昔から小さいほうが落ち着くのだ。

  居心地のよさの発見 家づくりのコトバ200  郡 裕美著より

 この本の中では、家の部分、部分、設計者がそこに込めた思いが書き綴られています。
 家を造るときは、寝室のことはあまり考えなかったのですが、最近はかなり気になるようになってきました。
 不眠症ではないと思いますが、眠りが浅くなってきています。
 今までは相手の気配が安心感になっていたのに、最近はその気配が気にかかります。
 寝る時間も違いますし、寝る前のひと時に本を読んだり、夫婦別寝室もアリですね。
 空を見上げて寝たいと感じた時もあったのですが、今は狭くて静かで冬は暖かい寝室が良いです。  

贅沢は尊敬の表れ

2014-01-07 20:22:24 | Weblog
 そういう贅沢は人の心に潤いを与えるというのは、わたしたちの経験が幾度も告げていることだ。
 たった一人のために摘んで編み込んだ花束。手をかけた料理。本人直々の出迎え。渇きを察して差し出される冷たい水。
 清潔で美しい服装。世間の喧噪(けんそう)と猥雑(わいざつ)を遠い世界に押しやって超然と立つ調度類。顔が映るほどに磨き建てられた靴。柔らかい光を誘うカーテン。
 その日のために採られて飾られた山菜や花々。眺めのいい部屋。心からの微笑み。時節に適した香り。愛撫としか思えないもてなし。うちとけた会話。

 贅を尽くすのは野卑な放縦や権力のひけらかしに近づくことだが、日常の中に置かれる一点、二点ほどの贅沢は心の中に花を咲かせてくれるものだ。

       頭がよくなる逆説の思考術  白取春彦著より抜粋

 建築関係の本ではないですが、すごく良いことが書かれていましたので・・・
家の中にちょっとモノが飾れる場所があると、飾るものによって雰囲気をガラッと変えることができます。旅先で買った小さな置物、子供が作った工作物、写真スタンドなど、さりげなく飾れる場所が何カ所かあると、心を和ませることができます。