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DAZN観戦 2024年J2リーグ第7節 大分トリニータvsファジアーノ岡山

2024-04-01 16:00:52 | サッカー視聴記(J2)

※前回の大分の記事はこちら(5節・鹿児島戦、3-0)
※前回の岡山の記事はこちら(4節・藤枝戦、1-0)

<大分スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • アンダー代表(U-19)に参加していた保田が帰還し、即スタメン出場。
  • 5節で負傷により交代(HT)した野村は、以降ベンチ外が続く。

<岡山スタメン>

大型補強の成果が表れるように、首位を走る岡山。
前年レギュラーの柳育・GK堀田がベンチを温めている状況は、「あらゆる犠牲を払って……」というに相応しいものですが、それが成績に結び付くのならば万々歳であり、外野からの批判も出辛い。
やはり最終的には、成績が解決するものといった所でしょうか。

一方の大分は、緊急的に補強?した長沢がレギュラー定着。
既に6試合で4得点と、本当に一度契約満了になった選手かと疑いたくなる数字を残しており、これも一種の「結果で黙らせる」典型例か。

序盤の攻防としては、ボール争いの流れから大分が好機を迎えたのが前半4分。
右スローインからのパスワークを経て右奥を突き野嶽がクロス、これがブロックに当たるもニアへふらふらと上がり、宇津元がヘッドで合わせるもジャストミート出来ず。
敵陣で細かく繋いだ末の好機でしたが、直後に岡山はそれとは対照的な攻め。
GKブローダーセンがロングフィード→木村フリック→グレイソンと一気に最前線に運ぶと、田中がドリブルに入った所を保田に倒されて反則。
これで中央から直接フリーキックの好機を得ると、キッカー田上が直接シュートを狙い。
GKの手前でバウンドさせる難しいボールになるも、GK濱田がセーブし防いだ大分。

好機に持ち込むまでの手数の差・フィニッシュの内容からして、効率の良さが光る結果となった岡山サイド。
これで勢い付いたか、7分に敵陣で田中がボール奪取してからの好機、末吉が左奥に切り込んでコーナーキックを獲得。
キッカー仙波はニアサイドへクロスを入れると、阿部がフリック気味にヘッドで合わせたボールがループの軌道を描いてゴール方向へ。
ファーサイドを突く嫌らしいフィニッシュと化したものの、ライン寸前で野嶽がヘッドで掻き出す、非常に際どい凌ぎ(その後木村・藤田息が追撃のシュートを放つも決まらず)ながらもこれも防ぎ。

首位チームらしい押し込みを演じた岡山。
そのシンプルぶりに大分は気後れする結果となり、前述のように奥に切り込まれてはCKを献上と、苦しい戦いを強いられます。

やり返したい大分は17分、左から中央方向へ弓場縦パス→渡邉エリア内へスルーパスと素早く運ばんとし、これがカットに遭うも拾い直した渡邉は今度は右へのスルーパスを選択。
走り込んだ野嶽がダイレクトクロス、ファーで跳んだ香川を越えたさらに大外で薩川がシュートを放つも、ブロックを掠めてゴール右へと外れ。
フィニッシュに繋げたものの、成績が示す通り守備面でも岡山の中央は堅く、サイドを使わなければこじ開けられない事を如実に示していた感があり。

そんな強靭なチームを相手にする大分、フィニッシュ以外でも長沢の奮闘が目立ち。
降りてのポストワークで組み立てに加わる、プレスバックにより自陣で身体を張って守備をする(28分には、木村のバックパスからミドルを撃たんとする藤田息を防ぐ)という具合に、単なるストロングヘッダーを超越した働きでチームを援けんとします。
本当に昨オフに契約満了となったのか疑わしい姿ですが、それがモチベーションの増大に繋がったと好意的に解釈すべきでしょうか。

それでも20分台には岡山が攻撃権を独占するなど、その力強さは変わらず。
3本続くCK攻勢から、クロスをGK濱田がパンチングした跳ね返りを柳貴がシュート(27分、枠外)とフィニッシュシーンも作るなど、一つ間違えば決壊はすぐそこという状況に。

最終ラインから繋ぐ局面が多かった大分の攻撃ですが、30分を境に相手を見習うようにシンプルさに傾倒。
FW狙いのロングボールはじめ、(薩川・保田が)ドリブルで切り込む選択も多くなるなど、パスを抑えて攻め込むものの際立った成果は上げられず。

そんな状況で迎えた終盤、41分にヘッドの応酬での攻防から、右サイドでボールを落ち着けた保田がすかさず逆の左スペースにボールを送り好機。
ここでは左奥を突いたものの戻しを経てクロスを上げるに留まりましたが、攻撃が実とならないなかで、乱戦からのトランジション勝負へと舵を振った感があり。
アディショナルタイム、岡山陣内での激しい奪い合いから、こぼれ球を拾った保田が田中に反則を受けてFK。
左ワイドから故にキッカー保田はクロスを選択し、ファーで長沢が折り返すもクリアされ。
尚も右スローインから好機を作らんとしましたが、カットインを仕掛けた野嶽が末吉に奪われてしまった事で、フィニッシュどころか岡山のカウンターを誘発。
そして中盤でドリブルする木村を安藤が反則で止めて警告に。
既に39分にも、末吉のドリブルを反則で止めた宇津元が警告を受けており、徐々に被害が膨らむ状態に陥ってしまっており。

結局スコアレスで前半終了も、攻守ともにかなり疲弊した感が拭えない大分。
巻き返すべくか、ないしは退場となるのを避けるべきか、ハーフタイムで警告持ちの宇津元に代えて松尾投入という選択をした片野坂知宏監督。

そんな動きを経て迎えた後半。
岡山が一段ギアを上げたかのように攻勢に入りますが、後半3分にはミスから大分の好機。
敵陣右サイドで拾った松尾がすかさず中央へのスルーパスでそれを突き、受けた薩川がエリア内へ切り込んでシュート。
ここは阿部のブロックに阻まれましたが、崩れないと思われた岡山の守備に隙が生まれた瞬間となり。

そして分岐点となるべきシーン、6分の岡山の右CK。
キッカー仙波がファーにクロスを上げ、阿部が合わせにいくもこぼれ球となり、それを阿部が再度繋がんとした所を奪われた事で大分のカウンター。
奪った野嶽の持ち運びからのスルーパスで完全に裏を取られる事態へと発展し、一転して大ピンチとなった岡山。
ドリブルで独走する渡邉に対して取った選択は、エリア手前で柳貴がカード覚悟の反則で防ぐというものでした。
その結果渡邉が倒れて主審(上原直人氏)の笛が鳴り、誰が見ても文句無しという決定機阻止の判定で、赤色のカードが付き出される事に。
岡山は失点こそ防いだものの、小さくない代償を支払う事となりました。
ベンチワークで退場のケアをした大分の方が、相手の退場を見る状況になるという皮肉にもなり。

これで得た直接FKの好機こそ、キッカー保田のシュートは壁に当たり決められなかったものの、数的優位となった大分。
対する岡山は田中→河野へ交代(10分)と、柳の穴を埋める選択を採ります。
つまりは5バックを維持(5-3-1)し、スペースを消す事を前提とした守備体制に。
2列目は中央に藤田息・右に仙波・左に木村となったようですが、攻撃の際は木村がFWの位置へと上がり、グレイソンとの2枚看板で橋頭堡となり。

数的優位ながらも、こじ開けるのは依然として楽な作業ではない大分の攻撃。
11分に松尾がデュエルを制してのドリブルで左ポケットを取りにいった(その後こぼされ、結局ワイドからのクロスに)事からも、単純にクロスを入れるだけでは通じないというのは理解していた感があり。
しかしスペースを開けない岡山の前に、結局はそのクロスへと意識を傾倒させられます。

投入された松尾の居る右サイドでは、サイドバックの野嶽が偽SBの位置取りを始めるなど、工夫は見られたもののリトリートに徹する相手を崩すには物足りず。
流れの中で、センターバックの安藤がクロスを送るなど人数を掛けられてはいましたが、外循環の繰り返しになるのは避けられず。
対する岡山ディフェンスは、大分のサイド奥を突いてのクロスに対しても付いていってブロックで上げさせないなど、次第に慣れを示し始めます。
19分にはゲーゲンプレスから敵陣で奪った保田がミドルシュートを放つも、これも前に出てのブロックで防ぎ。

それでもカウンターの道筋を保つべく、21分にグレイソン・木村→ルカオ・シャビエルと、2枚看板を揃って入れ替えた岡山。
この日が2試合目で、前節(群馬戦、2-1)初出場で劇的ゴールを挙げたシャビエルでしたが、状況が状況なので守備に奔走される時間が圧倒的に長く。

一向に得点の匂いが高まらず、異なる攻め手が欲しい大分。
27分に安藤が前に出てパスカット、その流れでルカオに倒されるもアドバンテージで笛は吹かれず、そのまま右サイドでパスを繋ぐ体勢に。
ここで安藤が右ポケットを取りにいき、保田がそこにミドルパスを送るという変化を付け。(カットに遭うもCKに)
これで得たCKですが、ここから生まれたのは岡山のカウンター(シャビエルが右サイド奥まで持ち込むも奪われる)と、依然として流れは良くなりません。

そして30分にも岡山の大チャンス、阿部のラフなロングパスが跳ね返されるも、藤田息がダイレクトパスを送った事で結局大分の背後を突く事に成功。
受けたルカオが例によって重戦車を彷彿とさせるドリブルで、右ポケット奥へと進入を果たしましたが、藤原のアタックで倒されて撃てず・笛も鳴らず。
少ない好機ながらも大分の後方を脅かすには十分という、不利側の立ち回りを貫きます。

32分にベンチが動く大分、香川・保田→梅崎・羽田へと2枚替え。
薩川が一列下がり左SBとなった事で、攻撃型の選手を多く揃える体制を採ったでしょうか。

34分後方でのパスワークのなか、ハーフレーンから羽田がいきなりエリア内へ縦パス。
呼応していた渡邉がポケットで受け、奥からシュートを放つもGKブローダーセンがセーブ。
ようやくのボックス内でのフィニッシュで、突破口が生まれかかった大分。
それを受けてか35分に岡山が動き、柳育を投入(仙波と交代し左CBへ、本山が仙波の位置に上がる・同時に末吉→吉尾へと交代)して守備を堅くする采配を敢行します。

その期待通りに、膨らむ大分のクロスを跳ね返していく柳育の働きもあり時間は刻一刻と進み。
大分は38分に渡邉→伊佐へと交代し、長沢とのツインタワー状態に。
さらに43分に弓場→中川へと交代、その中川はボランチの位置から前に出る殆どトップ下のような役割で、実質4-1-3-2のような布陣に。

こうした最終布陣によりさらに押し込みに掛かる大分。
終盤その成果が表れ始め、44分左サイドでの前進の姿勢から梅崎がサイドチェンジのように右へロングパス、エリア内の松尾の足下に収まり好機到来。
戻しから再度ポケットを突く縦パスを受けた伊佐がさらに短くスルーパス、受けた松尾がマイナスのクロス。
そして中央で梅崎が合わせるという、完璧な流れでシュートを放ちましたが、絞っていた河野が脚から跳び込んでブロック。
惜しくも防がれた大分、さらに45分に中央から崩しを図り、クリアされるも拾った中川が右からエリア内へ浮き球を送り。
これを薩川がフリックのように合わせヘディングシュートを放ったものの、これもGKブローダーセンが何とかセーブし、詰めにいった長沢の前で抑え。
際どいフィニッシュが続いたものの、ゴールを奪えません。

良く防いだものの、勝利のためにはカウンターに持ち込みたい岡山。
大分の猛攻が続く中、アディショナルタイムに大分のパスミスからその機会が訪れ、拾った本山がルカオのポストプレイを挟んで一気に敵陣に切り込み。
そしてビッグブリッジ気味にポケットへ持ち込まんとしましたが、惜しくも剥がせず。
結局10人になってからはシュート1本に終わった岡山(41分・ルカオの自陣からのロングシュート、藤原がブロック)、こちらも得点出来ずの運びとなりました。

そしてスコアレスのまま試合終了となり。
数的不利を凌ぎきった岡山、開幕からの無敗も依然として保つ結果となり(5勝2分)、首位の座は揺るがず。
目標へと一点集中して走るその姿は美しい、といった所でしょうか。

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