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DAZN観戦 2019年J2リーグ第33節 アビスパ福岡vsファジアーノ岡山

2019-09-24 17:04:51 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の福岡の記事はこちら(26節・横浜FC戦)
※前回の岡山の記事はこちら(24節・甲府戦)

ラグビーW杯開幕に伴い、会場であるレベルファイブスタジアム(博多の森球技場)が再び使用不可となった福岡のホームゲーム。
博多の森陸上競技場での試合となり、対戦相手の岡山は試合前に入念に芝の状態を確かめていたとのレポートもあり、その通りに立ち上がりは慎重な入りの印象でした。
風が強かった事もあり、コイントスで陣地を選び、序盤はロングボールを多く交えての攻めを見せます。

しかしイヨンジェの頭狙いに関しては、篠原・ウォンドゥジェら福岡ディフェンスが封殺。
後は2トップのもう一人・中野に裏を狙わせるボールですが、こちらもあまり有効打とはなり得ず。
よって嫌でも中盤の組み立てが攻撃のカギを握る展開になった岡山。

上田が中盤の底からパスを散らしていくのが基本線。
左サイドハーフの仲間が攻撃の中心を担っているのか、時には中央や逆サイドにも顔を出しパスを受ける場面も見られました。
それでも主な仕事は左サイドですが、彼と左サイドバック・廣木の2人で突破を図らんとするも福岡の守備を崩せず。
むしろ中央からチャンスを作る事が多かった前半の岡山。

前半11分に左の廣木からパスを受けた中野、上田とのワンツーで突破してからイヨンジェにパス。
ストライカーのイヨンジェ、ブロックをものともせずゴール正面やや左から果敢にシュートを放ちますがゴール右へと外れてしまいます。
20分、スローインから上田が受け、喜山とパス交換をした後に中野へ縦パス。
中野はダイレクトでイヨンジェに出し、彼のリターンパスを貰ってエリア内に進入したものの奪われてシュートは撃てず。
21分、右サイドから関戸→増谷→上田と渡り、上田の縦パスを受けた仲間がエリア手前からシュート。
しかしGKセランテスのセーブに阻まれます。

一方の福岡、3-4-2-1のフォーメーションをカッチリと守っている印象で、岡山・仲間のような流動的な動きはあまり見られず。
強いて挙げれば松田の上下動ですが、相変わらず不振に喘ぐチームでの多大なタスクを担っているという印象で、ポストプレイなり前線の守備なりと多くをこなします。

岡山・上田のようなゲームメイク役を、福岡で担えるのが鈴木でしょう。
しかし前線・サイド共に動きが中々見られないので、サイドチェンジを多用してもさっぱりチャンスに持って行けなかったり、ダメ元でロングパスを出すも精度を欠いたりと今一つ。

その福岡の前線は、城後の1トップ。
前節・栃木戦(1-0)でこの形が採られ、結果ゴールを叩き出した城後ですが、「結局今年もここに行き着いたか……」というのが傍らからの感想。
前年も終盤攻撃に行き詰まり、ベテラン・城後をFW起用するに至った福岡。
前年がJ1昇格を目指しての戦い、今季がJ2残留を目指しての戦いという違いはあれど、彼の得点感覚に頼る苦しい状況なのは変わらず。

前半はシュート僅か1本に終わった福岡(22分・實藤のミドルシュート)を尻目に、岡山が先制点を挙げたのは前半45分。
右サイドハーフの関戸が中央でボールキープして上田に渡すと、彼の縦パスを仲間がフリックし、そのボールを受けてエリア内左に進入した関戸。
彼のラストパスを中野が巧みなトラップで福岡・實藤のブロックをかわし、すかさずシュート。
サイドハーフ同士のパス(フリック)という流動性抜群の攻撃を見事に仕上げました。

反撃に出たい福岡。
前半終了間際には焦りからか、松田が増谷に対し反則を犯して警告を受け、これで通算8枚目となり次節から2試合出場停止に。
後半開始直後には、DFの實藤とウォンドゥジェが、それぞれ共に岡山・イヨンジェとの競り合いで負傷しピッチ外に出る(すぐに復帰)事態になるなどリズムを掴めません。
そして後半8分、もう一人のDFの篠原まで岡山・中野との接触で負傷(しかも篠原の反則で警告)すると、今度はプレイ不能となり菊地への交代を余儀なくされる事に。

しかしここからにわかに福岡がペースを掴み始めます。
ハーフタイムを挟み陣地を交代したおかげか、鈴木のロングパスが冴え始めたのが篠原の負傷直後の後半10分。(菊地が入る直前のプレイ)
サイドチェンジを多用しつつ、中盤でボールを持った鈴木がロングパスを送ると、輪湖がエリア内左に入りヘディングシュート。(枠外)
一方の岡山もこのシーンの前に決定機を作っており(9分)、フリーキックから上田ファーへクロス→田中折り返し→増谷ヘディングシュートという流れも福岡・松田にブロックされ追加点はならず、結果的にここで2点目を入れたかった。

ロングパスは通せるようになったものの、やはりポジションに流動性が見られない福岡の攻撃。
20分前後は岡山の前線のプレスでビルドアップに難儀していた印象で、中々チャンスを作れず。
3センターバックにボランチの加藤が降りて来るという具合に基本形は解るのですが、左右のCB(實藤・ウォンドゥジェ)に開く動きが足りず、そのせいでウイングバックも高い位置を取れない印象。

その影響を受けに受けていたのが、この日が福岡で初スタメンとなった初瀬でしょう。
神戸から育成型レンタルで加入、神戸では17試合に出場という具合に期待度は高かったはずですが、この日は右サイドに張り付いているだけで殆ど攻撃に絡めず。
時折鈴木や加藤からサイドチェンジのパスを受け取っても、すぐ中に戻すだけという消極的なプレイに終始していました。

そんな状況を打開しようとしたのか、福岡・久藤清一監督は2枚目の交代をWBに使います。
しかし標的は初瀬では無く左の輪湖で、石原と交代(後半28分)。
そしてその4分後、石原と初瀬が左右を入れ替えるという措置を施します。
その直後(33分)、鈴木のロングパスの跳ね返しを石原がヘディングで繋ぎ、中盤でのパス回しから最後は前川がミドルシュートを放つ(ゴール右に外れる)など攻撃が活性化。

そして39分、加藤・ウォンドウジェがサイドチェンジを繰り返しながら攻撃する福岡。
ウォンドゥジェのフィードを初瀬は右サイド奥で巧くトラップして残し、クロスを上げますがクリア。
こぼれ球を中央で拾った加藤が松田を狙いエリア内へロビングを上げると、受けにいった松田が岡山・増谷に倒され、審判の笛が鳴り反則・PK獲得に結び付けます。
このPKを、松田が威力あるシュートでGK一森の手を弾きゴールに叩き込み、ついに同点に追い付いた福岡。

残り時間は少ない状況ながら、福岡は勢いに乗り逆転を狙いにいきます。
そして悩める(?)初瀬に最大の好機が訪れたのが44分。
右サイド手前から石原が低いクロスを上げ、エリア内の松田が収めますがクリアされると、そのボールが初瀬に渡りエリア内左での絶好のシュートチャンスに。
迷わず強烈なシュートを撃った初瀬でしたが、ボールは無情にもゴール上へと外れてしまいました。

その直後、岡山にもイヨンジェにシュートチャンスが訪れますがモノにできず(45分)。
アディショナルタイムに突入するも、勝ち越し点は生まれずに双方痛み分けとなりました。

昇格を目指す位置(7位)にまで付けている岡山、30節(山口戦)から3連勝と波に乗っていただけに、下位の福岡相手に痛い引き分けとなった形でしょう。
惨敗した29節・町田戦(0-3)を受けてディフェンス陣をテコ入れ、それまでレギュラーとして奮戦してきた椋原・チェジョンウォンをサブに回し、琉球から獲得した増谷を入れるなどしてこの日のディフェンスライン(増谷・田中・濱田・廣木)に辿り着いた模様です。
無失点勝利を2試合続け、この日もあと少しでウノゼロの勝利が見えていただけに、悔しい結果となりました。

ベテランの後藤が長期離脱している今季、新加入・加入2年目の選手のみの構成になっている岡山DF陣。
それだけに、CB・SBの両方が出来る増谷の獲得は理に叶った補強だったと思います。
この日の与PKを反省材料とし、レギュラー定着は果たせるでしょうか。


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