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DAZN観戦 2022年J2リーグ第6節 V・ファーレン長崎vsツエーゲン金沢

2022-03-29 16:01:44 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の長崎の記事はこちら(2節・横浜FC戦、0-1)
※前回の金沢の記事はこちら(3節・町田戦、1-2)

<前節からの変更>

長崎=不調のチーム状況を受けてか大幅変更。クリスティアーノ山崎の2トップとして、都倉とエジガル・ジュニオをベンチへ留め置く。右サイドハーフに澤田が移り、左SHには今季初スタメンの米田。右サイドバックも高橋→奥井へ入れ替え。ベンチには飛び級でトップ昇格した安部が初めて入る。

金沢=左SBが毛利→長峰へとチェンジ、長峰は今季初スタメン。またサイドハーフは2試合スタメンを外れていた嶋田が復帰し力安と入れ替え、嶋田が左に入ったため平松が左SH→右SHへと移動。

スタメン

昇格候補と謳われながら、ここまで1勝2分3敗と黒星が先行し下位に低迷している長崎。
思えば前年も同じパターンで、監督交代を敢行(吉田孝行氏→代行で佐藤一樹氏→松田浩氏)してから調子を上げていったというシーズン。
その上昇機運に導いた松田氏も、今季低迷したとあっては、同じ手は打ちづらくなるものです。

その主要因としては、オフに獲得し戦力に加えたクリスティアーノの存在が挙げられるでしょうか。
前年までJ1でバリバリ最前線で活躍してきた助っ人ですが、年齢的に晩年を迎えたためか、カテゴリを一つ落とし。
その移籍先が前年4位の長崎だった事で、昇格への切り札的存在として持ち上げられましたが、いざシーズンが始まるとチームは機能不戦に。
特に4-4ブロックが基本の守備組織が持ち味である松田サッカーに嵌らないのが致命的で、前年の好調ぶりは影を潜めてしまった長崎。
それを受けてか、この日はポジションを右SHからFWに移される事となったクリスティアーノ。

試合が始まり、長崎はそのクリスティアーノにボールを託しつつ攻勢を掛けんとします。
FWというポジションでも、サイドに開いてボールを受けたのち、自身の突破力を盾にして攻撃リズムを与えんとするのは変わらず。
前半8分、左からのスローインを受けたクリスティアーノ、そのままカットインを経て中央やや左・エリア手前からシュート。
強烈なボールがゴール上を襲うも、枠の上へと外れ。

一方の金沢も、FWに豊田という実績・ネームバリューの大きな存在が構えるチーム。
9分には松田の右サイドからのミドルパスを豊田がスペースへと落とし、走り込んだ平松のクロスがブロックされて右コーナーキックに。
そのCKで、キッカー平松のクロスに庄司が合わせ、ヘディングシュートでゴールネットを揺らし。
しかし豊田がGK笠原をチャージ(跳び出しを妨害)していたとの事で反則となり、得点は認められませんでした。

クリスティアーノと豊田が、ともにチームの橋頭堡となる事を予感させる立ち上がりとなり。
しかし金沢はその後、意外にも自陣からショートパス主体での組み立てを敢行して好機を作っていきます。
特にゴールキックからでも短く繋いできたのは、前年までの金沢からすれば完全に予想外であり。
主に右サイドでの攻撃が目立った金沢ですが、好機に繋げるにはSBの松田にどう高い位置を取らせるかがキーポイント。
そのため左SHの嶋田が逆サイドへと張り出して攻撃参加し、人数を増やしてパスを繋ぐ事を基本線としていたこの日。
豊田のポストワークは確かに武器の一つですが、長い目で見ればやはり豊田に安定してエリア内でのフィニッシャーを務めてもらう方が得点への期待値は高まる。
そんな思考の下、彼をなるべく使わないボール運びに徹していたでしょうか。

方や長崎は、相変わらずクリスティアーノ中心の攻撃を仕掛けんとしましたが、金沢の激しいディフェンスの寄せに苦戦気味。
23分には松本大輔のチャージを足に受け、激しく痛み倒れ込んでしまうクリスティアーノ。
ベンチでは都倉のアップが行われたものの、ピッチ外での治療を経て何とか復帰します。
その後27分には逆に金沢・嶋田が、長崎・澤田のスライディングを受けて倒れ込む場面が。(1分程で起き上がる)
31分には豊田がスライディングで長崎・加藤大を倒してしまい反則、警告を受ける等、粗さが目立ち始めた試合様相に。

そんな乗り切れない流れの中、長崎は35分に山崎が加藤大のスルーパスに抜け出して左サイドでボールを持つと、先程のクリスティアーノのようにカットインから果敢にシュート。
しかし枠を大きく外してしまいます。
38分に今度は右サイドで奥井の縦パスを受けた山崎から、クリスティアーノがヒールパスで繋いだのち、澤田のリターンに走り込んでエリア内右からシュート。
しかしGK白井のセーブに阻まれ、見せ場は作るものの決められないクリスティアーノ。

終盤に今度はカイオ・セザールが足を痛めてしまうシーンが発生する(一旦ピッチ外に出るも復帰)など、激しいデュエルにナイーブになりがちな試合に。
そしてアディショナルタイムに、クリスティアーノを倒して反則を取られた金沢・藤村が、すぐさま納得いかない態度を示した事で主審に黄色い紙を突き出され。
荒れた試合を締めるための見せしめという感じの警告で、前半を終える事となりました。

後半の長崎の入り、中盤でのボール奪取から速攻気味にクリスティアーノに託そうとしますが、いずれも巧く繋がらず攻撃が途切れ。
逆にそこから金沢のカウンターを浴びる等、微妙な流れとなり。
金沢とは違い、ビルドアップの際もSBは上がらず、敵陣で攻撃を展開し始めてようやく攻撃参加するというスタイルが主流。
そのためどうしても前線の選手頼みになってしまう節がある長崎の攻撃。

後半11分、金沢のCKからの二次攻撃を凌いだ長崎はそこからカウンター、左サイドで拾ったクリスティアーノが右サイド裏へ一気にロングパス。
走り込んで受けた加藤大がエリア内右奥を突き、ファーサイドへクロスを上げたものの繋がらず。
手薄な場所へと出した加藤大と、中央に走り込んでいた受け手という意思疎通の不一致で逃してしまいました。

一方の金沢は、変わらず嶋田が中央ないしは右寄りへと張り出す形からの攻撃ですが、前半とは逆に左サイドから仕掛け。
12分には嶋田の縦パスを中央で受けた林から左へ展開、受けた長峰のクロスがクリアされた所を、嶋田がダイレクトで中央からシュートを放つもゴール上へと外れ。
16分に左サイドから嶋田のクロスが上がると、ファーサイド遠目で松田が折り返し、これはカットされるも豊田が奪い返して継続。
パスを繋いだのち今度は右手前から藤村のクロス、これもファーサイドに上がり長峰の折り返し、逆サイド奥へ上がったボールを豊田が落とし。
クリアでさらに浮いたボールを、林がヘディングシュートにいきましたがGK笠原にパンチングで掻き出され。
ターゲット役が次々に襲い掛かるも、何とか防いだ長崎。

先にカードを切ったのは金沢で、16分に嶋田→大谷へと交代。(平松が右SH→左SHへシフト)
その後20分に双方交代し、金沢が林→杉浦恭平、長崎が加藤大→大竹。

金沢は嶋田の流動的な動きを失う事となりましたが、その分ボランチの縦関係のポジション取りでカバーし。(松本大弥が前に出てボールを引き出す)
そして24分、そこが起点となりスコアを動かします。
敵陣左サイドでのパスワークから、長峰の縦パスを前に出ていた松本大弥がポストプレイ、受けた藤村が逆の右サイドへロングパス。
奥へ走り込んだ松田がダイレクトでクロスを送ると、ファーサイドで杉浦恭がスライディングで合わせ、ゴールにねじ入れ。
それまで頻繁に見せてきたファーサイドへのクロス→折り返しでのサイドを振る攻撃をさらに昇華させた形で、先制点に辿り着いた金沢。

この日もリードを奪われてしまった長崎、狼狽する暇は無く。
それでも再びクリスティアーノにボールを託さんとするも繋がらない、というシーンを頻発させるなど、動揺は隠せません。
それを見たベンチは28分に動き、3枚替えを敢行。
クリスティアーノを退かせるという決断を含めて2トップを一挙交代し、都倉とエジガルが投入されます。
その他、初のベンチ入りとなっていた安部も投入され(米田と交代、澤田が右SH→左SHへシフト)、一気に陣容を変えての勝負を挑み。

しかし依然として良い流れは生まれない長崎。
逆に金沢に中盤でボール奪取され、右サイドで松田や大谷に一気に前進を許すなど押し込まれ、反撃の機運は一向に高まりません。
そして35分に最後の交代カードを切る長崎、澤田→笠柳へと交代。
安部とは異なり前節が初のベンチ入りでしたが、初出場は共に同じ試合となったの安部と笠柳。

依然として金沢の攻撃機会が目立つ流れの中、38分には都倉狙いのロングパスがこぼれた所を拾った笠柳。
そして前進ののちミドルシュートを放ち、惜しくもゴール上へと外れたものの、重い雰囲気を吹き飛ばしに掛かるシュートを見せました。

40分に金沢も最後のカードを使い、豊田・平松→力安・小野原へと交代して大谷がFWへシフト。
直後の41分にフリーキックからの二次攻撃、右サイドで細かくパスを繋いだのち奥井がクロス、中央にこぼれた所を江川がシュート。(ブロック)
その後も金沢・杉浦恭にクロスからのシュートを許したり(44分・枠外)、カウンターで抜け出される危機も招く(45分・GK笠原跳び出して防ぐ)など、不安定な状況ながら同点にするべく攻め上がる長崎。

ATに突入してCKを得ると、GK笠原も前線に上がっての総攻撃。
2本目の左CKで、クリアボールを拾った笠柳がエリア内左で前進してグラウンダーでクロス、受けたエジガルが村松の繋ぎを挟んでの浮き球をバイシクルでシュート。
何とかシュートに持ち込んだものの、枠外に終わりやはり体勢は苦しく。
結局0-1のままスコアは動かず、金沢がアウェイの連戦で連勝を果たす結果になりました。

「動くべくか動かざるべきか」という瀬戸際に立たされたような長崎。
仮に動いたとすれば、2年連続での監督の途中交代という事となり、それも長期的に見ての転落を招く恐れも強く。前年の松本のように
個人的にはこの日見られた笠柳の積極性が、何かの糸口に繋がれば……と感じました。


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