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DAZN観戦 2022年J2リーグ第3節 ツエーゲン金沢vsFC町田ゼルビア

2022-03-10 16:07:05 | サッカー視聴記(2022年J2)

<前節からの変更>

金沢=スタメンは全く同じで、3戦とも不動。ベンチメンバーも、3戦目にして黒木が外れてベテラン・廣井が入ったのみ。

町田=こちらも前節から不動のスタメン。(ただし1→2節で2人変更している)ベンチは、控えGKがバーンズ・アントン→ポープ・ウィリアムへとチェンジ。

スタメン

開幕からロースコアの接戦が続いているチーム同士の対戦。
ともに無失点ながら、金沢は得点も無く2引き分け。
町田は2節(秋田戦)でウノゼロの勝利と差異はありますが、4-4-2のフォーメーション同士の守り合い(町田は厳密には4-4-1-1ですが)が予想された試合。

守備が固いと一概に言えど、現代のサッカーでは前線からのプレスが基本線であり。
まずはFWから規制を掛け、それをベースとしたプレッシングが実らなければブロックを敷くという流れで、この日の両チームも概ねそれに倣っての戦いを繰り広げています。

試合序盤、ボールポゼッションという観点では分がある町田が、その通りに多く攻撃機会を作る展開。
前年とは大きく変わらず、最終ラインが幅を取ってのビルドアップから隙を見つけては縦パスを入れ、そこからの素早い繋ぎで好機に持っていく攻撃を見せていきます。

一方の金沢は、豊田を狙ったロングボールを入れるか、サイドに叩いたのちにスルーパスを多用して前に運んでのクロス攻撃かという二択。
相手守備の堅さ・プレッシングの強さから、素直に中央での展開には持ち込めないと判ったうえでの振る舞いを見せ。

一見町田有利に聞こえそうな攻撃面ですが、吹きすさぶ強風により金沢サイドのロングボールが有効となり得るピッチ上。
前半2分に町田がドゥドゥが右サイド遠目からシュート(ブロック)、9分に金沢がスローインからエリア内へ繋いで松本大弥がシュート(ブロック)とともに1本ずつ撃ち合ったのちは、守備面での強度が光り互いに有効打は放てず時間が進んでいきます。

19分の町田、ここでも右サイドで奥山の縦パスを受けた長谷川アーリアジャスールが素早く裏へミドルパスを送り、走り込んで受けるドゥドゥ。
しかし金沢・松本大輔に倒されてフィニッシュに持ち込めず。
反則の笛は鳴らず、町田のランコ・ポポヴィッチ監督の異議がピッチに響き渡るなか試合は続行され。

そして21分の金沢、ここで中央からの攻撃を選択し、松本大弥の縦パスを嶋田のポストプレイで浮いたボールが町田・高江に当たってスルーパスのような恰好でエリア内へこぼれ。
すかさず抜け出した林がシュートし、ゴール左へと突き刺さします。
今季初得点は(山形から)新加入の林が叩き出し、先制に成功した金沢。

リードされた町田、以降も何かを変えるという事は無く、持ち味の攻撃を展開。
しかし繋がるのはもっぱらサイドで、中央からは相手同様に守備の堅さに苦しみます。
そうして色を失いつつあった27分、パスミスから金沢がカウンターを仕掛け、豊田からのパスを受けた林がドリブルでエリア内右を突き。
再び得点を齎さんとしましたが、深津がシュートを打たせず追加点は阻んだ町田。

何とか相手守備を崩したい町田は31分、再度右サイドで裏へのロングパスをドゥドゥが奥で受け。
一旦戻したのち中央へ展開してから仕掛け、高江のエリア内への縦パスが遮断され、こぼれ球を長谷川アーリアがシュートするも枠を捉えられず。
やはり中央での崩しを絡め、この場面のようにフィニッシュに持ち込みたいという意思は感じられました。

その後金沢も藤村がGKへのバックパスをミスしてコーナーキックを与えるなど、町田の攻撃の圧を脅威と感じている場面は見られ。
サイドを軸としたうえで、勝負所でエリア内へとパスを送る攻撃を見せ続ける町田でしたが、中々フィニッシュには辿り着けず。
時間は進み、42分再び中央を使う町田、長谷川アーリアのスルーパスに平戸が走り込みますがカットされ。
すると金沢のカウンターに移り、庄司が一気に最終ライン裏へとロングパスを送り、林が走り込む好機に。
並走した深津が頭でカットに入るもこぼれ球がGK福井に当たり、ゴール方向へ転がりましたが、左へと外れてヒヤリとした町田。
結局(32分以降)シュートは左からのクロスを奥山がヘディングシュート(34分・枠外)したのみに止まり、1-0のまま前半を終えます。

ハーフタイムに双方選手交代。
金沢は嶋田→大谷へと代え、平松が左サイドハーフ→右SHへシフト。
町田はドゥドゥ→鄭大世(チョンテセ)へと交代、お互いに前目の選手を入れ替えて後半に臨みました。

風向きが変わる事となった金沢でしたが、後半2分にGK白井のロングフィード、右サイドで落下点に入った平松を越えて豊田が拾ってから攻撃を組み立て。
藤村を中心としたパス回しから中央へ展開し、大谷のダイレクトパスを受けた毛利がエリア内を突くも、阻まれてシュートは撃てず。
逆に追い風となった町田、5分に高江が裏へロングパスを送り佐野を走らせましたが、伸びすぎてGK白井に抑えられ。
風を計算しての攻撃が左右する……と思われましたが、この頃からピッチ内の光景は雪が舞い踊る絵図となり。
未だ越冬は成らずという、すっかり風の事を意識の隅に置かざるを得ないシーンとなりました。

7分の町田、鄭が右サイドに流れてのキープからパスを繋ぎ、平戸が対角線を突くようにエリア内左へとミドルパス。
受けた翁長がシュートを放つも金沢・松本大輔のブロックに跳ね返され。
そして後半も10分前後というタイミングで、双方再度選手交代を敢行します。
まず金沢が9分に、平松→力安へと交代。
12分に町田も動き、山口・長谷川アーリア→太田・平河へと2枚替え。
町田は平戸が右SH→セカンドトップへとシフトし、右SHに平河・左SHに太田という布陣を採ります。

徐々に攻勢を強めていく町田、15分には右サイドを縦パス→ポストプレイの連続で前進し、平川がエリア内右へと切り込み。
しかし金沢・庄司に阻まれ、倒れるも反則無く終わってしまいます。
そして前半と同様、押し込むもシュートに辿り着く事が出来ない時間が長くなり。

それでも圧力が強まった結果か、一方の金沢は裏へのロングボールが運良く繋がるかどうかという攻撃の流れ。
前半のような鋭いカウンターは見られずに、当然フィニッシュも生まれず。
次第に防戦一方といった展開になります。
町田は攻撃で、金沢は守備で我慢を強いられるという流れだったでしょうか。

そして迎えた26分の町田の攻撃。
深津が右サイド手前からクロスを入れるという早めの仕掛けから、ファーサイドで鄭が落とし、クリアされるも佐野が拾って左へ。
受けた翁長がドリブルでエリア内左を突いてグラウンダーのクロスを入れると、ニアサイドで平戸が合わせシュート。
柔らかく合わせたシュートがゴール右隅へと転がり、同点に追い付いた町田。
金沢もゴール前を固めていた中で、翁長のクロスは金沢・藤村の股を抜くボールという、僅かな間隙を突いて制した結果でした。

これで勢いづいた町田、直後の金沢のキックオフからの攻撃を遮断し、平戸がドリブルで中央突破。
エリア手前で金沢・松田に倒されるも、またも反則の笛は無く。
しかし右サイドで平河がボール奪取して立て続けに攻撃、平河はそのままエリア内右を突いてシュートするも、GK白井のセーブに阻まれます。
町田の攻撃を耐え忍んできた金沢でしたが、失点により崩れつつあるといった同点直後の攻防。

28分に町田ベンチが再度動き、高江→安井へと交代、ボランチに平戸が回る事に。
一方の金沢も林→大石へと交代し、大谷が左SH→FWへ。(左SHには力安が回り、大石は右SHへ)

ここであえて鉄板のドイスボランチを崩してきた町田。
そのためか以降ペースダウンし、金沢が攻撃を仕掛けてきたものの何とか凌ぎ。
すると変更された布陣に馴染むかのように再度押し込む流れを得て、37分にはクロスがクリアされたボールを奥山が繋ぎ、エリア手前で平河が受けた所を金沢・松本大弥に倒されて反則。
絶好の位置で直接フリーキックを得た町田、これを平戸が直接狙い、ゴール左を襲ったシュートはGK白井のセーブに阻まれ。

攻撃の勢いを取り戻せない金沢(42分に毛利・豊田→長峰・杉浦恭平に交代)に対し、勝ち越しを狙いにいく町田。
すると44分、平戸が中央→左ハーフレーンへの斜めの縦パスを出し、太田がダイレクトで裏へと送ったボールに鄭が抜け出し。
そしてGKと一対一に持ち込むと、白井を右にかわした末にシュート。
疲労の濃くなる時間帯で、緩急鋭い縦パス攻勢を炸裂させて勝ち越した町田。

これでリードを得てアディショナルタイムを迎えたものの、平戸が足を攣らせてしまい交代となり。(中島と交代、安井がボランチに入る)
後は逆にこちらが耐えるだけ、という展開となる町田。

しかし決定的に時間が足りない金沢。
最後の最後に、左から長峰のロングスローからの攻撃でCKへと持ち込み。
そしてその左CK、キッカー藤村のクロスを中央で松本大輔が合わせるも、時放たれたヘディングシュートは浮いてしまい万事休す。
1-2で町田が勝利に辿り着き、連勝を果たしました。

開幕前に懸念された層の薄さは、この日も平戸→安井というボランチの流用で見られましたが、破綻する事無く勝ち点を稼いだ町田。
開幕直前になり、ヴィニシウス・アラウージョや菅沼の獲得など、ボランチ以外では薄さを改善せんとする補強も行われ。
果たしてポポヴィッチ体勢3年目の結実とはなるでしょうか。


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