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DAZN観戦 2022年J2リーグ第10節 FC町田ゼルビアvsモンテディオ山形

2022-04-19 18:26:58 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の町田の記事はこちら(3節・金沢戦、2-1)
※前回の山形の記事はこちら(6節・ヴェルディ戦、3-3)

<前節からの変更>

町田=安井・太田に代えて長谷川アーリアジャスール山口を入れる。前線の位置も変え、平戸は前節の左サイドハーフから右SHへ移り、山口が左SH、長谷川アーリアがセカンドトップを務める。一方こちらも左右の位置が入れ替わりがちなサイドバックは、前節と同じ翁長が右・奥山が左でスタート。

山形=大勝した前節の流れを引き継ぐように11人不動のスタメン、さらにベンチメンバーも全く入れ替えは無し。

スタメン

前評判通りに横浜FCが絶対的首位の座を射止め、それを追い掛ける各クラブ、という構図になっているJ2リーグ。
その一番手として2位に着けている町田。
日程が進むにつれてドゥドゥや三鬼など離脱者が膨らみ、層の薄さという弱点が露呈しやしないかと不安になったりもしますが、成績的には順風であり。
この日は攻撃力に特化した山形をホームに迎えての一戦。
パスワークに長じた相手の攻撃を、持ち前の強度で跳ね返しつつリズムを乱し、そのうえで攻勢を掛けるというパターンに持ち込めるかどうか。

入りの攻防を経ての前半5分に山口が左ハーフレーンをドリブル、そのままエリア手前からシュート(ゴール左へ外れる)と、最初の矢を放った町田。
その後も敵陣でのボール奪取を、佐野のインターセプト能力を中心に冴え渡らせて主導権を握る事に成功します。

ファーストシュートを見せたのち、以降約10分にも渡って攻撃機会を独占する町田。
その頂点に位置するのがヴィニシウス・アラウージョであり、説明不要の前年まで山形のストライカーとして名を馳せた助っ人選手。
初の古巣対決となったこの日、得意のポストワークを見せつつも、主に中央で張って山形ディフェンスに脅威を与える役回りが中心となります。

そんな恐怖と戦いながらの試合となった山形。
17分に藤田の敵陣でのボールカットからアタッキングサードで展開、何度もエリア内を突くパスを送り、跳ね返され続けるもキープし続け。
エリア内右でキープする藤本の戻しから、攻撃の火付け役となった藤田がシュートするも枠外に。
やり返したいという意欲を見せた攻撃でしたが、ペースまで剥ぎ取る事は出来ず。
その後も町田が山形ゴールを脅かし続ける展開となります。

21分、高江の縦パスを受けた平戸からラストパスがヴィニシウスに出され、ペナルティアークからダイレクトでシュートを放つもGK後藤がセーブしてコーナーに。
続く左CK、クロスがクリアされたこぼれ球を高江がダイレクトでエリア内へ縦パス、翁長のスルーを経て受けた高橋がシュート。
これがブロックに入った山形・半田の腕に当たり、町田選手が一斉にハンドのアピールをするも流されてしまいます。
当然の如く、ピッチサイドのランコ・ポポヴィッチ監督からも激しいクレームが放たれる事態となり、これが常態化する事となったこの日の試合。(ちなみにポポヴィッチ監督は8節・千葉戦で警告を受けている)

しかしそれをパワーに変える事に成功したのか、25分にはクリアボールを自陣で収めたヴィニシウスから左サイドで攻撃、中央へ展開したのち長谷川アーリアのスルーパスを受けた平戸がエリア内右を突いてシュート。
これもGK後藤がセーブすると、ゴールバー上部を掠めてアウトし再び左CKに。
キッカー平戸はショートコーナー、山口のリターンから後方に戻し、受けた高江のミドルパスで角度を変えてエリア内を突く選択。
クリアされるもすかさず平戸がダイレクトで折り返し、これも跳ね返されますが自ら拾った平戸、カットインを経てシュートを放ち。
見事にゴール左上を捉え、自身のプレースキックを自分自身で締める攻撃で先制点を齎した平戸。

一方押され気味の流れでそのまま失点した山形。
反撃を試みますが、攻撃の軸となるべき山田康太が、ボールに触る機会が極端に少なく。
それだけ町田の対策がしっかりしているという事でしょうが、それ故に少ない攻撃機会も中々活かす事が出来ません。
そうこうしているうちに31分の町田がGK福井のパントキックで攻撃開始、クリアボールを拾った平戸から組み立て、山口のスルーパスに平戸が走り込んで左サイドからマイナスのクロス。
ニアサイドでアーリアがシュートと、得点期待値の高い「グラウンダーでマイナスのクロス→ニアサイドで合わせる」という攻撃を見せたものの、シュートは枠外で2点目はならず。

依然としてペースを掴めない山形、36分に業を煮やしたように自陣右サイドで山田康がボール奪取、藤田のリターンを受けて自ら前進。
そして逆サイドへロングパスを送る(チアゴ・アウベスには渡らずクリアされる)という強引な攻撃を展開し、これが切欠となったか攻撃機会を得れるようになります。
その後山田康は主に左サイドで攻撃に拘わり、チアゴとの関係性で前進を図るシーンを作るも、フィニッシュまでは辿り着けず。
39分チアゴのスルーパスに抜け出すタイミングが合わなかった山田康、44分には逆にスルーパスをチアゴに送り、エリア内で受けたチアゴが切り返しからクロス。
しかし結局シュートに繋がらず終わると、藤本がチアゴに対しダイレクトで上げるよう要求するシーンが見られるなど、チアゴの能力をどう還元させるかという苦心が感じられた山形。
結局1-0のまま前半を終えます。

前半シュート僅か1本に終わった山形の巻き返しが期待された後半。(ともにハーフタイムでの交代は無し)
立ち上がりから前半終盤の流れを踏襲し、同点に追い付くべく攻め上がります。
後半3分、町田GK福井のフィードをカットしたチアゴ、藤田のスルーパスをエリア内で受けるもディフェンスに囲まれて撃てず。
しかしチアゴに続くべく、尚も主導権を握る山形。
迎えた6分、右サイドでのパスワークの前進にチアゴが加わり、縦パスを受けるもディフェンスに遭いこぼれ。
しかし藤田が中央へ繋ぎ、南が鈴木のポストプレイを挟んでエリア手前からシュート。(枠外)

後半最初のシュートを良い流れで放ち、意気も軒昂といった山形でしたが、直後の7分にはGK後藤のパスミスから危機を招き。(シュートには繋がらず)
そのまま町田が攻撃権を握る展開へと突入し、それを遮断するかのように山形ベンチが11分に動き、鈴木→デラトーレへと交代します。

デビュー戦となった前節(秋田戦・5-1)で2ゴールを挙げたデラトーレ、この日も救世主的存在になるべく投入され。
山田康・チアゴ含め、役者が揃ったという感じの山形。
16分にはそのチアゴが左サイドの突破からカットインで中央へ、藤本へのパスがこぼされた所を山田康がミドルシュート、しかしGK福井がキャッチ。

それでも寄せが速く強度の高い町田ディフェンスを受け、攻撃権を握るまでには至らない山形。
22分にさらにカードを切り、藤田・チアゴ→小西・河合へと2枚替え。
攻撃の軸となっていたチアゴと、滅多に浅い時間に代わる事の無い藤田を退かせ、目線を変えんとします。
しかしその直後の24分の町田、翁長の反則気味のボール奪取からカウンターを仕掛け、左サイドへのスルーパスに走り込んだ山口がさらにエリア内へスルーパス。
走り込んだヴィニシウスがエリア内右奥からシュートし、GK後藤がキャッチするも、前掛かり故の恐怖とも戦わなければならない展開に。

25分に町田もカードを切り、ヴィニシウス・長谷川アーリア→中島・太田へと2枚替え。(平戸がセカンドトップへシフト)
その後双方攻め合うも、26分の山形・河合のシュート(GK福井キャッチ)以降はフィニッシュが生まれず、時間が進んでいきます。
球際の激しさも増していき、同時に町田・ポポヴィッチ監督のボイスも響き渡り。

そして迎えた35分、自陣左からの素早いスローインを受けた山田康がドリブル開始し、ポポヴィッチ監督が「(スローインの)ポイントが違う」と異議を唱えるのを尻目に敵陣に突き進む山田康。
そのままアタッキングサードに進入し、町田・深津のアタックを内側にかわしてカットインの体勢に入り、エリア手前中央でシュート。
ゴール左へと突き刺さり、一人で攻撃を完結させるという具合に、前半のフラストレーション(?)を見事に吹き飛ばしました。

同点に追い付き意気上がる山形、ベンチもその状態を維持したいと感じたのか、余っていた交代枠は結局使う事は無く。
40分には立役者の山田康が町田のロングパスをブロックして攻撃開始、受け直した山田康がエリア内へ縦パスを試みるもブロックされると、ひたすら右からクロスを入れる攻撃を繰り広げた山田康。
しかし勢いは見せたものの、それ以上シュートを放つ事はありませんでした。

何とか山形の圧力をいなした町田、試合終盤を迎えて再度ペースを握り。
42分に高卒新人の宇野を投入(山口と交代、セカンドトップに入り平戸が右SH・太田が左SHへシフト)と、若い力もチームに還元して攻め上がり。(45分には高江→安井に交代、宇野はボランチにシフト)

そして迎えたアディショナルタイム、佐野のカットから敵陣で攻撃を展開する町田、左から平戸のクロスがクリアされたのち逆の右サイドから深津がクロス。
ファーサイドで合わせにいった太田がこぼれ球を何とか繋ぎ、エリア内左から奥山がクロスと見せかけてのシュート。
GK後藤がセーブするも右CKで攻撃継続、キッカー平戸のクロスをGK後藤がパンチングするも、拾った安井がGK不在のゴールへシュート。
ループの軌道でゴールへ向かったボールは、寸前で山形・野田が頭でブロックと、惜しくも勝ち越しはならなかった町田。

結局1-1で試合終了、勝ち点1を分け合う事となり。
3戦未勝利という足踏みを強いられた町田の方が、今季は結果重視の趣が強いと思われるだけに痛手となった感の引き分けとなりました。
逆に山形は前年数少なかった、ビハインドの展開を後半に追い付いて勝ち点を得る試合を作れたのが高評価、といった所でしょうか。


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