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DAZN観戦 2023年J2リーグ第17節 大分トリニータvsV・ファーレン長崎

2023-05-23 16:01:13 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の大分の記事はこちら(14節・金沢戦、4-3)
※前回の長崎の記事はこちら(12節・いわき戦、1-0)

<大分スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • フォーメーションを3-4-2-1から4-2-3-1へと変更。
  • 屋敷がU‐20代表に参加、U-20ワールドカップアルゼンチン2023大会へ参加のため離脱中。
  • 佐藤が今季初のメンバー入り。
  • GK高木の負傷が発表され、グロインペイン症候群との事で全治は不明。(患部的に、14節での負傷と関係性あるかは不明)
  • ユース所属の森本が2種登録で今節から加入。

<長崎スタメン>

  • 安部がU‐20代表に参加、U-20ワールドカップアルゼンチン2023大会へ参加のため離脱中。
  • 前節(岡山戦、0-0)負傷?交代したフアンマ・デルガドはベンチ外。

前節は山形に0-5で敗戦と、まさかの試合を演じてしまった大分。
唯一の平日デーゲームという開催で晒される事となったその衝撃は決して小さくなく。
今節に臨むに辺り、フォーメーションを4バック(4-2-3-1)へとシフトしたうえで、スタメン7人変更と荒療治を打ちました。

長崎のフアンマを想定したのか、2センターバックにデルラン・ペレイラの強靭な助っ人を置いたものの、そのフアンマは前節途中交代の影響か欠場。
フィジカルで負けないというテーマは思わぬ肩透かしを喰らったものの、高畑と藤本の共存というもう一つのテーマが力を発揮。
2人が居る左サイドからの攻撃を重厚なものとしていきます。

立ち上がりから押される長崎を受け、空振りしたはずのフィジカルも効果が出たでしょうか。
前半6分右サイド裏へのボールに走り込んだ宇津元が、先に入り込んだ米田とのデュエルの末にボールを確保。
カットインでポケットを突いてからの戻しで、町田のシュートに結び付けます。(櫛引がブロックで防ぐ)

一方反則に近い形でピンチとなった長崎、これで色を失い。
直後の8分にはクレイソンが町田に対するアフターチャージで反則を取られると、判定に納得出来ずにペレイラとヒートアップを繰り広げ。
冷静さを失いつつあり、10分にはまたも(野村に対する)アフターチャージでカイオが警告を受ける始末。
これで4枚目で次節出場停止と、踏んだり蹴ったりな状況に陥ります。
13分今度はオフェンスファールで、クロスを合わせにいった宮城が上夷をパッティングの形でチャージしてしまい警告。

膨らんでいく被害に、いち早く落ち着きたいという長崎ですがそれは叶わず。
16分には大分のボール保持による攻撃で、一旦パスカットに成功するも奪い返されたカイオ、そのままドリブルに入る野嶽を倒してしまい反則。
危うく2枚目という際どい倒し方を経て、大分が得た中央からの直接フリーキック。
キッカー高畑は直接狙いますが、落ち切らずゴール上へと外れ。

命拾いした格好となった長崎。
何とか落ち着かせて自分のターンとするも、フアンマの欠場で安易なロングボールは通用しない状態。
必然的に後方からのビルドアップがカギとなるも、立ち上がりは前回のいわき戦の如く、サイドに追い込まれては詰まるの繰り返しで全く良い所無く推移します。
そのため増山を前に上げるて米田が残る、右肩上がりの布陣を取って微調整。
19分には米田が縦パスをクレイソンに通して大分のプレッシングを掻い潜りますが、ラストパスを出すという所で宮城のキックミスで攻撃終了となり。
ボールは回せるようになる中で、先程警告を受けた宮城の心理状態が気になりました。

大分もボール保持による攻撃は健在ですが、21分GK西川を含めた繋ぎの中、隙を突かれてエジガルにシュートを許し。(枠外)
しかし直後の22分にはペレイラが、前に出て来たクレイソンの脇を突くパスでかわすという具合に、相手を剥がす際どいプレーののちに左サイドアタックに持ち込み。
そして藤本が左サイドからカットインと見せかけ、クロスかシュートか見分け辛いボールを入れ、GK波多野がセーブという具合に好機に繋げます。

出来ればこのまま何事も無く好試合を見たかった所ですが、25分に先程危惧した宮城がとうとう暴発。
自陣で町田がボール奪取して攻撃を切った大分、そのまま野村のドリブルで敵陣に持ち込まんとする所を、奪われた宮城が後ろから倒す形となって反則。
主審(清水修平氏)は躊躇う事無く2度目の警告を突き出した結果、退場となってしまいます。
自身のボールロストから来る必死さを押し止められず、腕で野村を倒してしまった以上言い訳は利かない格好。
これで10人となった長崎、以降クレイソンが宮城の位置に回る4-4-1で戦う事に。

これを境とし、労せず(というのはやや語弊がありますが)して敵陣でサッカーを展開できる状態となった大分。
高畑・藤本の2枚が控える左サイドで圧を掛け、そこから多方面で崩しを図る攻撃。
31分に藤本が再び左からシュートかクロスかというボールを放った(GK波多野キャッチ)かと思えば、33分には左奥を突いたのちに、中央から羽田がミドルシュート。(ゴール右へ外れる)
最後方からのビルドアップから、右サイドで上夷も高い位置を取るという具合に、まさに前向き思考において何処から崩すかという状況。(後ろ向き思考ならば「どうやって崩せばいいのか」となってしまうか)

そして39分、ゴールに辿り着いたのはやはり藤本でした。
GK西川のロングフィードから、左サイドで宇津元が収めた事でここも左からの攻めに。
ハーフレーンからの縦パスでエリア内を突き、受けた藤本が奥へ切り込んだ末のシュート。
角度的にキツイ所ながらもニアサイド上へと突き刺し、再三ゴールを脅かしていた姿勢を実らせました。

これで先制した大分を尻目に、直後長崎はまたもアフターチャージによりクレイソンが警告を受け。
劣勢は明らかであり、とりあえずは1失点のまま耐える事を選択したでしょうか。

42分に再び左サイドで前進していく大分、一旦遮断されるもデルランが奪い返しと人数を掛けて押し込み、藤本が奥からカットイン。
そして左ポケット奥という位置で今度はクロスを選択するも、浮き球の行方はゴール上部でありモノに出来ず。
45分には大外からまたも藤本がゴールへと向かうクロスを入れ、ニアの宇津元に合わずに流れて来たボールをGK波多野が片手で何とか弾き。
これにより波多野が痛みを訴えて蹲るなど、圧力に屈するような絵図も生まれてしまいます。
結局大分の攻撃を受けまくる中、自身の攻撃機会は10人以降ゼロに終わった長崎(自分の集計です)でしたが、何とか2失点目は防ぎ前半を終わらせます。

そしてハーフタイムで2枚替え、クレイソンと笠柳に代えて岡野と高橋峻希を投入。
守備的な選手を2人も投入し、一瞬「3バックにでもするのか……」と疑問符が付いたものの、答えは投入された2人をサイドバックに置いて米田と増山を一列上げるというものでした。
攻撃的なSBを前に出す事で、守備を破綻させる事無く一矢を放つ下地を作ったでしょうか。

それでも大分は攻勢を続け、後半3分には藤本がエリア内左からシュート(ブロック)、5分には藤本が左ポケットを突いての戻しから野村がシュート(ブロック)とフィニッシュを重ね。
前半同様の展開か……と不安が過りますが、直後の6分に右サイド奥でのスローインに持ち込む長崎。
その心は増山のロングスローと、数的不利を跳ね返すならば何でもやるという姿勢に入ります。
このロングスローから、こぼれ球となった所を櫛引がボレーシュート(GK西川セーブ)と脅かした事で、希望の一糸が繋がった感があり。
尚もコーナーキックとチャンスは続いたものの、クリアボールを町田に拾われて逆に大分がカウンター。
しかし野村→宇津元への浮き球へのミドルパスを判断良くGK波多野がヘッドで遮断すると、一転して長崎のカウンターとなり。
拾った増山のスルーパスが通り、受けたエジガルがエリア内に持ち込みシュート、しかしGK西川のファインセーブで防がれます。

カウンターのカウンターといった攻撃シーンが描かれ、数的優位の大分にとっては「何でオープンにさせてしまったんだ」という危惧も生まれる状態に。
それでも9分、長崎は高橋峻がボール奪取からドリブルに持ち込み、羽田がそれを倒して止めたものの反則の笛は鳴らず。
逆にその直後に高畑のドリブルを倒したヴァウドが反則・警告と、この日の判定の針は大分有利という状況は変わらずであり。
いきり立つ長崎に対し、冷静に試合を進めれば何て事は無い……はずでした。

その後も優位性を活かし、敵陣で攻撃を続けていく大分。
15分にはサイドを振りつつパスを繋いだ末に左サイド奥からクロス、ブロックで防がれるも藤本がこぼれ球をエリア内へと繋ぎ、中央で宇津元が受けにいくもカイオと交錯。
足から跳び込んだのがカイオだったため、一瞬また長崎の反則かと思われましたが、今度は宇津元が反則を取られます。
18分には左サイドで藤本がカットインと、例によって左から推進していく流れを作り、こぼされた所をエリア内で野嶽がシュートにいき。
しかしこれもヴァウドのカバーに遭い交錯、野嶽が反則を取られるも痛んだのも野嶽の方。
大分サイドが判定に悩まされる状態へと移っていった感があり。

長崎は21分に次なる交代を敢行し、エジガル→澤田。
2列目タイプの澤田を1トップと、あくまで機動力の確保に努めた采配だったでしょうか。
大分も23分に町田・宇津元→佐藤・伊佐へと2枚替え。

欲しい追加点が中々奪えないという展開が、大分から落ち着きを奪ってしまった感があり。
敵陣でボールを保持する状況でも、詰まりかけた際には戻して作り直し、というシーンは見られなくなり。
前へ早く運ばなければ、という余裕の無さが露わになっていた印象を受けました。

そんな心理状態からか、29分長崎のロングボールからの空中戦で、一旦ボールを確保したかに見えましたがパスミスを増山が拾い敵陣からの攻撃。
そして右奥を突かんとした所を高畑が倒してしまい、反則で右サイドからのFKを得た長崎。
このキッカーは増山が務め、人数が少なくかつフアンマ・エジガルも居ない中で、DFの他に頼みとなるターゲットはカイオ。
彼がゴール近めに位置したうえで遠目へクロスと意表を突くと、それが奏功してフリーでヴァウドが跳び込んでヘディングシュートを放ち。
GK西川にセーブされるも、すかさずカイオがヘッドで詰めてゴールネットを揺らします。
10人のなか同点に追い付く事に成功した長崎。

一方後悔先に立たず感の強い失点となってしまった大分。
キックオフからの攻撃で、GK西川まで戻してのロングフィードから繋ぎ、佐藤がエリア手前で右からカットインシュート。
ブロックされてCK(ここからはシュートに繋がらず)と依然として優位さを見せていただけに、痛すぎる同点劇であり。

勝利の芽も出て来た長崎は、33分に増山→都倉へと交代。
都倉1トップ・澤田右サイドハーフという順当な布陣となります。
追い付いたものの攻撃機会の少なさは相変わらずな中、前線に投入した運動量で何とか打開を図る展開に。

それでも「引き分け上等で、勝ち越せればそれで良い」という具合に、長崎の方が心理的に優位だったでしょうか。
ロングボールが多くなるなど、攻めに余裕が無くなる大分。(37分に野嶽・上夷→弓場・茂へと2枚替え)
40分にデルランのロングパスで左奥を取り、そこからの繋ぎを経て弓場がカットイン。
そしてシュート気味に中へ送るもヴァウドのクリアに阻まれ。
とうとう2点目を奪えないまま終盤を迎え、最後の交代は藤本→安藤。(43分、野村が左SHへシフト)
いかにもパワープレイ狙いという采配となりました。

すっかり優位性を失った大分を尻目に、アディショナルタイムにさらに一矢を放たんとする長崎。
岡野の飛距離の長いスローインで裏を取り、クリアされるも今度はアタッキングサイドでのスローインとなり岡野がロングスロー。
増山よりも長い飛距離でエリア内中央へと送り、クリアボールを拾った鍬先のロビングに今度は自ら合わせにいく岡野。
そして折り返されたボールが中央の都倉へ、と決定機になりかけるも、その眼前でクリアに遭い惜しくも撃てず。

長崎の方が攻撃機会が多くなり、逆に羽田が(櫛引への反則で)警告を受ける等、立場逆転を強いられたATでの大分。
それでもゴールは割らせず、試合終了の笛が鳴り。
10人相手に敗戦という屈辱は何とか避けられましたが、2試合連続で上位らしからぬ試合を演じた感は拭えず。
前半戦終了も近くなり、その前に息切れはしたくない所でしょう。

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