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DAZN観戦 2024年J2リーグ第30節 ファジアーノ岡山vsブラウブリッツ秋田

2024-09-12 16:00:59 | サッカー視聴記(J2)

※前回の岡山の記事はこちら(27節・徳島戦、1-1)
※前回の秋田の記事はこちら(28節・愛媛戦、0-0)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 負傷離脱していたルカオが前節(山口戦、2-0)復帰し、途中出場して2ゴールまで記録。

<秋田スタメン>

  • 前節(群馬戦、0-1)退場(警告2度)となった藤山が出場停止。
  • 前節出場停止だった諸岡がスタメンに復帰。
  • 松本ケンチザンガがJ3・奈良へ育成型レンタル移籍となり、前節をもって登録抹消。

ともに得点力が欠乏気味なクラブ同士の対戦。
その中でもロースコアの接戦を続け、岡山はプレーオフ圏内を確保。
一方の秋田はボトムハーフまで落ちて来たのが気掛かりながら、ブレない独特のスタイルは健在で、今季もスタジアム問題で(J2ライセンス剥奪という)断を下されない限り安全圏を維持しています。

そんな秋田育ちの選手というウェイトが、近年膨らんでいる岡山の選手編成。(阿部・輪笠・齋藤)
ボール保持のサッカーを中々貫けないクラブ土壌もあり、やはり昇格争いには剛直ぶりが欠かせないという判断故でしょうか。
この終盤の時期に、古巣対戦という要素が高まるカード(輪笠はベンチ外ですが)が組まれたなかどう戦うか。

その立ち上がり、やはり岡山サイドに上位を確保しなけば……という堅さがある所為か、ゴーイングマイウェイと言わんばかりに秋田が攻撃権を支配。
前半2分に早くも左から才藤がロングスローを入れると、ニアで村松がフリックしたボールが中央に浮かび、合わせる選手は居ないながらもGKブローダーセンが跳び出してボールをこぼしてしまい。
そして生まれる混戦を経て、浮き球を喜岡がボレーシュートでゴールを狙いましたが惜しくも左へ外れ。

その後もいつも通りに、秋田はコーナーキック・後方からのフリーキックを量産する体制で、ひたすらボールをエリア内へ送り込み。
凌ぎ続ける岡山ですが、勝ち点3を目指す以上自ら攻める意思を見せなければ話にならず。
しかし13分にはそこを突かれる形で才藤が前に出てパスカット、拾った佐藤のスルーパスを受け直した才藤はそのまま左ハーフレーンからミドルシュート(GKブローダーセンキャッチ)と、前線の守備も冴え渡る秋田。

ようやく岡山が初の好機を迎えたのが15分と、いかに秋田の圧力に押され続けたかが解り。
その内容も、柳育ライナーでの縦パス→岩渕足下でフリックを経て末吉がドリブルで左ポケットへ進入と、強引さが感じられるもので秋田のプレッシャーを脱出するもフィニッシュには繋がらず。
それでも落ち着きを取り戻す効果はあり、以降最後方の柳育からのパスワークで前進していく岡山。
しかし秋田の屈強ぶりを跳ね返すには至らず、サイドで縦のパス→レイオフ→1タッチの裏へのパスに走り込む以外の選択肢を取れません。
唯一のフィニッシュは18分、降りて受けた一美のスルーパスに走り込んだ岩渕がシュートを放つもGK山田元がキャッチ。

結局再び秋田ペースへと戻される試合展開。
何度もスローインからチャンスボールを送り続けるなか、変節を見せたのが27分。
再び才藤のパスカットから左で前進する姿勢も、崩せずに戻して作り直しを選択。
秋田らしくない立ち回りを見せたその刹那、最後方からの河野の左ポケットを狙ったロングパスに、走り込んで落としたのは逆サイドの村松という具合に大きく動いてきます。
この後クロス攻勢に持ち込み、岡山は何とかタッチに逃げたものの、この際に藤田息が才藤と交錯して痛み。
治療を受けるためピッチ外へ出て、一時的ながら数的不利となった所に、才藤のロングスローが襲い掛かる格好となり。
しかし才藤はフェイントで短く入れ、村松の左奥からのクロスが低く入ると、小松の脚でのフリックで中央へ流れた所に喜岡が跳び込み。
完璧な流れで足で放たれたシュートがゴールネットを揺らし、攻めきった秋田が先制に成功しました。

藤田息は無事にプレー続行となるも、悔いの残るビハインドとなってしまった岡山。
性根入れて反撃に取り掛かり、本格的にボールポゼッションによる攻めに入ります。

全員敵陣に入り込む状況も膨らむなかで、キーとなったのは右センターバックの阿部で、多彩な選択肢で崩しに掛かり。
31分にドリブルの姿勢から逆の左サイドへロングパスを送り、受けた末吉がファーサイドへクロスと、大きな展開の連続による好機。(木村が跳び込むも合わず)
33分には最終ラインへ戻して作り直しという状況から自ら持ち運び、一気に右ポケットまで進入してシュート(ゴール右へ外れる)と、古巣対戦により最も発奮していた感を醸し出します。

しかし中央を固める秋田に対し完全には崩しきれず。
逆に40分、こぼれ球を藤田息がラフに浮き球で繋ぎ、柳貴のアーリークロスを岩渕が合わせてのヘディングシュートがゴール左へと外れ。
こうしたアバウトかつ手数の少ない攻めの方が、よりゴールに近くなるという「ポゼッションスタイルあるある」と名付けたくなる逆転現象には逆らえず。

終盤には秋田の攻めも何度か混ざった事で、完全に主導権を握れないまま前半終了となり。
追い掛ける岡山はハーフタイムで動き、木村→神谷へと交代します。

後半も最初に攻撃機会を得たのは秋田。
小松を狙った右スローインから、こぼれ球を繋いだ末に才藤がミドルシュート(後半2分、枠外)と、攻守に好調ぶりを発揮するこの日の才藤により後半も盤石な流れが築かれたかに思われました。

しかし直後の岡山のゴールキック、ロングフィードのセカンドボールを拾って左サイドから前進する岡山に対し、末吉が中央に送った浮き球を諸岡がクリアミス。
ボールはそのままゴールラインを割り、献上する形でのCKとなった事で攻守が逆転します。
この左CKからは柳育のヘディングシュートが枠外に終わるも、以降秋田の攻撃が全く繋がらなくなったのを機に、攻撃権を支配する岡山。

7分、ここもロングボールの跳ね返りを拾っての攻めで、神谷の浮き球パスを落とした柳貴が才藤のアフターチャージで倒れ込み。
しかし神谷が拾った事でアドバンテージ、右奥へ切り込んだ後のカットインを経て右ポケットからシュート(ブロック)と、秋田に対し空中戦でも打ち勝つ格好でフィニッシュに繋げ。
そして直後にルカオを投入(一美と交代)、更に先程のチャージにより好調だった才藤が警告を貰った事もあり、一気に秋田を専守の姿勢に追い込みます。

サイドに人数を集めると、そのパスワークに秋田ディフェンスも全体スライドして寄って来るため、大きく空いた逆サイドへ展開する事で容易に好機を生み出し。
また10分には、岩渕のフリックを受けたルカオが左サイドを前進し、右へ送ったスルーパスを受けた柳がポケットへ切り込んでのシュート。(才藤がブロック)
最も警戒すべきルカオがサイドに流れると、単独でもそんな状況を作れるといった状況に。

何とか状況打破を図りたい秋田ですが、ボール保持はチームの特性上ままならないため肝となるのはカウンター。
13分に小野原のボール奪取からカウンターに持ち込み、村松が猛烈に右ハーフレーンを持ち上がった末に、ポケットへ切り込んでグラウンダーでクロス。
そして中央で河村慶が跳び込むも僅かに合わずと、秋田らしい走力全開といった好機が齎され。
これが実に最初の好機以来と、まさに一息ついた格好ですが、次の矢を放てず再度劣勢に追い込まれます。
15分に小松→吉田伊吹へ交代と、FWの駒を代えたもののその前の道筋自体に問題があるため何の解決にもならず。

16分に右からのクロスを大外で収めた藤田息がシュート(ブロック)、18分には後方からのミドルパスで右ポケット走り込んだ阿部、カットが入ってコールが変わったもののそのままボレーシュートに持ち込む(枠外)などフィニッシュを量産する岡山。
後方の選手も積極的にエリア内で足を振るなど、チーム全体で攻め上がるものの肝心のゴールは奪えません。(17分に末吉→高橋へと交代)
ついに決定機に持ち込んだのが20分、右サイドでのパスワークから藤田息がエリア内へ1タッチでロビングを送ると、ワンバウンドから岩渕が胸でフリックと絡め手。
そして後方から走り込んだ田部井のボレーシュートがゴールを襲うも、GK山田元のビッグセーブに阻まれてしまい。
しかし(その後高橋のクロスがクリアされて)右CKで継続すると、キッカー神谷のクロスから柳育がヘディングシュート。
今度は叩き付けてゴールを狙うもこれも喜岡のブロックに阻まれ、クリアボールを拾って再度攻め直しの体勢へ。
するとクロスでは無く田部井の縦パスでエリア内を突くと、受けた岩渕がボールキープからの反転で諸岡を剥がした末にシュート。
しかしゴールバーを直撃と、再三脅かしながらも1点が遠い状態に。

それでもこのままでは決壊しかねない秋田、直後の23分に一気に3枚替え。
といっても河村慶・佐藤・梶谷→畑・水谷・青木と、いずれも前線の選手同士の交代で、あくまで攻撃機会を得て流れを変える事が目標となり。
25分に敵陣でパスワークという状況になるも、最終ラインに戻して作り直しの姿勢を見せた末に河野のロングパスが跳ね返されて終了。
ボール保持の立ち回りを(一部)取り入れても、結局は放り込みに頼ってボールを失うため状況は変えられず。

全員敵陣に進入し、秋田を専守に追い込んだ状態で半円でのパスワークで崩しを図る岡山。
投入された左の高橋へのサイドチェンジも良く通り、そこからクロスかカットインかという仕掛けに持ち込むものの、やはり先程の決定機逸の連続の影響は大きく。
フィニッシュを放てないまま、後半のみ挟まれる格好となった飲水タイムに。(27分)
明ける際に、残っていた交代枠を全て使いきり(田部井・岩渕→田中・齋藤)勝負を掛けにいきます。

この交代以降、岡山の布陣は藤田息アンカーの3-3-2-2が基本となり。
まさしく前に人数を掛けるという状態そのもので、尚も押し込みを図り。

33分に中盤で縦パスをポストプレイにいったルカオが、喜岡のアフターチャージを受けて反則。
これと同時に秋田は小野原が足を攣らせてしまい、こちらも最後の交代を敢行します。
しかも投入されたのは岡﨑で、彼が最終ラインの中央に入る5バックシステム(3-4-2-1)へシフト。
一向に攻め込めない状態を受け、とうとう純正4-4-2を諦める最終手段を採った吉田謙監督。(青木が左サイドハーフに回る)

以降、岡山は投入された田中のドリブルに活路を見出し、引き籠る秋田守備陣を崩さんとし。
相変わらず敵陣でポゼッションを続ける体制は維持するものの、それが雲散霧消となるアクシデントが発生してしまいます。
38分、やはり敵陣で半円上でのパスの繋ぎを経て、左ワイドで受けた高橋がマイナスのカットイン。
そしてさらにサイドを移し、阿部の右からのアーリークロスという攻撃でしたが、この最中に足を痛めて引き摺る仕草を見せる高橋。
その後も気丈にプレーを続けるも、結局は限界となり39分に倒れ込んでピッチを退いてしまい。
既に交代枠も機会も無く、以降数的不利での戦いを強いられる事となりました。

その後も藤田息アンカーという布陣を続け、鈴木が左サイドバックと化しての4-3-2へとシフト。
暫くは秋田を押し込むも、その攻撃が途切れると後は悲惨な展開と化す事となり。
GK山田元のロングフィードから、セカンドボールを拾った畑がドリブルで持ち運び、そのままミドルシュート。
GKブローダーセンがセーブするも、久々の秋田のフィニッシュにより以降流れを逆転させられます。

飲水タイム+度重なるセットプレー+選手が倒れ込む絵図が絡んだ事で、VARの無いJ2では異例の+10分というAT。
ルカオを橋頭堡として無理に攻めんとする岡山、それにより岡﨑が反則・警告を受ける一幕もありましたが、成果は依然として挙げられず。
そして守備が薄くなった所を突かれ、秋田のカウンターを受け。
畑が先程のシーン同様に持ち運び、今度はターンでプレッシャーを剥がしてからの細かいタッチという技術を見せての前進に成功。
これにより秋田が敵陣でサッカーを繰り広げる展開となり、村松のシュート(GKブローダーセンキャッチ)などでひとしきりゴールを脅かしたのち、コーナーでボールキープの体勢に。
吉田伊のキープに対し中々掻き出せない岡山サイド、長いATも宝の持ち腐れという流れを強いられます。

何とか断ち切って、柳育を最前線に上げるパワープレイに全てを賭け。
得た左CKではGKブローダーセンがエリア内に加わり、キッカー神谷はそのブローダーセンの居るファーにクロス。
そしてヘッドで合わせたブローダーセンでしたが、無情にもゴール右へ逸れて決められず。

結局最後までゴールを奪えなかった岡山。
ウノゼロで逃げきった秋田が、4試合ぶりの得点とようやく停滞感を打破した試合となりました。

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