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DAZN観戦 2021年J2リーグ第5節 モンテディオ山形vsファジアーノ岡山

2021-03-30 16:38:23 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(1節・栃木戦)

昇格候補の一クラブという評価を背に、今季のJ2に挑む山形。
東北という土地柄故、冬の明けが聴こえる時までホームでの試合はお預けとなり、前節(栃木戦)が今季初のホーム開催。
しかしあろう事か、そこで今季初黒星を喫してしまう事となりました。
出鼻を挫かれた状態で迎えたホーム連戦。

開幕前に手薄なポジションと懸念されていたサイドバックは、前節の松本怜大の故障でさらに危惧が。
しかし開幕後に福島から吉田を獲得と、動きも見せているようで。
代表の合宿に参加していた半田を呼び戻したのもその一環でしょう、早速この日右SBとしてスタメン起用してきました。
ベテランの域ながら、今季も躍動感溢れるプレーを続けている山田拓巳が軸となり、破綻には至っていない模様。

ただし最大の問題が、中村駿の抜けたボランチの穴埋め。
オフの間にその候補となる人材を搔き集め、開幕節(町田戦・1-1)は藤田と山田康太のドイスボランチを選択。
藤田は度々ディフェンス面で良いボールカットを見せましたが、同時に攻撃面では今一つと判断されたのか、出番はこの日だけ。
以降山田康と組んだのが國分で、2節(ヴェルディ戦、2-0)こそ快勝したものの、それでも前年の攻撃力を取り戻すには至っていない模様。
その他のポジションにも故障者が膨らみつつあり、原因はそれだけでは無いとは思いますが、果たして改善して上位に喰らい付く事が出来るか。

4-4-2の基本布陣からマイナーチェンジした、FW登録の南がやや下がり目である4-4-1-1の形を採る現在の山形。
試合が始まり、岡山のプレスを受けつつも、前年同様に最終ラインから組み立てる攻撃を見せていきます。
それでも気になったのが、頼れる助っ人FWのヴィニシウス・アラウージョが、セットプレー(スローインと、自らキッカーとなるコーナーキック)以外では中央に張っていた事。
前年は、1トップ(4-2-3-1)で基本は中央ながらもサイドに流れてボールを引き出すシーンが目立っていたヴィニシウス。
この日は中央で、最も際立っていたのがポストプレイ。
前半8分に敵陣やや左寄りで國分のボール奪取から、半田を経由して中原の縦パスを、ヴィニシウスが(相手ゴールから)後ろ向きでエリア内右へパス。
半田が走り込むも繋がらず(CKに)というシーンに象徴されるように、相手ゴールに背を向けてのプレーに忙しかった印象を受けました。
サイドに開くのは、シャドーの南の役目であると割り切っていたのでしょうか。

一方、再びイヨンジェ(3節で復帰・途中出場)が故障離脱した岡山。
こちらは齋藤を1トップにした、4-2-3-1の形を継続。
山形の本領が発揮されないうちに、ペースを握って先制したいという意図が伺える、前線からのプレッシングを敢行していた序盤戦。
齋藤はハッキリとした、サイドに流れてのプレーを厭わないタイプであり、この日のヴィニシウスとは対称的。

序盤は五分ぐらいの試合展開ながら、20分前後辺りから次第に山形ペースに。
この時間帯はサイドアタックが中心だった山形、ヴィニシウス抜きでも(21分には、スローインから左サイドで関わっていましたが)クロスを上げる段階まで持ち上がるシーンが多々。
22分、南の右サイドへの展開から、山田康→半田と経由して再度受けた南がクロス。
ファーサイドで加藤が合わせ、折り返したボールが岡山・河野に当たりゴール方向へ流れるも、GK金山が何とか防ぎます。
その直後にはまたも右サイドで、中原のクロスからヴィニシウスが中央でヘディングシュートを放つも、ゴール左へと外れ。
サイドで組み立てられれば、中央に張っているヴィニシウスも生きる、そんな前向き思考を抱かせつつ飲水タイムが挟まれます。

明けた直後は、プレスが嵌った岡山へと針が振れ。
山形が中々好機を作れずにいるのを尻目に、29分には齊藤がエリア内右からクロスを入れたこぼれ球を、上門がペナルティアークで拾いシュート。(ブロック)

それでも戦況は再び五分へと戻り、迎えた36分。
自陣左からのスローインで攻撃する山形、ヴィニシウスの落としから組み立て、山田康の裏へのミドルパスをエリア内でヴィニシウスが受ける絶好機。
しかし切り返しののち放たれたヴィニシウスのシュートは、若干角度がきつかったのもありゴール右へと外れてしまいました。
するとピンチの後にチャンスあり、で岡山が反撃。
38分にCKを得ると、キッカー宮崎のクロスがクリアされたボールを、ダイレクトで上門がシュート。
エリア手前やや左から思い切り良く放たれたボールがGK藤嶋を弾いてゴールイン、見事な先制点。
五分五分の状況らしく、好機を逸した直後に逆の結果に繋がる事となりました。

その後は山形もセットプレーで決定機。
42分の右CK、キッカー中原の中央へのクロスにGK金山が跳び出すも触れず、ファーサイドの加藤がヘディングシュート。
しかしゴール寸前で岡山・齋藤が防ぎ、同点とはならなかった山形。
結局0-1のまま推移し、前半終了を迎える事となりました。

後半開始の前に山形サイドが動き、中原→松本幹太へと交代。
右サイドハーフながら、キッカー以外では中々プレーに関われなかったという印象のこの日の中原。

立ち上がり、投入された松本幹を軸に攻め上がる山形。
スルーパスを供給したり、自ら右サイド奥へ持ち上がったりと攻撃に絡む姿勢を見せましたが、フィニッシュには繋がりません。
もたつく内に、岡山がショートカウンターでゴールを脅かし。
後半5分には河野がボール奪取し、上門のスルーパスから齋藤が右サイド奥からからグラウンダーでクロス、ニアサイドで上門が合わせてシュート。(右サイドネット)
9分には山形のクリアミスを齊藤がエリア内で拾う絶好機を迎えましたが、切り返しつつシュートコースを探した齋藤、結局放たれたシュートはブロックされ決められず。

肝を冷やした山形は12分。
右サイドでロングパスをヴィニシウスが落とし、拾った松本幹の突破から、中央へとパスを繋ぎエリア内から山田康がシュート。
ブロックに遭うも、クリアされたボールを尚も拾い、ヴィニシウスのエリア内中央からのシュート(GK金山キャッチ)に繋げましたがモノに出来ず。
前半の好機といい、ヴィニシウスのサイドでのプレーから好循環が生まれており、彼が中央に張るのはプラスとマイナスどちらに振れているのか微妙な所でしょう。
その後はセットプレー攻勢となり、キッカーとしてクロスを入れるシーンが続いたヴィニシウス。

その一方で岡山の攻撃は萎みがちとなり、布陣変更も兼ねた交代カードを切っていく事に。
14分に宮崎→川本へと交代し、齋藤・川本の2トップ体制(4-4-2)へシフト。
飲水タイム(23分)明けには喜山・木村→パウリーニョ・山本へと2枚替え、齋藤が右SHへと回り山本がFWへ。
宮崎・喜山の交代は既にパターンのようにもなっており、度々のポジションチェンジでも特に破綻は見られなかった岡山。

山形も25分に半田→林へと交代し、これにより山田拓が左SB→右SB・加藤が左SH→左SB・南がFW→左SHへと大きく動き、林がFWに。
すると28分に再び決定機を迎え、中盤で國分の右への展開ののち、山田拓の中央への縦パスを受けた南がエリア内へ進入。
そして南のパスを受けたヴィニシウスが、左へと切り返してシュートしましたがGK金山の左足でのセーブに阻まれ、再び逃してしまったヴィニシウス。

以降は山形の攻勢が続き、29分にはCKから、ヴィニシウスのニアサイドへのクロスを熊本がボレーシュート。(ブロック)
33分には左サイドでパスを繋ぎ、南のエリア内へのパスからヴィニシウス→林と渡り、林がシュート。(枠外)
39分には左サイド手前から、加藤のクロスが流れたのちエリア内右で松本幹が拾い、再度のクロスがクリアされた所を山田康がダイレクトでミドルシュート。(枠外)
ビハインドの状況を跳ね返すべく、押しまくる山形。
手も足も出ないという状態よりは遥かにマシなのですが、それは前年良く見られた光景でもあり、パワー不足でゴールまで辿り着けずに敗戦という試合も多かった。(この試合とか)
好調期を描いた前年後半も、先制された試合では1勝1分6敗と分が悪く、この日も同じ展開で終盤を迎える事に。

じれる山形は43分、國分→山﨑へと交代。
すると3バックへとフォーメーションをシフト(中央=熊本・右=山﨑・左=野田)と、苦しさが滲み出るようなベンチワークを見せる事に。
中村充孝や堀米など、こういう状況で投入すべき人材を欠いている苦境を隠す事が出来ず、その通りに以降好機の数も減っていきます。

岡山サイドも45分、上門・齋藤→田中・関戸へと交代し、3バックへとシフト。(中央=濱田・右=井上・左=田中)
こちらの方は、開幕から終盤に逃げ切るために使用しているシステム変更(実質5バック)であり、すんなりと受け入れられました。

狙い通りに山形の攻撃を防ぎつつ、クリア気味のロングパスを繋げて前線でボールをキープし勝利へと迫る岡山。
しかしアディショナルタイム、野田のロングパスを左サイドでヴィニシウスが収めてから、最後の山形の絶好機が。
中央→右への展開ののち山﨑からクロスが上がり、中央でヴィニシウスがトラップ、そしてシュートの体勢へ。
今度こそ決まるかと思われましたが、シュートはジャストミートせずあえなく枠外に。
この日も攻撃の橋頭堡というべき存在感は変わらずも、最後まで決める事は出来なかったヴィニシウス。

そして試合終了の時を迎え、ウノゼロのまま逃げ切りに成功した岡山。
一方ホームでまさかの連敗という結果になった山形、早くも目標の昇格には(新潟・琉球の5連勝もあり)正念場を迎えたかのような序盤戦ですが、ここからV字型浮上はなるでしょうか。

コメント
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