ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J2リーグ第1節 栃木SCvsファジアーノ岡山

2021-03-04 13:06:40 | サッカー視聴記(2021年J2)

今季は無事に、開幕から使用される事となったカンセキスタジアムとちぎでの一戦。

昨オフに岡山を退団した上田、シーズン終了を待たずに契約満了が発表されたとあって、何処が彼を獲得するかがオフの焦点の一つとなりました。
そして獲得したのが栃木で、近年大黒・矢野といった晩年のベテラン選手の獲得が目立っていただけに、妥当な結果となったでしょうか。
しかし栃木が前年貫いた「ストーミング」スタイルに適合するかどうか。
スタミナと走力・フィジカルが要求されるサッカーで、最もタスクの多いボランチというポジションを全うできるのか。
そんな不安が過りましたが、しっかりと開幕スタメンに名を並べた上田。
早速の古巣対戦が組まれたのは神の悪戯か、ないしは運命か。

その上田が抜けた岡山。
彼と共に中心選手として活躍が望まれたイヨンジェが故障で出遅れとの事で、その影響かどうかは不明ですが、従来からFWを1枚削った4-2-3-1のフォーメーション。
FWを楔に使い、2列目の選手の飛び出しが肝である岡山故、このマイナーチェンジは納得の範囲内でしょう。
その3人の2列目の、トップ下に起用されたのは新加入で背番号10を付けた宮崎。

キックオフの笛が吹かれると、栃木のロングボール攻勢に岡山が付き合う形となり、中々ボールが落ち着かない立ち上がりに。
そんな中で前半4分の岡山の攻撃、右サイドのスローインから河野が斜めの縦パスを入れ、1トップの齊藤がポストプレイののち白井がエリア内へスルーパス。
そして宮崎が走り込み、エリア内右奥からクロス気味にシュート。
GK川田の正面で終わりましたが、狙い通りの攻撃を早速披露しました。

しかし10分頃から、様子見の時間は終わりを告げたように栃木のペースに。
前年と同様に単純ながらパワーで相手を押し込みつつ、得たセットプレーで好機を演出。
そして今季からそのキッカーを務めるのは上田。
11分は左コーナーキック、上田はファーサイドへクロスを上げると、面矢の折り返しを高杉がシュート。(ゴール左へ外れる)
13分は中盤からのフリーキックで、上田から上げられたエリア内へのロビングに柳が合わせにいくもこぼれ球となり左サイドへ。
拾った森からクロスが上がり、中央で高杉がヘディングシュート。(GK金山キャッチ)

その要員の一人として、大卒新人の左サイドバック・面矢も加わります。
オフにSBが3人も抜けた(黒﨑・溝渕・瀬川)チームとあって、新人ながら早速起用されると、栃木SBの役割であるロングスローを務めます。
しかもこれが中央付近にまで届かせられる程の飛距離で、早くも即戦力ぶりをアピールしていました。

しかし22分の岡山の攻撃。
GK金山の右サイドへのロングフィードを齊藤が収めて攻撃開始、一旦は木村のクロスがブロックされるも、繋ぎ直したのち今度はエリア内右に切り込んでクロスを入れる木村。
これをスライディングでブロックした面矢でしたが、こぼれ球が腕に当たってしまい、あろう事かハンドでPKに。
キッカーを務めた宮崎、ゴール左へと蹴り込みGK川田の逆を突くゴールで岡山が先制。
面矢にとっては高い授業料となってしまいました。

その面矢と反対の、右SBで出場していたのは菊池。
前年は福岡で主にサイドハーフで出場していましたが、一昨年は柏、そしてその前は浦和と波乱万丈な経歴。
SBを埋めるために流用された……という訳では無く、浦和時代にまでさかのぼるとSB経験があり。
しかし当時の浦和が短期間での監督交代の連続が繰り返された事もあり、自分の居場所を確立できず。
アタッカー気質な分、J1では守備面で脆さが出てしまうという典型となりましたが、かくしてこの日再びSBに。
それでもこの日は対面の岡山・上門とマッチアップし、自由にさせず。

試合の方は、35分過ぎから栃木が好機を掴み続ける展開に。
面矢のスローインの飛距離も生かしつつ岡山を押し込んでいきますが、肝心のシュートは放てず。
途中、エリア内右からの森のクロスを岡山・濱田がブロック。
これが濱田の腕に当たったとして栃木サイドが抗議する一幕(38分)もありましたが、結局0-1で岡山リードのまま前半を終了します。

後半立ち上がりも、クリアの応酬というようなシーンが目立ち。
それを経て、後半4分に流れの中から好機を掴んだのは岡山。
右サイドへ展開ののち、中央→左へとボールを動かし、最後はエリア内に上門を走らせた(齋藤がヒールでエリア内へスルーパス)もののシュートは撃てず。
7分にも白井がボール奪取からドリブルし、エリア内の上門にパスを送るシーンが。(上門に渡るもすぐに奪われる)
前年チーム得点王の上門を中心とする攻撃を仕掛けようとするも、なかなか上手くいかない岡山。

そんな岡山の攻撃を尻目に、同点に追い付かんとペースを掴む栃木ですが、こちらも有効打を放てず。
試合中の放送席で「栃木のスタイルに対抗するための準備をしてきた」と、岡山の前日までのトレーニング風景が語られていましたが、その通りにリズムを掴めない栃木の攻撃。
やはり苦し紛れのアバウトなボールだけでは、偶然が絡まない限りゴールに迫るのは難しいものがあります。
反対に17分、岡山の左CK。
キッカー白井のクロスが逆サイドに流れると、拾った上門が奥からカットイン、そしてエリア内に入った所で後ろから出された畑の足に引っ掛かり転倒。
あわやPKか、というシーンでしたが笛は吹かれず、命拾いした栃木。

反撃ムードを高めんと、栃木ベンチは17分に動きます。
畑・松岡→矢野・ジュニーニョへと交代、2トップを同時に代える手を打った田坂和昭監督。
そして攻め上がる栃木。

19分には面矢のロングスローから、クリアボールを左サイドへと繋いで再び面矢がクロス。
こぼれたボールをエリア内で佐藤が拾い矢野に繋がるも、矢野はシュートかパスか迷った足の振りとなってしまい不発。
22分にはこれもスローインからで、右サイドでジュニーニョがこぼれ球を繋ぎ、森がエリア手前からシュート。(枠外)
手数が増えてきた栃木ですが、23分には逆に岡山のカウンターが炸裂。
GK金山のフィードが直接齊藤に繋がり、そのままエリア内右を急襲してシュートするも、ボールはサイドネットに。

このタイミングで飲水タイムに突入し、明ける際に岡山も動きます。
木村・宮崎→阿部・山本大貴へと交代。
栃木同様2枚替えですが、センターバックの阿部が入った事で布陣も変更した岡山。
3-4-2-1へとシフトし、山本大が1トップ・阿部が右CBに入り、2シャドーに齊藤と上門。

これで栃木サイドが捉えられなくなったか、攻勢に出る岡山。
26分に早速ポジションを移した上門が、パスカットののちドリブルで左サイドに切り込み、エリア内へとスルーパス。(繋がらず)
29分には上門のパスを山本大が左に開いて受け、パスワークののち低いクロス。
ニアサイドで上門がスルーし、中央で齊藤がシュートするもGK川田のセーブに阻まれます。

そして30分、ここも左サイドに山本大を走り込ませた(齊藤のロングパス)岡山、一旦戻したのち白井のスルーパスを奥で上門が受けてグラウンダーでクロス。
そして中央で齊藤がスライディングで合わせシュート、ブロックされた跳ね返りに、後方から喜山が走り込んでシュート。
栃木のブロックをかいくぐりネットに突き刺さり、貴重な追加点。

2点差となり厳しくなった栃木サイド、失点直後に再び2枚替え。
佐藤・山本廉→西谷・大島へと交代、菊池が本来のSHへとシフト(右SB→右SH)します。
それでもフィニッシュに辿り着けない栃木の攻撃。
35分に早くも最後の手段として、柳を前線に上げるパワープレイ体制へ。(菊池→小野寺に交代、柳がFW・ジュニーニョが右SHにシフト)
しかし一層ロングパス攻勢に傾倒する事となり、決定機が生まれる事無く時間が経過。

試合終盤となり、逆に岡山がセットプレー攻勢に突入。(38分に喜山・上門→パウリーニョ・関戸に交代)
FK→FK→CKと続き、2本目の左サイドかなり手前からのFKで決定機を得ます。
白井のクロスが中央に入ると、齊藤のヘディングシュートが炸裂しますが、GK川田が片手でセーブ。
3点目は阻止した栃木ですが、既に試合の大勢は明らかでした。

結局その後の栃木のシュートは、アディショナルタイムの1本のみ。
面矢のロングスローから、こぼれ球を森が放った(ブロック)のみに終わりました。
0-2のまま、勝利に辿り着いたのは岡山。

この日の放送席で盛んに謳われてきた通り、前年得点力不足に喘いでいたチーム同士の対戦という側面もあった試合。
まだ1試合を消化した段階で今後は不明ながら、岡山が改善の兆しを見せたような内容・結果となりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする