ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2020年J2リーグ第25節 徳島ヴォルティスvs愛媛FC

2020-10-12 08:02:56 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の徳島の記事はこちら(22節・松本戦)
※前回の愛媛の記事はこちら(23節・岡山戦)

再度5連戦が幕を開け、その初戦に組まれた四国ダービー。

立ち上がり、最初に攻撃を仕掛けたのは徳島で、前半2分杉森がドリブルシュート。(GK岡本キャッチ)
挨拶代わりと言わんばかりにファーストシュートを放つと、次なる攻撃はカウンター。
5分、愛媛のフリーキックからのクリアボールを繋ぎ、小西が右サイドをドリブルしてからエリア内へスルーパス。
垣田が走り込むもGK岡本が抑えて何とか凌ぐ愛媛。

愛媛の攻撃はというと、ポゼッションサッカーを基調とし、その中で長いパスも交えてチャンスを作るスタイル。
しかしこの日は徳島の前に、パスワークでの攻撃はあまり冴えず、せいぜいサイドからクロスが上がるぐらい。
追い風を利用したロングボールでの打開も今一つで、まるでシュートを撃てない展開となってしまいます。

反対に徳島は、立ち上がりに持ち味とは一線を成す攻撃を見せた後は、いつものパスワークからの攻撃を悠々と見せ付けていきます。
12分には小西の右→左へのサイドチェンジからジエゴ→西谷と渡り、西谷がカットインを仕掛けてエリア手前左からシュート。(GK岡本キャッチ)
23分には渡井が杉森とワンツーで前進した後エリア内へスルーパス、垣田が走り込んで合わせますがゴール左へ外れ、という具合にシュート数を重ねていきます。

過去との決別。
現在首位の徳島は、目下8戦無敗(5勝3分)と順位を裏付ける勝敗を刻んでいます。
しかしスコア上では楽勝のものは一つも無く、2点差以上での勝利は一度だけ(17節・群馬戦)。
ロースコアによる負けないサッカーという、攻撃的なサッカーとは懸け離れたスコアを描いています。

前回の四国ダービーは2節で、そこで徳島は3-0とリードしながら、後半に一挙4点を奪われての大逆転負けを喫したのは記憶に新しい所。
しかし既に「派手にドンパチとやる」当時の状況から決別し、確実に勝ち点を稼いでいくスタイルを確立しつつあります。
基調であるポゼッションサッカーも、パスワークは最後方でキープを重視したものから、突如ギアを変えてのスピード溢れる攻撃を仕掛けるシーンも多々。
「勝つための自身のスタイル」を洗練させるその姿は、並のクラブでは太刀打ちできないものがあります。

飲水タイムを経ても全体の大まかな流れにあまり変化は無く。
シュートを放てずにいた愛媛、29分にFKから、こぼれ球を小暮が遠目から放ち(枠外)やっと初シュート。
しかし依然として展開は変わらず、それどころか30分過ぎからは徳島のプレスにも嵌りがちとなり、チャンスすら作れない状況へと陥ります。

この時間帯をモノにしたい徳島は38分。
自陣左コーナー付近という深い位置からパスワークで前進し、内田の右サイドのドリブルも交え、渡井が奥まで進入してグラウンダーでクロス。
垣田がニアサイドで合わせるもこぼれ球となり、エリア内左でジエゴが拾うとシュート気味に再度クロス。
これにも垣田がファーサイドで合わせ、今度はシュートとなってゴールに突き刺さり。
しっかりと自分達の時間でスコアを動かす事に成功しました。

その直後に愛媛は立て続けにシュートを2本浴びせるも(川村シュート→ブロックされたのち忽那シュートも枠外)、流れを変える事は出来ず。
41分には徳島が長いパスワークを経て、岩尾縦パス→垣田ポストプレイから好機、西谷が岩尾とのパス交換でエリア内に進入してシュート。(ゴール右へ外れる)
反対に愛媛は、アディショナルタイムでようやくパスワークが冴え始めるも、コーナーキックを得たのみでフィニッシュに持ち込めず。
パスワークからの攻撃という点でも差を見せ付けた徳島、リードを保って前半を終えます。

ハーフタイムでの選手交代は無く後半を迎えましたが、苦境を打開したい愛媛に動きが。
この日は4-4-2でスタートし、長沼を左サイドハーフに据えて、ビルドアップの際は最終ラインを3枚にする(山﨑・森谷・茂木)スタイルで挑んでいた前半。
しかし後半が始まると、基本フォーメーションである3-4-2-1へとシフト。
相手の徳島は非常に読みにくいフォーメーション(この日は4-2-3-1に見えた)で、中々嵌める事が出来ず流れを引き戻せなかったという判断でしょうか。

立ち上がりこそ何度かパスワークでアタッキングサードまで進むも、やはりシュートまではいけない愛媛。
そうこうしている内に後半7分徳島に決定機、右サイドで攻撃を作ったのち、渡井のエリア内右へのスルーパスに西谷が走り込んでクロス。
杉森がドンピシャでヘディングシュートを放ち、ゴールバーを直撃したのち愛媛・茂木に当たってゴールへ向かうもGK岡本が間一髪で掻き出し。
こぼれ球をジエゴがヘディングで詰めるもブロックされ、辛うじて追加点にはならず。

自身の得意な形でも有利にならない愛媛、川井健太監督も動きを見せ4枚替えの準備を採ります。
しかし交代を目前に控えた12分、徳島のCK。
キッカー岩尾はニアサイド・ゴール近めへとクロスを入れると、ストーン役の愛媛・藤本のクリアが擦らす形となってしまい、そのままゴールイン。
手痛いオウンゴールとなってしまい、徳島のリードが広がります。
結局4選手が投入(藤本・忽那・吉田・木暮→有田・山瀬・横谷・丹羽に交代)されたのはその直後となってしまいました。

木暮が退いた右ウイングバックには長沼がシフトし、空いた左WBに丹羽が入る形となった愛媛。
しかし普段はFWが主の丹羽がサイドを務めるという、イレギュラーな形が仇となった感があり。
その後も徳島ペースの流れは、止まるどころかますます強まります。

15分ここも右サイドで渡井がスルーパス、今度は垣田が走り込んでグラウンダーでクロス。
これがこぼれた所に西谷が走り込みシュートを放ち、GK岡本が足でセーブする際どいシーンを作ります。
17分に垣田・内田→押谷・福岡と2枚替えを敢行した後も尚攻め続ける徳島。
24分には左CKから、福岡のヘディングシュートがゴールバー直撃とこれまた惜しい場面。
この間にも押谷(23分)・西谷(24分)・ジエゴ(25分)がシュートを放つなど、完全に押し気味の展開を描いたのち後半の飲水タイムへ。

攻めなければならないのにまるで糸口が無い状態の愛媛、この飲水タイム後には再び4-4-2へ戻します。
しかし小暮はもう居ないので、茂木が右SBにシフトしたうえで空いたセンターバックに川村、という苦しい布陣。
その後も徳島の右サイド攻撃に何度も悩まされペースは変わらない中、何とかボールをエリア付近へと運ぶシーンを作っていく愛媛。
それでもシュートまで持っていけません。

徳島が西谷・渡井→清武・島屋へ交代する(37分)等、レギュラーを次々に退かせた所でやっと攻勢に出れるようになる愛媛。
しかし今度は徳島GK・上福元の気迫の守備が立ちはだかります。
押し込んでセットプレーを数多得るようになった愛媛でしたが、サイドからのFKやCKでクロスが上がっても、上福元の積極的な飛び出しの前に決定打を放てず。

42分には左サイドで崩し、前野からクロスが上がり丹羽が跳んで合わずも、その後方でこぼれ球を有田がシュート。
しかし至近距離でGK上福元がセーブ、これが顔面でだったらしくしばらく倒れ込む上福元。
直後のCKでも、クロスをパンチングしたGK上福元が痛み、倒れ込むシーンを作ってしまいますがプレーを続行します。
前回のダービーでも似たようなシチュエーションを演じ、しかもそこから逆転を許す結果となってしまっただけに、最後までグラウンドに立ち続け勝利するという意地を感じさせる一幕でした。

そしてATに突入し、ここからは守備を固める徳島と、それを何とかこじ開けようとする愛媛という展開。
しかし愛媛にとって時既に遅く、何度もクロス・ロビングをエリア内に送るものの、何も起きる事は無く。
試合終了の笛が鳴り、2-0で徳島が首位の貫禄を見せ付ける勝利となりました。

力の差を埋めるべく、幾度も布陣変更を敢行して流れを変えようとした愛媛ですが、それらをいなしたというよりは実力で押し切ったかのような内容を演じた徳島。
後半戦に突入し、徳島や福岡を中心とした昇格争いが正念場となる中、愛媛にとっては追い付けないぐらい遠い位置で戦っているかの如き一戦だった気がします。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DAZN観戦 2020年J3リーグ第2... | トップ | DAZN観戦 2020年J2リーグ第2... »

コメントを投稿