ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2019年J2リーグ第42節 横浜FCvs愛媛FC

2019-12-10 16:35:07 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の横浜FCの記事はこちら(40節・徳島戦)
※前回の愛媛の記事はこちら(41節・琉球戦)

前節のホーム最終戦で、退団選手の送り出し(河原・玉林)というミッションを終えた愛媛。
そしてこの日の最終節、自動昇格がかかった横浜FCの最後の関門として立ちはだかる事に。(ちなみに河原はこの日もベンチ入り)
U-22代表から戻って来た長沼に大ベテランの山瀬、10番の神谷と、現有でのベストメンバーらしきスタメンを組んで挑みました。

対する横浜FC、替えの利かない助っ人であったはずのイバとレアンドロ・ドミンゲスはベンチスタートが続いています。
それ程に若手アタッカーの成長は凄まじいといえ、逆にそれ程新陳代謝が進まなければ終始安定して昇格争いを続ける事は難しかった。
そして彼らを支えるのがベテランの本来の役割、という関係を築く事が出来たのも好調の要因だったでしょう。(まあ三浦の存在もあり今までそれが難しかったのだと思いますが)
その役に徹している節があるのが、この日で5試合連続スタメンとなる中村。

松尾・中山・齊藤功佑で組まれるオフェンシブハーフの後方、ボランチが現在の彼の定位置であり、ビルドアップに邁進するのが大部分で映る試合風景。
この日もそれは変わり無く、2センターバック+2ボランチという形で後方から試合を作っていく横浜FC。
しかし前半6分、愛媛にプレッシャーを掛けられ中村はパスを受ける所を愛媛・川村にカットされ、ヒヤリとしたもののその後の川村のパスが繋がらず。
逆に9分には右サイドを抉っての横浜FCの攻撃、その後中央にボールが戻されると、果敢にミドルシュートを狙いにいった中村。(それともスルーパスか? DFがブロック)
やられたらやり返す辺り、コンディション・モチベーションともに万全の様相が伺えました。
その後もボールキープする中村に対して愛媛・禹相皓(ウサンホ)が執拗にチャージをかけ、中村は巧くそれをいなすなど、ボールの取り所として目を付けられている感ありありでしたが大きな破綻は無く過ごします。

試合の方は、ともにボール支配したがるチーム同士の対決とあり、パスが良く回る展開。
しかし同時に、バックパスも多く双方シュートにまで辿り着けないという、我慢の展開でもあります。
愛媛の方はGK岡本もパス回しに加わる事で有名ですが、38節・山形戦(0-3)で、前目のポジションを突かれてロングシュートを決められる事2度。
それがあっての事か、この日は前目でパスワークに参加するシーンは殆ど見られませんでした。
その影響もあり、中々前に重心がかからない愛媛。

そしてその隙を突き、試合を動かしにかかる横浜FC。
30分、自陣で中村がパスカットして攻撃開始、皆川のスルーパスで右サイドに中山が抜け出してドリブル。
そしてクロスがブロックされて右からのコーナーキック、キッカー中村がクロスを上げると、ニアサイドで皆川を愛媛・下川が倒してしまったのを反則を取られPKに。(跳び蹴りのような恰好であり言い訳は効かず)
キッカーはPKゲットした皆川が務めると、右に放ったシュートはGK岡本の逆を突き、キッチリと決めて先制点を挙げます。

その後は愛媛もペースを握りますが、ボールは支配するもシュートまではいけなという、おなじみのポゼッションスタイル故の悩みが。
重心は前目にはなれていたのか、43分には再び川村が中村からボール奪取する場面を作りますが、そこからショートカウンターには持って行けず。(パスを受けた禹がボールロスト)
結局1-0のまま前半終了。

後半立ち上がり、双方攻撃が繋がらない展開が続いた後、再び愛媛のターンに落ち着きます。
後半3分、下川のクロスに藤本がヘディングで合わせるもオフサイド。

この藤本が前半はシャドーで、1トップには神谷が入っていたというギャップが見られた愛媛。
そのため前半はクロスを上げるような展開になっても、エリア内にターゲット役が居ないという場面もチラホラ見られ(神谷が組み立ての段階でしばしば降りて来るため)、そのためシュートに繋がらない攻撃ばかりだったのでしょう。
後半は両者のポジションを逆にして、これまで通りの形に直して反撃を図りました。

最初の攻撃をシュートに繋げたものの(オフサイドのため記録には加わらず)、6分にはGK南のフィードを妨害する姿勢を見せた山崎が警告を受けるなど、攻めの気持ちが仇になる場面が。
そして直後の7分にそれが悪い方向に出たのか、横浜FCの攻撃。
左サイドからのスローインを皆川が受けて松尾へと繋ぎ、松尾が奥を抉ったのちエリア内にパスを送ると、受けたのは齊藤功。
迷わず左足でシュートを放った齊藤功、豪快にゴール上部に突き刺す貴重な追加点を叩き出します。
昇格決定を手繰り寄せる2点目、沸き返るスタンドとベンチ。

尚も果敢にチャンスを連発する横浜FC。
10分は右サイドで齊藤功がスライディングで繋ぎ、これがスルーパスの形となり抜け出した中山がグラウンダーでクロスを上げて松尾がシュート。(DFがブロック)
15分には敵陣で右→中央→左のパスの流れを作り、中村の左へのパスを武田がダイレクトで前に送ると、松尾が抜け出してグラウンダーで中へ。
そして2点目のシーンと酷似した位置で、齊藤功が今度はダイレクトでシュートを放ちGK岡本の右を抜きますが、後ろで愛媛・山崎がブロックして得点ならず。
その後のコーナーキックも3本続くなど、相手に反撃の時間を与えずに攻撃していきます。

対する愛媛、今季は0-2からのチームとして名を馳せた(?)と言えども、この相手の昇格に向けてのムードを断ち切るのは容易では無く。
その後は意地の攻撃を見せ、20分神谷が左サイドをドリブル、エリア手前でカットインしての好機。
一旦奪われるも山崎がボール奪取して再攻撃、西岡の縦パスを受けた有田(藤本と交代で出場)が強烈なシュートを放ちますが、ゴール左へと外れてしまいます。
22分には山瀬のサイドチェンジのパスを右サイドで受けた長沼、そのままクロスを上げると神谷がヘディングシュートを放ちますが、無情にもゴールバーを直撃して逸してしまいました。
この2つのシーンで、今日の愛媛には運気も無いと痛感させられます。

その後横浜FCは選手交代、中山に代わって齊藤光毅が投入されます(29分)。
期待の新星としてシーズン通して活躍を魅せましたが、齊藤功のスタメン定着もありこの所の役割はスーパーサブ。
もっと見たいという外野の思いもありますが、未だ17歳という立ち位置故、無理をさせないともとれるそんな起用法は頷けるものがあります。

その齊藤光、早速ボール奪取からのカウンターチャンスで相手に反則で止められるシーンを作る(愛媛・西岡に警告)見せ場が。
37分にも、武田がヘディングで落としたボールを、入れ替わりの動きで抜け出してドリブルでチャンスを創生します。(その後齊藤功にパス→クロスに皆川が跳ぶも合わず)
アディショナルタイムには左サイドでボールを持ち、カットインしてエリア内右からシュートという場面も。(ゴール上へ大きく外れる)
短い時間ながら、この日も躍動を魅せた齊藤光、果たしてJ1でどれだけ通用するのか楽しみな要素になるでしょう。

試合終盤には、この日ベンチに入っていた三浦を投入する(松尾と交代・42分)という「演出」を完璧に演じきった横浜FC。
そのまま2-0で逃げ切り、見事に自力で自動昇格を決定させる事に成功しました。
ただ最後のプレー、右サイド奥までボールが来て、三浦がエリア内で待つもクロスは上がらずという場面でファンの怒号らしき声が上がったのは頂けないと思いますが

これで前年にトラウマを植え付けられたプレーオフ(後半アディショナルタイム、まさかのヴェルディGK・上福元のヘディングシュートからの攻撃を防げず失点)を戦う事無く、昇格を果たす事が出来た横浜FC。
前回のJ1での戦いから12年の月日を要したという、長い雌伏の時を経ての上陸。
再び映る、あの時(2007年)とは戦況が激変しているであろうJ1の舞台で、どんな戦いを魅せていくでしょうか。

コメント
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