goo blog サービス終了のお知らせ 

ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J3リーグ第15節 アスルクラロ沼津vsテゲバジャーロ宮崎

2021-07-16 16:19:09 | サッカー視聴記(2021年その他)

<沼津スタメン> 4-2-3-1
GK 大友
RSB 安在 CB 徳武 CB 藤嵜 LSB 大迫
DH 菅井 DH 徳永晃太郎
RSH 染矢 CH 佐藤 LSH 高橋
FW 渡邉りょう
<宮崎スタメン> 4-4-2
GK 石井
RSB 青山 CB 井原 CB 代 LSB 大熊
RSH 渡邊龍 DH 徳永裕大 DH 前田 LSH 藤岡
FW 橋本 FW 梅田

ボールポゼッションのぶつかり合い。

沼津は前回観た印象(6節・藤枝戦、1-1)だと、最後方から繋いで攻め上がるシーンはあまり見られず。
「ポゼッションは手段の一つで、勝つためのサッカー」へと意識を移していたかのようでしたが、皮肉にも7節以降負けが込み。
4連敗したのち1勝するも、また3連敗を喫してしまい、上位戦線からは遠く離れる事となってしまいました。
サッカーの建て直しが図られても可笑しくない(J2ライセンスがあったならば、監督交代が行われても不思議ではない)状況で、どんな振る舞いを見せるか。

一方の宮崎、前回観た時(11節・岐阜戦、1-3)からは主要メンバーが結構入れ替わり。
千布の故障でボランチの片割れが中々固定できない状況である(大熊がボランチに入ったりと忙しいようで)他、この日は正GKの植田がベンチ外。
また代は前回が丁度休養となっており、以降も中心選手らしくCBをしっかりと固め。
上位をキープしているものの、序盤の勢いは失われつつあるという状態で、センターラインに不安を抱えている状況でスタイルを維持できるか。

試合が始まり、前半4分に早速沼津にボールポゼッションの見せ所が。
宮崎のプレッシングを受ける中、最終ライン(2CB)からボランチに渡ったのち、開いた藤嵜を経由して左へ展開。
大迫から再び中央へ戻ったのち菅井の縦パスが通ると、染矢ポストプレイ→佐藤ミドルシュート(ブロック)と、綺麗にシュートまで繋げるシーンになりました。

しかし相手のプレスを浴びるという事は、余裕が無くなるという事でもあり。
その後の5分には安在がGKへバックパスをするも、乱れて直接ゴールラインを割ってしまい宮崎にコーナーキックを献上する事に。
7分には徳武のトラップミスを宮崎・梅田に拾われると、徳武が足を掛けてしまい、梅田が倒れ反則・警告。
これで得た中央やや左・エリアからやや手前の直接フリーキック、キッカー前田の直接シュートが壁を抜けるも、ゴール左へと外れて沼津にとっては命拾い。

長所と短所が混ざり合い、バタバタした立ち上がりとなった沼津でしたが、その後は落ち着きを取り戻し。
12分には左サイド奥でスローインとなると、左SBの大迫からロングスローが放たれ、これがエリア中央まで伸びるボール。
そして徳武がヘディングシュートに持っていく(枠外)という具合に、終始驚異の一種となっていたこのロングスロー。

全体的には、前回観た時よりもパスを繋ぐ傾向が目立っていた沼津。
渡邉りょう狙いのロングパスも何度かありましたが、基本的には最終ラインからショートパスを繋いで活路を見出すビルドアップ。
成績低迷もあった事で、前年のようにパスを繋ぐ事を基本とするスタイルへと傾倒したのでしょうか。

一方の宮崎は長身FWの橋本の存在が大きく、最後方でパスを繋ぎながらも、彼や片割れの梅田目掛けたロングボールに趣を置く攻撃。
しかしそこから有効打は中々生まれず、沼津に主導権を握られる事となり。

試合が動かないまま26分に飲水タイムが挟まれ、第2クォーターに。
先に攻撃機会を得たのは沼津で、29分中盤で渡邉りょうのボール奪取から、左サイドで攻め上がり左CKを獲得。
キッカー徳永晃が中央にクロスを入れると、エリア内やや遠目の位置で徳武が前方へ落とし。
GKの前に落ちた所を渡邉りょうが右から詰め、コースを変えてネットに突き刺し。
渡邉りょうの逆サイドから菅井も詰めており、巧く惑わしたという攻めで見事先制点をもぎ取った沼津。

ビハインドとなった宮崎ですが、これでスイッチが入ったのか、以降は圧力を掛けて攻撃を展開。
35分には橋本がプレスバックして中盤で奪い、右へ展開したのち徳永裕の裏へのミドルパスが走り込む青山へ。
収めた青山がエリア内右から低いクロスを入れるも合わず、逆サイドからのクロスがクリアされてCKに。
その左CK、キッカー大熊のクロスを梅田がヘディングシュートに持っていくも、ゴール上に外れ。
38分には右サイドで青山がドリブルで持ち上がり、一旦奪われるもエリア内右で橋本が奪い返し。
そのままグラウンダーでクロスを入れると、ファーで梅田が跳び込んで合わせましたが、惜しくも左サイドネット。

そして40分、敵陣で左→右というパス回しから再度中央へ渡り、前田の縦パスを受けた渡邊龍がシュート。
ブロックされたこぼれ球を左サイドで大熊が拾い、そこからエリア内左で持った藤岡がマイナスのカットインからシュート。
これもブロックされますが、跳ね返りが中央の橋本へと転がり、そのまま橋本が合わせたシュートがゴールへ転がり。
押し気味の流れそのままに得点に辿り着いた宮崎、試合を振り出しに戻しました。

その後は、沼津のポゼッションに対して宮崎がプレスを掛けるという、開始直後と同じ様相に。
45分、GKからのショートパスでビルドアップする沼津、徳武の縦パスを(一度カットされたのち)通して前線へ運び。
しかしシュートまで繋げられずに終わると、宮崎がカウンターを仕掛ける(こちらもシュートまでいけず)など、激しいせめぎ合いが行われます。
アディショナルタイムには逆に宮崎がボールを握り、中央~左サイドで長くボールを繋ぎ、縦パスをエリア近辺に入れつつ沼津サイドを脅かす攻撃。
これぞポゼッション同士のぶつかり合い、という試合図式が描かれたのち、最後の攻撃権は宮崎に。
左サイド手前から大熊のクロスが上がると、中央で梅田がヘディングシュートを放ちましたがGK大友がキャッチ。

1-1のまま前半が終わり、試合は後半へ。
最初の攻撃は後半2分で沼津、ここも左サイドから大迫がロングスロー。
中央に入るも誰も合わせられず、バウンドしてファーサイドで渡邉りょうが収め、戻しを菅井がシュート。(GK石井キャッチ)
一方の宮崎はその直後、GKからのビルドアップで沼津のプレスを剥がして攻撃(GK石井の縦パスが妙手)するなど、ポゼッションで抗戦する構えを見せ。

しかし沼津の次の手は、ロングボール(ゴールキック)を佐藤がフリックで落とす単純明快な攻撃で左サイド奥まで運ぶと、再度左サイドから大迫のロングスローに持ち込み。
エリア中央に投げ込まれたボールを受けた渡邉りょう、シュートを放つも宮崎・前田がゴール直前でブロック。
跳ね返りが宮崎・大熊に当たり、右ゴールポストにヒットする冷や汗モノのシーンとなったものの、何とか凌いだ宮崎。

沼津の渡邉りょうが惜しいシュートを放つシーンに奮起したか、宮崎の渡邊龍にチャンスが訪れたのが9分。
前田のスルーパスを受けた大熊が左サイドからカットイン、エリア内左からのグラウンダーのクロスを中央で合わせた渡邊龍。
しかしシュートはGK石井の正面で、セーブに阻まれゴールはなりません。

12分に佐藤→鈴木拳士郎へと交代した沼津。
以降やや停滞気味で、15分には宮崎・渡邊龍が抜け出そうとした所を倒してしまった菅井が反則・警告を受け。

そんな沼津は17分、ゴールキックを今度は繋ぐ選択。
そしてパスを13本繋いだのち、右サイドで藤嵜がミドルパスを高橋に通して宮崎のプレッシングを脱出します。(シュートには繋がらず)
持ち味である攻撃を通したのが最大の良薬となり、以降再び攻勢に出れるようになった沼津。
20分、右サイドで安在のスルーパスに染矢が走り込んでエリア内右奥で受け、マイナスのクロス。
ペナルティアークで待ち構えていた渡邉りょうがスルー、その奥で受けた徳永晃がシュート。(ブロック)
飲水タイムの後の23分、左サイドのスローインから鈴木拳がエリア内へロブを上げると、走り込んだ渡邉りょうが合わせシュート。(枠外)

守勢を強いられるようになった宮崎、流れを変えるべく交代カードを切ったのが25分。
橋本・徳永裕に代え、サミュエル・綿引を投入。
綿引は左SBなので、大熊が左SBからボランチへとシフトします。

その最初の攻撃で、井原が裏へとロングパスを送り、投入されたFWサミュエルを走らせる振る舞いを見せた宮崎。
以降も裏狙いのパスでFWを走らせ、サミュエルのマンパワーを活かし、沼津から主導権を握らんという狙いが垣間見えました。
また守備面でも、スピードあるサミュエルのファーストプレスが良い規制となり。
29分には敵陣で大熊がボール奪取した所を、沼津・染矢に引っ張られ反則。
31分にも、敵陣右サイドで渡邊龍が奪い、抜け出そうとした所を沼津・大迫に倒されて反則・警告。
後追いの反則が膨らみ、苦しさが滲み出つつあった沼津。
33分には、中央で藤岡が前進してエリア内へ進入、こぼれた所をエリア内左で梅田が拾った所を沼津・徳武に倒され。
しかし今度は審判の笛は鳴らずに終わってしまいました。

35分には藤岡・梅田→三村・水永へと2枚替えし、尚も圧力を掛けにいく宮崎。
36分には左サイド奥からスローイン、エリア内で水永がフリックして中央へ流れた所を渡邊龍がヘディングシュート(GK大友キャッチ)と、沼津のお株を奪うスローインからのフィニッシュ。

一気に劣勢になった沼津、2枚目の交代カードは38分で染矢→北。
39分、これまでのショートパス攻勢に、徳永晃のロングパスでの組み立てを交えた攻め。
徳永晃が2度目のロングパスを左へと送ると、受けた大迫から低いクロスが入り、ニアサイドで渡邉りょうが合わせ。(オフサイド)

これでペースを掴み直した沼津、時間も押し迫ってきたという所で、長いパスも有効となり。
42分、左サイドで大迫がカットインからエリア内左へとスルーパスを送り、受けた鈴木拳から戻されたのち高橋がシュート。(GK石井セーブ)
44分には菅井からエリア内へ一気にロングパスが供給されると、走り込んで受けた渡邉りょうがシュートするも、距離を詰めたGK石井がブロックで防ぎ。
ゴールへの道筋は見えつつありましたが、後一歩及ばずに、結局上記が最後のシュートとなりました。

共に交代カードを残していたものの使用されず、ATでは沼津ペースとなるも、フィニッシュに辿り着く事無く時間が過ぎ。
後半はスコアが動かず、1-1での引き分けに終わり。

この日総計シュートが6本に昇った渡邉りょうでしたが、勢い余って試合終了後に異議で警告を貰ってしまったのがミソとなりました。
それでもポゼッションスタイルを根底とした攻め合い・ペースの握り合いで実に面白い試合だったという印象で、今後もJ3のレベルの高まりから目を離せなくなりそうです。しかし強度が上がる上位カテゴリで同じスタイルが貫けるかどうか……

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年ACL グループI第5節 大邱FCvs川崎フロンターレ

2021-07-11 12:34:58 | サッカー視聴記(2021年その他)

<大邱スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK チェヨンウン
RCB キムジンヒョク CCB ジョジヌ LCB パクビョンヒョン
RWB チャンソンウォン DH イヨンネ LWB アンヨンウ(安庸佑)
IH ファンスンミン IH 西
FW セシーニャ FW エジガル
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 谷口 LSB 車屋
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 旗手
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG 三苫

前回のACLの記事 - 川崎vsユナイテッド・シティ

グループIの天王山というべきカード。
ここまで全勝で来ている川崎を、唯一止められる可能性のある存在として立ちはだかる大邱。
それでも大邱は、1位になるには2点差以上での勝利が求められるやや厳しい立場。(最終節共に勝利すると仮定しての事)

川崎は前節、3節で大勝(8-0)したユナイテッド・シティFCに対し、2-0とややエンジンが衰え気味のスコア。
サブメンバー中心の布陣故、押し気味な展開は変わらずもフィニッシュの精度を欠くという典型的な試合だったようで。
それでもレギュラー陣に休養を与えるには十分で(GKチョンソンリョンを除く)、ライバルに対し万全の態勢を敷いてこの日の試合に臨んだ事でしょう。

しかしこの日川崎に襲い掛かったのは相手チームだけでなく、悪コンディションのピッチという要素。
これまでロコモティフ・スタジアムでの試合が続いていた川崎、5試合目にしてブニョドコル・スタジアムで初の試合となる事に。
ピッチに対する慣れという点で、両クラブ大きく差が出る事となり、そしてそのピッチ条件は劣悪な有様。

川崎は開始1分にいきなり、ジェジエウのGKへのバックパスが乱れて大邱にコーナーキックを与えてしまうなど、その不安が露わになるシーンを生んでしまいます。
そこから4分間で3本CKを得て押し込む大邱。

芳しくない入りを吹き飛ばすには、決定機という要素が欲しい。
それを見せたのが5分で、家長が縦パスをダミアンに送ったのち、リターンを受けてエリア内に進入してシュート。
ブロックされるもCKを取り返し、大邱から流れを奪うには十分なシーンとなりました。

パスサッカーを展開するには分が悪いピッチの状況ですが、川崎は選手の距離感を近くして対応していたでしょうか。
序盤から家長や三苫のウイングが、逆サイドでのパスワークに加わって繋ぐシーンが多々あり。
またこの日MFで出場となった旗手も、左右くまなく顔を出し、サイドの人員を増やす事に貢献していました。

12分、そんな流れから家長が左サイドでクロスを上げると、クリアされたボールをダミアンがダイレクトでシュート。(ブロック)
13分には今度は右から家長のクロスが上がり、ファーサイドで三苫が落とした所にまたもダミアンがシュート。(ゴール上へ外れる)
エースストライカーがフィニッシュを量産する流れが着実に出来上がり。

一方の大邱、前回対戦とは微妙にフォーメーションを変え、1アンカーを採用。
前回ボランチだった西が一列前のポジションとなり、2トップには助っ人のセシーニャ・エジガルを並べ。

その西が要所で顔を出し、攻撃を作っていく大邱。
23分に敵陣右サイドで西がボール奪取し、拾ったセシーニャがエリア内へミドルパス。(エジガルが走り込むも繋がらず)
26分には中盤で西のパスカットから再びセシーニャに渡り、エジガルのドリブルが止められた所を西がシュート。(枠外)

川崎は、ダミアンのポストワークに対し大邱ディフェンス(ジョジヌやキムジンヒョク)がピッタリと付き、中々自由にさせて貰えず。
序盤の暴れっぷりに大邱の警戒レベルも最高潮となったようで、度重なるチャージに対し苛立つシーンを見せるダミアン。

サイドからどうにかするしかないという状況を強いられる中、31分には家長が右サイドでカットインからミドルシュートを放つ(GKチェヨンウンキャッチ)など脅威を与えていきます。
そして34分、右サイドで山根が裏へ浮き球のパスを送り、抜け出した旗手がクロス。
ファーに流れた所を三苫が拾い、エリア内左からシュートを放つと、右ゴールポストを直撃。
その跳ね返りを頭で詰めたのはダミアンで、先制点を奪った川崎。
マークされながらも、中央に張っていたのが報われた格好となったダミアンのゴールでした。

その後川崎はペースを掴み、大邱に反撃の隙を与えず。
そんな光景に1位確定は目前か、という印象を与えつつあった矢先の前半終了間際(43分)、失点後の大邱の最初の攻撃。

中盤でセシーニャがキープから右サイドへロングパス、受けたチャンソンウォンのキープを経て、リターンでセシーニャがミドルシュート。
ブロックされるも尚も左サイドで繋ぎ、アンヨンウのクロスが上がると、中央でエジガルが胸で収めてシュート。
叩き付けるボールでGKチョンソンリョンもタイミングを外されたか、ゴール右へと突き刺さり同点に。
またエリア内で人数が揃っていただけに、エジガルへのチェックの甘さも悔やまれた川崎。
リード後は攻撃を受ける事無く過ごしていたため、隙を作ってしまったでしょうか。
結局前半は1-1で折り返し。

共に交代無く後半を迎え、大邱がキックオフからの攻撃を好機に繋げてから、交互に攻め上がる入りとなり。
後半2分、川崎に家長のエリア内右からのシュートが生まれる(GKチェヨンウンキャッチ)も、どちらの流れともいえないまま時間が進んでいきます。

Jリーグ王者の力を見せたい川崎は10分、右サイドに張り出した三苫と山根の長いパス交換を経て、三苫から中央へ出たボールを旗手がダイレクトで短いスルーパス。
いつもなら左サイドで見る三苫・旗手のホットラインですがここでは右で、受けた家長がエリア内に進入し、今度はマイナスのクロス。
そしてニアサイドで脇坂が合わせシュートと、完璧な崩しを見せたものの、シュートはゴールバーを直撃して勝ち越しならず。

大邱は12分、ファンスンミンに代えてイグノを投入。
その矢先の13分、西のパスカットから、イヨンネの裏へのロングパスがエリア内へ。
そこに代わったばかりのイグノが走り込むも、GKチョンソンリョンが何とか抑えます。
交代で流れを掴みかけましたが、その直後にアクシデントが。
家長のドリブルを反則で止めたパクビョンヒョン、あろう事か自身が足を痛めてしまい、続行不能となってしまいます。(おまけに警告も受ける)
そしてホンチョンウンが投入されました(中央CBに入り、ジョジヌが左CBにシフト・16分)が、以降は川崎ペースに針が振れる事に。

18分GKからの攻撃で、パスを繋ぐ川崎らしい攻めを経て、車屋→三苫ポストプレイ→脇坂と繋がってエリア内を急襲。
そして脇坂がシュートするも、GKチェヨンウンが距離を詰めてブロック。
何とか防いだ大邱でしたが、続く19分は左サイドのスローイン。
左サイドから旗手→三苫フリック→脇坂で中央へと渡り、一旦は大邱・イグノがキープしかけるも脇坂が繋ぎ直し、エリア内のダミアンへ。
そしてシュートを放ったダミアン、その期待通りにネットを揺らして勝ち越しゴール。
1点目同様、中央で待ち構えていたのが功を奏すリアルストライカーぶりを発揮しました。

再びリードした川崎ですが、直後にシミッチが大邱・チャンソンウォンに対し反則を犯すと、警告を受けてしまい。
この日はエジガルの高さへの対応も強いられていたシミッチ、後半20分という段階ながら消耗感が伺えました。
ベンチもそれを感じてか、25分にシミッチを退かせるという決断を取ります。(山村と交代、同時に脇坂→大島に交代)

以降の川崎は、大島・山村のドイスボランチというような布陣で、家長がトップ下へと回り。
4-2-3-1へシフトかと思われましたが、その割には三苫・旗手(右ウイングに回る)は高い位置だったので、4-2-1-3だったでしょうか。

反撃したい大邱、27分に長くパスを繋いだのち、セシーニャがミドルシュートを放つもブロックされ。
そして川崎のカウンターを受ける事となり、左サイドを三苫がドリブルで駆け上がり、エリア内へ進入しシュートを放つもGKチェヨンウンがセーブ。
カウンターの恐怖に怯えつつ攻めなければならないという状況を強いられます。
そんな中32分、再度選手交代。(チャンソンウォン・イヨンネ→チョンチイン・イジンヨン)

37分の大邱、GKチェヨンウンのフィードから、敵陣中央でセシーニャがキープを経てエリア内へミドルパス。
これをチョンチインが受けるも、GKチョンソンリョンに抑えられシュートは撃てず。
直後には敵陣での西のパスカットから好機を作る(シュートには繋がらず)など、時間も押し迫る中で前向きな姿勢を見せていきます。

そんな状況で40分が過ぎ、同点に向けて漸進しつつあった大邱でしたが、止めを刺したのはやはりこの男でした。
42分、左サイドからのFKで家長の縦パスを受けたダミアンから三苫に渡り、奥でカットインでエリア内を抉ったのちバックパスを出す三苫。
そこにダミアンが走り込んでおり、ノーマークで放たれたシュートがネットを揺らし。
見事ハットトリック達成と、大一番で最高の結果を叩き出したダミアン。

勝負の行方は見えたものの、諦めは許されないというのがスポーツの性。
その後の大邱は45分、左からアンヨンウのクロスがエリア手前へと上がり、エジガルがエリア内へ落とした所をイグノがボレーシュート。(GKチョンソンリョンキャッチ)
アディショナルタイムに入り、エジガルのパスを受けたイグノがエリア内右からシュート(枠外)と、開き直ったかのようにフィニッシュに持っていきます。
しかしやはり2点差となってからでは遅きに失した感は拭えず。

そして試合終了の笛が鳴り、川崎が全勝をキープ。
同時に1位通過も確定する運びとなりました。
残るは後1試合、全勝達成で帰国という流れを演じきる事が出来るでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TV観戦 天皇杯 JFA第101回全日本サッカー選手権大会3回戦 順天堂大学サッカー部vsザスパクサツ群馬

2021-07-08 18:09:36 | サッカー視聴記(2021年その他)

<順天堂大スタメン> 4-1-4-1
GK 後藤佑介
RSB 小川 CB 長谷川光基 CB 山﨑 LSB 海老澤
DH 寺山
RSH 林 IH 野田 IH 小林里駆 LSH 白井
FW 清水勇貴
<群馬スタメン> 4-4-2
GK 松原
RSB 吉永 CB 渡辺 CB 高橋 LSB 平尾
RSH 進 DH 内田 DH 奥村 LSH 久保田
FW 大前 FW 北川

大学勢でここまで勝ち残りを果たしている順天堂大学サッカー部。(以下順大)
1回戦でtonan前橋を破り(6-1)、そのライバルチーム(?)である群馬と当たる事となり。
これに勝つような事があれば暫く群馬の地を踏めなくなる事受け合い、なんて邪悪な考えが頭を過るカードとなりました。
後方からパスを繋ぐスタイルを取っているらしい順大、ほぼ同様である群馬とぶつかり合い、果たしてどんな絵図となるか。

その群馬ですが、リーグ戦では残留争いの真っ只中。
丁度半分の21試合を戦い、浮上の芽が無いという事で、奥野僚佑監督を解任するという断を下し。
ヘッドコーチの久藤清一氏が新監督となり、その最初の試合が天皇杯。
どんな舵取りを行うのか注目され、「全とっかえ」のターンオーバーで半ば捨てるような采配でも仕方無いかな……と思っていましたが、予想以上にレギュラー陣が組み込まれており正直驚きました。

立ち上がり、お互い最終ラインでパスを繋ぐ中、群馬が裏狙いのロングパスを交えて好機を演出。
前半3分、右サイド奥でロングパスを受けた北川がカットイン、エリア内右奥から高いクロス。
ファーサイドで久保田がヘディングシュートを放ちますが、惜しくもゴール左へと外れ。
8分には内田右へ展開→吉永ポストプレイ→渡辺裏へロングパスと流れるように繋ぎ、北川がエリア内で受けて右へ流したのち進がクロス。
GK後藤佑がパンチングで弾いたボールを、左ハーフレーンで拾った平尾がシュートしますがこれもゴール右へと外れ。
ゴール脇を外れる際どいシュートで、プロらしく大学チームを脅かした群馬。

しかしプロといえど、J2の下位を彷徨っているのが群馬であり、次第にパスを繋ぐ順大の前に息切れが目立つ事となり。
パスワークで好機を作っていく順大。
20分にはとうとう、群馬・渡辺のクリアミスを拾った小林里がエリア内に進入し決定機となりかけましたが、群馬・平尾がカバーしてクリア。
その後は群馬も押し返すも、優勢とは言えない流れの中で23分に飲水タイムが挟まれます。

以降もボールを握り、主体的に攻撃を仕掛ける順大。
主にサイドからの攻撃ながら、スルーパスも交えつつ奥へ進入する事で、コーナーキックを得る機会も多く。

38分、小川(キャプテン)が寺山とのパス交換を経てエリア内へ浮き球のパスを送ると、小林里が走り込んでシュート。
ブロックされて右CKになり、キッカー白井のクロスがファーに上がると、山﨑のヘディングシュートが放たれますが枠を捉えられず。
惜しいフィニッシュシーンも生まれ始め、良い流れとなってきた前半の終盤。

そして43分、左サイドで白井がエリア内へとスルーパス、小林里が受けて好機となるも一旦戻されて作り直し。
最終ラインから今度は右へ渡り、ここでも小林が浮き球で裏へのパスを供給すると、エリア内中央で(手前の野田に群馬・渡辺が釣られ)フリーで白井が受ける絶好機。
GK松原を右にかわしてすかさずシュートを放った白井、ボールは右ポストを掠めてネットに突き刺さり。
好循環を結果に繋げ、プロチームから先制点を奪う事に成功した順大。

結局1-0のまま前半終了となり、ビハインドに立たされた群馬はハーフタイムで選手交代。
平尾・北川→金城ジャスティン俊樹・高木へと2枚替えを敢行(吉永が右SB→左SBへシフト)し、流れを変えに掛かります。

後半3分に群馬が最初の攻撃。
敵陣でジャスティンがパスカットして高木→大前と繋がり、大前の落としを経て奥村がミドルシュート。(ブロック)
交代の効果が表れたかと思われましたが、順大も7分にCKから、エリア内にこぼれたボールを小林がシュート(枠外)と惜しいシーンを作ります。

8分に順大も2枚替え、野田・林→長倉・塩浜へと交代。
すると直後の9分、すかさず群馬も吉永→小島へと交代と、動く事で相手を上回らんとする久藤監督。
小島は本職のSBにそのまま入るかと思いきや、高橋を左SBに回し、CBに入るという手を取りました。(リーグ戦では高橋がSBを務めているらしい)

CKを量産する反面、反則でフリーキックを与えてしまう事が多かった順大。
13分には寺山が群馬・久保田をアフターで倒してしまい反則、左サイドからのFKを得た群馬。
キッカー大前は中央へクロスを送ると、久保田が合わせてヘディングシュートに持っていきましたが、ゴールバーを直撃してしまい同点ならず。

しかし順大も18分、長倉がポストワークをする所を奥村に反則を受け、FKを獲得。
左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー白井は直接シュートを放つも壁に当たり、引き続きCKに。
そのCKでも、クリアボールを寺山がシュート(枠外)と、セットプレーからシュートに持っていく順大。

それにより全体の流れも持っていく事に成功したか、以降群馬に殆ど攻撃機会を与えずという展開に。(20分に清水勇・小川→金子・岩井に交代)
21分には再び群馬のパスミスから好機、拾った小林里のスルーパスを受けた長倉が、エリア内右からシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へ外れ。

アマチュアチームにリードを許した挙句、押されまくるという悪夢のような展開を強いられる群馬。
29分に再度交代カードを切り、進・奥村→青木・岩上へと2枚替え。
何とか反撃ムードを呼び寄せたい所でしたが、それが果たされないうちに更なる窮地に追い込まれます。

34分、長倉のミドルシュートがブロックされ、またも順大のCKに。
その右CK、クロスをファーサイドで収めた長倉、一旦戻されたのち再度キッカー白井の下へ送られてクロス。
そして長谷川光がヘディングシュートを放ち、GK松原が何とかセーブして再びCKに。
次は左CKで、白井のファーサイドへのクロスを、今度は寺山がダイレクトでヘディングシュートに持っていき。
中央で群馬ディフェンスが(GK松原含めて)山﨑の動きに釣られた格好となり、フリーで放たれた寺山のシュートがゴールネットに突き刺さり。
終盤を迎える所で、貴重な追加点を獲得しました。

残り10分を切った所で、2点差を付けられてしまった群馬。
流れを変えるには早めの得点しかないという場面で、38分に左CKを獲得。
キッカー大前が中央にクロスを上げ、GK後藤佑が弾いたボールがファーサイドの内田へ渡ると、内田はトラップからすかさずシュートしゴールネットを揺らします。
トラップの際左腕に振れたかどうか非常に際どいシーンとなりましたが、ゴールが認められて1点差に。

一方この場面でハンドをアピールするも、認められなかった順大。
気を落とす事無く、直後の39分に金子のエリア内へのスルーパスに長倉が走り込みシュート(枠外)と決定機を作り。
それでも40分を回った事で、ボールキープ優先の体制を取る逃げ切りモードへ入ります。
何度も右サイド奥を抉り、その度に長倉・塩浜が身体を張ってボールキープを行うというシーンが続発。

時間は使えた順大でしたが、アディショナルタイムに入ると群馬にボールを握られ続ける展開となります。
渡辺を前線に上げ、パワープレイの体制を取るも、順大のプレスの前に中々ロングボールを上げられない群馬。

それでもAT3分を過ぎた所で、左サイドから久保田が中央へロングパスを入れると、青木がエリア内へと折り返し。
落ちるボールに対し、大前が頭から跳び込んでヘディングシュートを放つと、ゴール左へと吸い込まれ。
最後の最後で同点に追い付いた群馬。
順大は十中八九手にしていた勝利をこぼしてしまう事となり、試合は延長戦へと突入します。

最後の同点の場面で、高橋が足を攣らせてしまい、担架でピッチ外へ運ばれる事となっていた群馬。
延長となった事で6人目の交代を敢行します。(畑尾を投入し、小島が左SBにシフト)

疲労度もピークとなる延長戦、群馬は大前をはじめ、3日前にリーグ戦(21節・千葉戦、0-2)を戦ったメンバーが多く揃う状況。
これで影響が出ないはずも無く、プレスを殆ど掛けられずに順大のポゼッションを許す事を余儀なくされます。
それでも粘り強く順大の攻撃を凌ぐと、延長前半13分に決定機。
自陣での長いパスワークから、ジャスティンのロングパスが相手に当たってこぼれた所を久保田がスルーパス、それを受けて左ハーフレーンでドリブルする小島。
小島はエリア内に入った所で中央への横パスを選択、これに走り込んだ大前が合わせてシュートしますが、ゴール左へと外れてしまい。
乾坤一擲というチャンスを逃してしまった群馬、同点のまま延長前半を折り返します。

延長後半開始の前に、順大は2枚残していた交代カードのうち1枚を使い。
海老澤→生島へと交代し、フォーメーション変更という措置も採ります。
<延長後半の順天堂大> 3-4-2-1
GK 後藤佑
RCB 長谷川光 CCB 生島 LCB 山﨑
RWB 岩井 DH 寺山 DH 金子 LWB 白井
IH 塩浜 IH 小林里
FW 長倉

ここまで来ると根性あるのみ、という格言のように、開始早々に群馬が敵陣でロングスローを連発して押し込む攻撃。
開始3分間で岩上が3度スローインをエリア内へと投げ込む展開となります。
それを凌いだ順大、左サイドで長倉がドリブルで持ち上がる所に、群馬・内田が後ろから引っ張って倒してしまい警告を受け。
すると延長後半5分、右サイドからの攻撃で長倉がスルーパスを受けると、カットインしてエリア内右奥の角度の無い所からクロス気味にシュート。
GK松原が弾き、こぼれ球を小林里が詰めて「勝ち越しか?」と思われましたが、味方の塩浜に当たってしまい跳ね返り。
自滅に近い格好でこの好機を逃してしまいます。

すると9分、後方でもミスが生まれ、それが勝負の分かれ目に。
順大・金子のパスミスを久保田が拾って群馬のショートカウンター、スルーパスがエリア内左へ送られると、走り込んだ岩上のクロスがフリーのファーサイドへ。
そして高木がボレーで合わせると、ボールはゴールネットに突き刺さり。
この日初のリードを齎す、安堵の得点となった群馬。

それでも群馬サイドに心休まる暇は無く、残された時間帯で怒涛の攻撃を敢行する順大。(失点直後に金子→赤澤へと交代)
12分、右サイドで長谷川光のスルーパスから岩井が低いクロスを入れると、中央で長倉が足で合わせてシュート。
しかしGK松原のセーブに阻まれ、続く左CKでも山﨑のヘディングシュートがゴールを襲いますがGK松原がキャッチ。

尚も押し込み続ける順大。
右サイドからの攻撃一辺倒ながらも、足が止まりがちな群馬を翻弄するには十分で、残り時間でCKを4本も獲得。
同点に追い付く可能性は十分でしたが、後一歩及ばずに力尽き。
3-2で群馬が逃げ切り、何とかプロの意地で勝利に辿り着きました。

それでも120分を戦った事で、次節(ヴェルディ戦)への影響が不安視される事となり。
折りしも2年前の福岡に続き、J2残留を目指しての指揮となった久藤氏の下、どういった反撃体制を取っていくのか。
勝ち上がった今大会よりも、はるかに重要な課題が待ち受けている群馬、その運命は果たして。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年ACL グループI第3節 川崎フロンターレvsユナイテッド・シテイFC

2021-07-05 16:31:36 | サッカー視聴記(2021年その他)

<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 谷口 LSB 旗手
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG 三苫
<UCスタメン> 3-4-2-1
GK ピンサス
RCB バース CCB アミン・アダム・ナザリ LCB ダフォン
RWB ケイン DH ハートマン DH オミド・デイビット・ナザリ LWB 嶺岸
IH シュレック IH マイク・リゴベルト・オット
FW マラニョン

前回のACLの記事 - 北京vs川崎

フィリピン王者という触れ込みで、今年初のACL本選に出場したユナイテッド・シティ。(以下UC)
しかしその戦いは険しいもので、前節は大邱相手に0-7の大惨敗。
そして大邱相手に勝利した川崎が相手と、何処まで立ち向かえるかという立場。
小田原貴・嶺岸光が所属するクラブであり、この日出場の嶺岸はフィリピンとのハーフとして、大卒後フィリピンに渡ってプレー。(小田原は外国人扱い)

前節川崎は7-0と大勝した訳ですが、その相手の北京は、最後尾からパスを繋ぐスタイルを基本として立ち回り。
しかし川崎のプレッシャーの前にそれはままならず、という展開でしたが、この日のUCも同様のスタイルを前半から見せます。

前半4分GKピンサスの左へのフィードが嶺岸に渡ると、オミド・ナザリからサイドチェンジ、右サイドでケインに渡り。
ケインはマラニョンのポストプレイを挟んだのちエリア内へロングパスを送り、マイク・リゴベルト・オットが走り込むもオフサイドに。
パスを繋ぎつつ、大きな展開を混ぜていく攻撃を惜しい所まで結び付けました。

しかし相手はJリーグの王者・川崎、ボールを繋ぐ事はままならず。
それでも12分には再びGKピンサスの左へのフィードを嶺岸が受け、ハートマンにパスしてから攻撃。(裏へのロングパスをシュレックに通すもシュートは撃てず)
このピンサスのフィードを嶺岸に渡す・ハートマンの長いパスを手立てを基調とし、「困ったらここに帰る」としていたようですが、それ以外の攻め手は悉く封じられ。

川崎の多彩な攻撃を、リトリートで構えて凌ぐUC。
前節休ませていた選手を軒並み起用してきたこの日の川崎、この分で奇数節に主力を起用していけば、5節・大邱戦に全力で当たる事が出来るという打算でしょう。
それでもファーストシュートを13分に放って(橘田のミドルシュート・ブロック)以降、2本目は33分までお預けとなるなど、そんなUCの姿勢に手間取る川崎。
その間の26分、UC・ケインが川崎・大島に反則を受けると、ケインが報復の如く大島を倒してしまい。
そしてシミッチと言い合いになり、両者に警告が与えられるといった珍妙な絵図が生まれてしまいました。

前述の33分の川崎のシュートは、旗手の縦パスがカットされたボールを大島が繋ぎ、シミッチ→大島→三苫と渡りエリア内へ。
抜け出した三苫がシュートするもGKピンサスのセーブで何とか防ぎ。
しかし決壊はもうすぐという予感をさせる攻撃で、直後の右コーナーキック。
キッカー大島がニアサイドへクロス、谷口がフリックという流れで、中央で三苫がヘディングシュートを突き刺し。(三苫が触らなくても入っていたような軌道でしたが)
前節からは遅めとなったものの、先制点を奪った川崎。

12分以降はUCに攻撃をさせていませんでしたが、先制後は一層押し込み、敵陣での繋ぎによる攻撃を展開。
そして42分最終ラインから左サイドへ展開し三苫へ渡ると、中央への展開を選択。
大島はダミアンのヒールでのポストプレイを経て、そのボールをダイレクトでミドルシュートに持っていくと、ボールはゴール左隅へ鮮やかに突き刺さり。
この日初スタメンの大島、見事に結果も叩き出す運びとなりました。

その後は何とか川崎にシュートを撃たせなかったUC。
攻撃機会も1度ありましたが、裏狙いのロングパスが通らず終了。
2-0で前半を折り返す事となりました。

前述の通り、大邱戦を睨んでの立ち回りを行っている節がある川崎。
この試合もハーフタイムで2枚替えを敢行、シミッチ・大島→車屋・脇坂へと交代。
谷口がボランチにシフトという、前節のスタメンのような最終ラインとなります。

前半はエンジンの掛かりが遅かった感のあった川崎、立ち上がりの後半1分、サイドチェンジを受けた山根はアーリークロスを選択。
得点に繋げるというよりは、積極的にいくという意思表示のように見えた攻撃を最初に見せました。

その後はややもたつくも、迎えた5分。
脇坂の右へのミドルパスを山根が受けると、家長とのスイッチを挟みエリア内右を急襲し、マイナスのクロス。
これをニアサイドでダミアンが合わせると、絶妙なコントロールで左ゴールポストの内側を叩いてゴールイン。
ストライカーの得点で、ゴールラッシュの幕開けを予感させる事となります。

尚も8分に山根が右からクロス、クリアが不十分となった所を脇坂がエリア手前中央からシュート。
GKピンサスがセーブし、エリア内左へ転がる所をダミアンが詰めてシュート、しかしこれもGKピンサスが防ぎ。
ギリギリの状況での凌ぎを強いられるUC。
10分のUC、自陣でシュレックがパスカットすると、そのままロングシュートを狙ったものの威力が足りず。
攻撃では焦りも露わになります。

そして11分、川崎はジェジエウから中央で縦パス攻勢。
ダミアンのフリックを受けた脇坂からエリア内でスルーパス、トラップした橘田のシュートがネットを揺らし、4点目をゲット。

UCはシュレックが橋頭堡となり、彼にパスを繋いで反撃を試みますが、前線でのパスミスもありやはり実らず。
16分、そのシュレックが交代で退く(インガムと交代、同時にマイク・リゴベルト・オット→ディソンに交代)と、攻撃の形すらままならなくなります。

同時に山根→山村へと交代した川崎、当然容赦の無いその攻撃が降り注ぐ事となり。
尚も18分に谷口→塚川へ交代と、サブの選手が多数入る事となりましたが、攻撃のクオリティは衰えず。(旗手が右サイドバックに、車屋が左SBにシフト)

20分、ジェジエウのロングパスがエリア内に入り、走り込んだダミアンががポストプレイの体勢へ。
GKピンサスが飛び出して阻止せんとするも間に合わず、橘田がGK不在のゴールへシュート。
これで5-0となり、前節味わった大量失点を続けてしまう事となったUC。

尚も川崎の攻勢が続く展開に、UCは25分に2度目の交代。
アミン・アダム・ナザリに代えてアダム・タルと、中央CBを代える策を採りました。
しかしこれで最終ラインが混乱してしまったか、直後に橘田の深めでのパスカットから川崎の攻撃。
ダミアンのシュートがブロックされ跳ね返ると、不規則な回転でバウンドしたボールをハートマンが拾えずエリア内へこぼれ。
そこを橘田にシュートされ、ゴールを奪われてしまい6点目。
橘田はこれでハットトリック達成となります。

28分に最後の交代カードを使った川崎、旗手→小塚。(橘田が右SBへシフト)
小塚はこれが今大会初出場と、お試し起用も交える王者らしい振る舞いを見せます。

何とか一矢報いたいUC、33分にこちらも最後の交代。
マラニョン・ケイン→ブガス・マラシガンへと2枚替え。
その直後、中盤でディソンのボール奪取から、嶺岸の浮き球でのスルーパスがエリア内に通り、受けたインガムがシュート。
ブロックされてCKとなり、これがこの試合初のUCのCKとなりました。(シュートには繋がらず)

諦めない姿勢は見せたものの、以降も襲い掛かる川崎の攻撃。
35分、中央で塚川がボールを持つと、家長ポストプレイ→脇坂と挟めたのちエリア内を急襲してシュート。(ゴール右へ外れる)
サブの選手も果敢にゴールを狙う意思を見せると、迎えた37分。
中央~右サイドで数多パスを繋いだのち、中央で小塚がエリア内へミドルパスを送ると、裏に抜けた三苫が胸トラップからボレーシュート。
豪快にゴールに突き刺し7点目、他選手の活躍でやや埋もれていた三苫が前半以来の得点となりました。

その後は川崎もペースダウンしたのか、その分UCが押し込む機会も増え。
基調となっていた(であろう)ハートマンの長いパスで組み立て始め、主に右サイドで敵陣奥まで迫るも、得点に辿り着く事は出来ず。

この日の全体のUCを見ると、最終ラインから繋ごうとしても、川崎のプレスの前に押し込まれ。
そしてロングボールを蹴らされるという繰り返しで攻撃機会を失い続け。
長いパスを通さないと好機を作れず、しかもその頻度も少なく。
前節の北京は繋ぎのパスのミスが多かったという印象(それもサブメンバーオンリーなため仕方無い)でしたが、UCはボールを失いたくないという意識が強すぎての機能不全というべきだったでしょうか。

アディショナルタイムに突入し、川崎が押し込んで攻撃。
UCはそれを遮断しにかかるも、カットしたボールを即時奪回されて攻撃が切れません。
そして橘田のカットから家長がエリア内右でボールキープ、そして切り返しからシュート。
GKピンサスがセーブするも、中央で脇坂が詰めてネットを揺らし、これで8点目を挙げた川崎。
前節を上回る成果を挙げ、試合終了の時を迎えました。

これで全勝で折り返す事となった川崎。
得失点差は十分(+16)で、仮に2位に終わっても勝ち抜ける可能性は大きくなったものの、1位突破したいという思いは変わらないでしょう。
やはり大邱戦が関門となりそうですが、まずは3日後のこの日と同カードをどう使っていくか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年J3リーグ第13節 カターレ富山vsFC今治

2021-07-02 16:51:21 | サッカー視聴記(2021年その他)

<富山スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 西部
RCB 柳下 CCB 林堂 LCB 戸根
RWB 音泉 DH 姫野 LWB 安藤
IH 椎名 IH 花井
FW 吉平 FW 大野
<今治スタメン> 4-1-4-1
GK 修行
RSB 原田 CB チョンハンチョル CB オスカル・リントン LSB 上原
DH 楠美
RSH 山田 IH 東家 IH 橋本 LSH 有間
FW バルデマール

J3に降格してから、今季で7年目を数える富山。
何度か昇格争いに絡むシーズンもありましたが、結局J2復帰は果たされる事無く。
そして今季、経験豊富な石崎信弘氏を監督に迎えて臨んでおり、つい先日までは首位を走っていました。(この試合前時点では3位)

2018年以降ユニフォームの胸部分のスポンサーが空白だった期間を経て、現在は「黒部からのおくりもの」と表記されているのを見て、一瞬「OBの黒部光昭氏が個人投資を?」なんて思ってしまったものです。(IACという地元の飲料水の会社との事)
尚、その黒部氏は引退後強化部長の座に就いていましたが、前年終了をもって退任。
また監督の石崎氏だけで無く、社長に左伴繁雄氏を迎えるなど、大幅な体制の刷新を図って今季に挑んだようであり。
その成果が表れたようなリーグ序盤の好調ぶりでしたが、順位も下がった事で真価が問われるのはここからでしょう。

立ち上がり、その富山が攻勢。
今治がマイボールの際、助っ人FWバルデマールへのロングボール狙いに傾倒し、悉くボールキープに失敗する流れもあり攻撃権を支配していきます。
最終ラインからショートパスを繋いでの前進と、ウイングバック狙いのロングパスの攻撃をミックスしてチャンスを創生。
3分に柳下が右サイド奥へと前進、スライディングでエリア内へと送ったボールを大野がポストプレイで繋ぎ、エリア内右で音泉がクロス。
こぼれ球となるも尚もエリア内で繋ぎ、音泉がシュートを放つもGK修行がキャッチ。
その後はミドルシュート攻勢で、5分に姫野、8分に椎名が狙ったもののゴールは奪えず。(前者は枠外、後者はGK修行がキャッチ)

防戦を強いられてきた今治ですが、前線での守備を嵌めて富山のビルドアップを抑制。
バルデマールが1アンカーの姫野をケアし、最終ラインに対してパスコースを消すような位置取りを常時行い。
そしてインサイドハーフがプレッシングを行い、サイドハーフが富山WBをケアする形で前に運ばせず、という守備が効いていました。
そうして流れが変わった結果、ロングボール攻勢に傾倒して攻撃権を失っていったのは富山という絵図になり。
綺麗にターンの入れ替わりが果たされ、今治の攻勢となりました。

スルーパスを交えて速い攻めを敢行する今治。
20分には左サイドでGK修行のフィードを受けた上原からパスを繋ぎ右サイドに移すと、原田のスルーパスに山田が抜け出し、グラウンダーでスルーパスのようなクロスを入れた所にバルデマールが走り込み。(GK西部抑える)
富山はそのスピードに対応できずに、飲水タイム後の22分には山田のドリブルを戸根が腕で止めてしまい反則・警告。
その後も主導権を握られ、サイド奥に入られてクロスを防いだ末に今治のコーナーキックが量産される事となり。

今治の3本のCKを経て迎えた35分、中央で有間がドリブルで右サイドへ向かう姿勢から左へスルーパス、受けたバルデマールがキープする所を富山・音泉に倒され反則。
これで得たフリーキック、左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置でキッカー上原がクロスを入れると、大外に走り込む原田がドンピシャでヘディングシュート。
ゴールマウスを捉え、セットプレー攻勢を得点に結び付けた今治。

序盤の優勢は影を潜めたうえ、リードを奪われた富山。
その後はボールを握っての攻撃に傾倒し、何とか同点を狙いにいきます。
最終ラインでの繋ぎから主に右サイドで攻撃を展開し、右CBの柳下が前に出てパスワークに絡み。
柳下はスローインも殆どの場面で担当しており、必然的に攻撃時は前目に位置するので、最終的にクロスも上げる事が多々。
そうして押し込んでいき、今度は富山がCKを得るという流れに移り変わりを見せます。

44分の右CK、キッカー花井のニアサイドのクロスを林堂がフリックし、さらに吉平が足で合わせたものの当たっただけとなり枠を捉えられず。
主導権を奪いつつありましたが前半のうちに追い付く事は出来ず、今治リードで折り返しとなりました。

両チームともに交代無く迎えた後半、攻撃が好機に結び付かない時間が長く続き。
そんな苛立つような展開から、先に今治が有間の突破力を活かして攻撃。
5分に橋本のパスを受けてエリア内左に進入、マイナスのクロスを入れる有間。(シュートまでは行けず)
7分にはバルデマールのポストプレイを中央で受け、左へ流れつつ前進したのちエリア手前からシュート。(ブロック)

反撃したい富山、切欠はチームトップスコアラー(4得点)の大野のシュートからだったでしょうか。
13分、左サイドでパスを繋いで大野が前を向き、前進ののちエリア手前からシュート、ブロックされて左CKに。
このセットプレーを、キッカー花井は直接狙うような軌道のクロスを入れ、ゴール前で今治・オスカルが辛うじて頭でクリア。
再度の左CK、今度はニアサイドへのクロスを大野がヘディングシュート。
GK修行がセーブしてエリア内右へこぼれ、椎名が詰めてシュートしますがブロックに阻まれてしまいます。
しかしこれで攻勢の雰囲気が生まれ、以降攻撃機会を独占していく富山。(その前の15分、今治に有間の際どいシュートがありましたが)

16分に吉平→高橋へと交代し、右サイドでの推進力を上げて攻め上がる富山。
それでも今治も、中央の助っ人2人(チョンハンチョル・オスカル)を中心とした守備は固く、中々シュートまで繋げられず時間が進み。
そうして23分に飲水タイムが挟まれ、明ける際に両チーム交代カードを使い(富山=音泉・姫野→田中・末木、今治=橋本→玉城)、運命の第4クォーターへ。

ベテランの田中が加わった富山、尚も右サイド中心の攻撃に活路を見出す流れ。
しかし相変わらずシュートにまで辿り着けず、今治サイドも攻撃機会が生まれ始めます。
ペースダウンの予感が過ってくる中、迎えた31分。
一転して左サイドでの攻撃、パスを繋ぐものの中央へとこぼれ、一旦奪われたものの花井が奪い返して再度前進。
花井からクロスが上がると、ファーサイドで田中が合わせ、ヘディングシュートをゴールネットに突き刺し。
苦境を救うベテランのゴールが生まれ、同点に追い付いた富山。

ホームゲームの中、一気に逆転へと向かいたい富山ですが、ここから一進一退。
36分に敵陣右サイドで細かく繋いで攻める富山、エリア内にこぼれた所を花井がシュートを放ちますが惜しくもゴール左へと外れ。
39分に右サイドから原田がロングスローを入れる今治、チョンハンチョルのフリックから逆サイドへと展開し、島村(有間と交代で出場・34分)のクロスからオスカルがヘディングシュートを放つも枠外に。

交代カードも順次切られ、34分に今治が有間・山田→島村・駒野と2枚替え。
39分に富山が大野→松岡へと交代すれば、40分には今治も東家→宮尾へと交代。

その後は今治が、右サイドで反則を受けるシーンが連続し、そのFKを蹴るのは駒野。
すっかり大ベテランの年齢の駒野、彼のプレースキックを観るのも久々だな……と感傷に浸りもしましたが、その精度は健在。
42分の右サイドからのFK、駒野の蹴ったボールはファーサイドに上がり、チョンハンチョルの折り返しが中央でバルデマールのヘディングシュートに繋がるも枠を捉えられず。
続く43分にも、似た位置から同じ狙いで蹴られた駒野のボール、今度はチョンハンチョルが折り返しに失敗。

今治の攻勢の流れになってきた終盤ですが、アディショナルタイムに突入すると一転します。
試合終了も迫る中、今治が原田のロングスローを逆の左サイドでも使用。
しかしそこから富山のカウンターとなり、拾った高橋がドリブルで持ち上がり、さらにパスを受けた松岡もドリブルで一気にエリア内へ。
ここは今治ディフェンスに阻まれ撃てずも、これで攻守が入れ替わり、最後の力を振り絞って攻める富山。
勢い余って安藤がGK修行にキーパーチャージを犯してしまう場面もありましたが、今治は楠美が足を攣るなどダメージが隠せなくなる状態で、その圧力は脅威となり。
しかしクロスのこぼれ球を柳下がシュートミスしてしまうなど、富山サイドも精度は落ちており、結局この流れをモノに出来ず。
ATの目安時間も過ぎてのセットプレー攻勢も実る事無く、試合終了の笛が鳴り響き。
1-1で勝ち点1を分け合う結果になりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする