私の気ままな部屋 - ♪asitahatennki♪

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『 名もなき毒 』  宮部 みゆき

2008-03-10 | 小説

どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きること。

この世のあらゆる場所に潜む“毒”の物語。

主人公は『誰か』で初めて“にわか”探偵をつとめた杉村三郎。
たまたま恋に落ち結婚した女性が財界の大物の娘で、
他人もうらやむ恵まれた生活を送るものの、
お人好しで野心はゼロ。

財閥企業で社内報の編集者をしている彼が遭遇した、
連続無差別毒殺事件と宅地土壌汚染問題、
そして会社の人事トラブル。

コンビニで売られていた紙パック入り烏龍茶に毒が・・・
犬の散歩の途中に寄った お年寄りがそのお茶を買って飲み
亡くなる。

連続無差別毒殺事件の謎からはじまり
人間の心の中に潜む毒・・・。

毒とは 人を殺してしまう青酸カリから
人の心を壊してしまう言葉の毒。
不幸な心から産まれてしまう悲しい毒。
色々な形の毒が 私達を取り巻いているのだという事を
知らされる。

杉村の仕事場 広報室にアルバイトに来た彼女も
自分は 世の中で一番不幸なんだと 思い込み
普通の人が考えもしない行動をとり
周りの人を巻き込んでしまう。

コンビニに 置かれてしまった毒入り烏龍茶にしても
自分だけが 何故こんなに不幸なんだ!と思う気持ちから
こんな事件になってしまう。

心の中での怒りが 毒を産んでしまうんでしょうか

宅地土壌問題。
土の中までもが毒に犯され

毒は本物の形ある毒。
心の中に潜む毒
土の中に隠れている毒。

怖い毒でもあり
切ない毒でもありました。

 は 3つと半分ッてところかな






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