2006年 このミステリーがすごい!の
第二位に選ばれた作品です。
久しぶりに開かれた大学の同窓会。
成城の高級ペンションに7人の旧友が集まった。
そこで起こる 殺人事件。
この本の凄いところは、
最初から犯人が伏見で、どういう手口で新山を殺したか
が書かれています。
完璧密室殺人を装う姿を
私達読者に全部知らされます。
電気はつけておくべきなのか・・・?
脱いだTシャツのおき場所・・・。
ドアストッパーのかけ方の謎・・・。
その完璧であった筈の密室殺人を、
同じ同窓会に参加したメンバー優佳が
少しづつ暴いていく・・・。
そのときの犯人の心情と、謎を暴いていく優佳との
心理的戦い・・・。
犯人と手口は読者に知らせられるが
その 動機と、
なぜ死体の発見時間にこだわるのか・・・?
自分の罪を隠そうとしている姿が見られず、
とにかく 扉を開けさせないようにと
その一点に犯人伏見が拘る理由は何か・・・?
結末、犯人はどうなるのかが
はっきりとは書かれていません。
でも、それに拘らずに この物語が納得できたのは、
なぜ、伏見が死体発見時間に拘った殺人!!を犯したか
と、動機が分かったからだと思いました。
うーーーーん。
でも、ここまでひっぱったんだから
動機をもっと すごいものにして欲しかったかな?
と個人的な意見・・・。
もちろん、私にとっては意外な動機だったんだけど・・・
今までに巡り合ったことのない形の
推理小説でした。
なんとか、 4つかな~。