私の気ままな部屋 - ♪asitahatennki♪

読んだ本、映画、美味しいお店、新たな発見、興味あること等を少しでも書き残せたらと思っています。

★ 出口のない海 ★

2006-09-28 | 映画

横山秀夫の小説を映画化したこの映画 『出口のない海』

戦争とは一体何なんでしょう
国と国との戦い!
相手をはっきりと見た事もない
悲しい戦い・・・。

太平洋戦争のさなか、日本の敗戦が日に日に濃厚になっていくなか
海軍は”回天”を開発する。
脱出装置のない定員1名の回天に乗って敵艦に激突する
前進はあっても後退はしないという
この人間魚雷とも言うべき兵器。
乗り込んで戦死した人は約106人、
そのほとんどが20歳前後の若者だったらしい。

甲子園で優勝投手として活躍していた、主人公の並木浩二。
大学進学後に肩を痛めて自慢の速球が投げられなくなり
「魔球」と名付けた新しい変化球の完成に復活をかける。

しかし、そんな素朴な夢をかなえるチャンスもなく
太平洋戦争は、日ごとに激しさを増していく。
愛する家族、そして恋人との別れ・・・
そして海軍に志願する並木。

そこには彼と同じく、
大切な人たちを守るために戦うことを決意した若者たちがいる。

たくさんの爆薬を積み敵の船に自らの命とともに突き進んでいく
神風特攻隊の海洋版を感じさせられた。

回天は一人座るだけの広さしかなく
乗ったら最後戻れない。
どんなに勇気がいる行為だったんだろうと
胸に押し迫るものがあり、涙が止まらなかった。

あの時代に育った人たちには
今の時代を想像できなかったことだろう。
あの海に散った純粋な気持ちに応えられるだけの日本は
今あるのだろうか・・・。

この尊い若者の勇気があってこそ
今の私たちは 成り立っているんだと思う。

今の平和を大切にしなくてはいけない。
心からそう思った。

ハンカチ王子の活躍で盛り上がった夏の甲子園。
61年前、同じように野球を愛した少年が死んでいった
憎むべき戦争を、二度と繰り返してはならないと・・・。

バックに流れた 竹内まりあの『返信』
これで映画のよさも倍増だったと思った。
は 4つかな



♪ ロオジエ ♪ 銀座

2006-09-22 | レストラン

銀座、並木通りにある素敵な建物!

そこの入り口を通ると 係りの人がお出迎え
男の人のノーネクタイはお断り・・・。

中ほどのエレベータで二階へ。
そこからレストランの中に案内していただける。

レストランの中は素敵なインテリアでお洒落に落ち着いた雰囲気。

お料理はさすがにフランスの一流レストランで
修行を積んだだけあったブルーノ・メナールが
手がけてくれているだけあって、とても美味しい。

ディナーは 少々値が張るかもしれないけれど
その値段に見合うお料理の数々、
デザートもふんだんにあり
とても満足したひと時を過ごせました。

接客も味も雰囲気も良く最高

お金貯めて また 来たいでーーす。

私の評価は  5つでしたぁ



    〒104-8010
            東京都中央区銀座7-5-5
     03-3571-6050 fax:03-3571-6080

     営業時間:12:00~ 18:00~
      定休日:日・祝日(パーティ等は承ります)






『 秋の森の奇跡 』 林 真理子

2006-09-18 | 小説
林真理子さんの本を はじめて読みました。

帯にあった
『魂を揺さぶる真の恋愛小説』
『不倫ではなく 浮気やよくある情事でもない。
 大人の女性にとってセックスの絡まない恋愛は成立しうるものなのか。』
この言葉に惹かれ 読んでみることにしました。

ネタばれありかも・・・

何不自由ない仕事を持った42歳の主婦 裕子の恋
そこに突然 母の認知症がやってくる・・・。
夫に対する浮気の疑惑、
そんな心の隙間を埋めてくれそうな相手を 
心のどこかで 求め・・・、
その恋が相手にとっては、遊びだったことに気がつき傷つく。

母の介護をすることで、自分の愚かだった行動を忘れようとする。
母が壊れていくことに恐怖を感じ、
自分の努力でいくらでも事態は改善できると
安易な考え方をしてしまう。
が、現実は厳しいもの。

夫との生活に不満を持っていた裕子がとった
介護の為と称した別居・・・。

夫との生活よりも 母の尊厳を守る生活。
でも、認知症は裕子が考えるよりも残酷な症状・・・。

簡単に、自分だけで介護できる問題ではない!ということを
まざまざと見せ付けられるが、
母の為にと 裕子がとった勇気ある思い切った行動は
ただただ凄い・・・。

恋に臆病になりながらも
次に仕事の関係で知り合った男性と恋に落ちて

彼の優しいまなざしが若くない彼女の心を揺さぶる。
心のどこかで 言って欲しいと求めている言葉の数々を
彼は躊躇なく発する。

私たち女性がが本当に求めているもの・・・。
それは 熱いセックスなんかではなく
心打ち解け、自分を受け止めてくれる
大きな胸!! なのではないでしょうか。

『不倫をしたいわけではない。私は恋がしたいの。』
と言った裕子の言葉が、本当の心の叫びに聞こえました。

女は、多かれ少なかれ
自分をいつも女としてみてくれる目が欲しく、
お姫様気分にしてくれるその優しさが欲しく、
自分を愛おしく思ってくれ
そして、包んでくれる大きな胸が欲しく、
優しく髪をなぜ、強くにぎりしめてくれる
その手が欲しいのではないでしょうか・・・。

と、勝手な私の危ない意見・・・ でした。

星は  3つかな




♪ 千茶古 ♪ 炭火焼自家焙煎珈琲

2006-09-07 | レストラン
飯能で見付けた可愛いお店

焙煎珈琲が とても美味しくて、
お店の雰囲気が 山小屋風で素敵でした。
お庭の手入れもよくしてあって癒せる眺めです。

『千茶古』と書いて「ちゃこ」と読みます。

手作りのケーキが美味しかったぁ
お値段もリーズナブルで
珈琲が530円で 素敵なカップに入れてもらえます。

駐車場も広いので、安心ですよ。

是非、もう一度行ってみたいお店です。


 秩父市熊木町36-2
  0494-24-3085
  AM10:00 ~ PM9:00
      毎月20日がお休み





『 天使のナイフ 』 薬丸 岳

2006-09-05 | 小説
第51回江戸川乱歩賞受賞作品です。

簡単なあらすじとしては、
生後五ヶ月の娘の目の前で惨殺された妻・祥子。
犯人は、十三歳の少年三人組。
四年後、犯人の少年の一人が
被害者の夫の身近で殺され、
夫の桧山は、疑惑の人となる。
少年たちの事件後を追う桧山が知る、
信じられない真実、
そして恐ろしい過去・・・。

今も山口県で起きている19歳の少年の殺人疑惑・・・。
少年法とは・・・。

この本を読んで 一層に難しいことなんだと思い知らされました。

私は罪を犯した少年が、
法によって守られすぎる この少年法という法律に
納得のいかないものがありました。

被害者の家族に、罪を犯した少年の
何一つを、知らせることもなく
それを隠すことが少年を守ることと
何か勘違いしている考え方。

罪を犯している少年達の 未来を大事に大事にする。
といった考えに、
被害者の気持ちなどが まったく考えられていない
と思われる この現実・・・。

正直、不満しかなかったのですが

この小説は、被害者と加害者とが
複雑に入り混じり 被害者と思っていたら
加害者であったりして・・・
と、
被害者側の辛さ 悲しさ
加害者側の辛さ 謝罪の気持ち・・・

両者、折り合うこともなく
一生のわだかまりとはなるのですが、

一番しなければならない事
それは 加害者と被害者が事件に関して
向き合う気持ちを 持つことなんじゃないか・・・と
強く感じました。

加害者側は 辛くても 被害者の家族に謝り続けることが大切。
被害者側は ゆるせないであろう加害者の
今後を見つめていくことで 心を落ち着けていく努力をする。
そんなことで、月日が少しだけ
心を穏やかにしてくれるかもしれない。
って 感じることができました。

してはいけない事をしてしまったら
それに 向き合う気持ちを忘れずに・・・。 ですよね。

思っていたより 展開が深かったことが
この本の 凄い所だと思いました。

私的に  4、5 です。