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Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~アルツール・ベテルビエフ vs ドミトリー・ビボル~

2024年10月19日 | BOXING
WBA・WBC・IBF・WBOライトヘビー級タイトルマッチ
WBC・IBF・WBO王者:アルツール・ベテルビエフ vs WBA王者:ドミトリー・ビボル
結果:ベテルビエフ判定勝ち

■分析~ベテルビエフの場合~
ソリッドパンチャーのようにヒットポイントにインパクトを設けて打つものでなく、
パンチの軌道のどこで当たってもインパクトとなる。
フックを打つ時の肩から大胸筋にかけての肉筋の躍動は鋼のワイヤーでも入っているかのようだ。
その筋肉はウェイトトレーニングで作ったものでなく、原始的な投擲、例えば円盤投げ砲丸投げとか。

ジャブによる距離の測定が巧く、修正しながら戦っている。
どのパンチも硬質で重いので意図的なコンビネーション、構成を築かずともシンプルな攻撃で攻勢を取れる。
とは言えロッキー・マルシアノのようなシンプル過ぎるものではないが。
相手も巧かったのでガードを崩された。
フェイントで崩されたのでなく、攻防の中で空いたところを狙われ食っていた。

■分析~ビボルの場合~
オスカー・デラホーヤがvsへナロで披露した3次元ディフェンス。
顎を引き上目使い ( これ重要 ) 、オンガードでの左右ステップ、前後ステップバック、そして上下ダッキング
それらの融合。
管理人的にこのスタイルは完成型のひとつで将来トレンドになると予想したが、そうでもなかった。
身体能力で劣る日本人など効果的に思うが。

3次元の中でコンビネーション、連打後のダッキング、あるいはその逆、が効果的だった。
右フックはブロックさがちだったが左フックは相手の顎、テンプルにヒットしていた。
5R終盤の右ストからの左フックはカウンターとなり、クリーンヒット ( ダメージングヒット ) となった。
その左フックは軸を回転させず、右腕を残して左肩を回す打ち方でパンチを効果的にしつつ、続くどの行動にも有効に進む。
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4 コメント

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Unknown (りょう)
2024-10-19 17:08:27
カネロとベテルビエフは戦いますかね?
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Unknown (管理人)
2024-10-20 07:12:07
>りょうさん

ストーリーはできているように思いますがカネロも終活でしょうからやらないのでは。
驚愕のファイトマネーを提示されたらやるかもしれませんが。
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Unknown (お豚様)
2024-10-21 11:40:59
GGGもそうでしたが、北米圏以外のボクサーは興行的に大きな試合にたどり着いて評価が適正になった時には全盛を過ぎた感が否めないですね。
たられば言っても仕方ないですが、振り返るとクラウドを倒した後大きなビジネスチャンスを掴めれば、、って感じなのかな。
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Unknown (管理人)
2024-10-22 20:29:08
>お豚様さん

管理人も同様の見解を持っています。
GGGは10度防衛してやっと100万$てところでした。それもMSG(アリの時代じゃないのだから)
ベテルビエフはタボリスをKOしたあたりにはもっとラスベガスに出入りしてアピールすべきでした。
プロモーションはとても大事。
ビタリが王者時代にラスベガスの興行に立ち入ろうとした際、オフィシャルが
「そこの大男、入ってはだめだ」
偶然居合わせたジョー小泉氏がそれを見かねて
「彼はWBOヘビー級王者なんだ。入れてあげてくれないか」
そんなエピソードに管理人は涙しました。
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