Scientific Boxing

国内、海外のボクシング界の状況や試合の観戦記などを絶対的主観で書き綴るブログ

観戦記~WBAintスーパーウェルター級~

2008年10月29日 | BOXING

シェーン・モズリー vs リカルド・マヨルガ
試合結果:モズリー12RTKO勝ち

●分析~モズリーの場合~
12R終盤、明確にダメージを与えたパンチ、最初のダウンを奪ったパンチ、
そしてフィニッシュのパンチ、と全て左フックだったが試合通して終盤は殆ど左フックを
出さず、右ストレートばかりだった。
左フックで決める為のファイトプランだったのだろうか。
まあ、スタミナを相当失っていたのでそれは無いだろう。
ダメージを受けた時、あるいはスタミナを失った時にフック系を打つとバランスが崩れ、
空振りをしようものなら完全な死に体となるので、あまり打つべきではない。
スマートな ( 賢いの意 ) ボクサーなのでそこら辺は考えていただろう。
総合力は下がっている感じだがまだ一線級であることは間違いない。
マルガリート戦は契約ウェイトではなく正規のW級王座戦で行ってほしい。

●分析~マヨルガの場合~
この選手の特徴はパワーも然る事ながらそのパンチのスピードにある。
モズリーのような瞬発力によるものでなく、筋力によるものでフックを打つ際など拳が
的に当たる前から強く握る打ち方でいわゆるパワースピード。
この場合、連続すると上半身の筋肉に乳酸が溜まり、腕が上がらなくなる等、スタミナに
影響を及ぼすが前半のスピードの維持、また終盤まで持つそのスタミナは脅威的でもある。
見た目とそのスタイルが荒々しいファイターなので表立つ事は少ないが、生まれ持った
才能は天性のものがある。
自身の意識が合理的だったならば、もっと勝利を重ねられる選手になったであろうが、
現状のスタイル故にスーパーな相手とスーパーな試合で戦う事が出来る。
ボクシングのような真剣勝負でヒールを演ずる事は容易ではないが、ホプキンスと並んで
貴重な存在でもある。

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